REVIEW

金の国 水の国【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『金の国 水の国』

純粋にとても素敵な物語です。裕福で文明が発展している“金の国”アルハミトと、自然に恵まれ水が豊富な“水の国”バイカリは、隣接していてこれまでの長い歴史のなかで何度も諍いが起こっていました。両国はこれ以上戦争を起こさぬよう、政略結婚を計画しますが、思わぬ事態が起こります。本作は、この計画において思わぬ事態に巻き込まれながらも、両国の平和のために奮闘した男女の物語です。
陰謀、暗殺といった物騒な設定がありながらも、アルハミトの王女で心優しいサーラ(声:浜辺美波)とバイカリいちの頭脳派であり建築士のナランバヤル(声:賀来賢人)のキャラクターがとても魅力的で、2人の優しい人柄、お互いへの思いやりに溢れる言動にとても癒されます。また、ある“すれ違い”が描かれている点でもストーリー全体がドラマチックで、ハラハラドキドキな展開と癒やしの場面が絶妙なバランスとなっています。そして、2つの国の運命を握る2人の物語は、ラブストーリーとしてもキュンキュンさせられます。最後には心がホッコリしますので、ぜひ気持ちがすさんでるなと思ったら、本作で心の栄養補給をしてください。

デート向き映画判定
映画『金の国 水の国』

デートにピッタリの作品です。主人公2人が大事な人のために力を尽くす姿がとても素敵なので、理想のカップル像としてお手本にできるでしょう。喧嘩中のカップルが観ても、お互いに優しい気持ちになるきっかけを得られるかもしれません。友達以上恋人未満の2人も背中を押してもらえる要素がありますよ。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『金の国 水の国』

冒頭にある、“金の国”アルハミトと“水の国”バイカリの両国の関係が解説されているシーンは集中して聞いておくと、後の展開を理解しやすくなると思います。また、両国が何を望んでいて、どんな策略があるのかまで理解するとなると、せめて小学校高学年以上になってから観るほうがお話についていけるような気がします。戦争と平和についても考えるきっかけになるストーリーです。

映画『金の国 水の国』

『金の国 水の国』
2023年1月27日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

©岩本ナオ/小学館 ©2023「金の国水の国」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン 心理学から観る映画60:記憶障害の診断「神経認知領域」と「病因」からみる『殺し屋のプロット』

今回は、急速に進行してしまう認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病に冒された殺し屋の最後の“仕事”を描く『殺し屋のプロット』を取り上げます。

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ 『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶 星と月は天の穴【レビュー】

映画に対してというよりも、本作で描かれる男女のやり取りについては、解釈の仕方および、その解釈に伴った好みが…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ【レビュー】

REVIEWシリーズ3作目となる本作でも、まず映像美と迫力に圧倒されます。物理的に目の前で…

映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗 新解釈・幕末伝【レビュー】

幕末を描いた本作は、“新解釈”とタイトルにあるように、ユニークな解釈で描かれて…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア、ジェームズ・キャメロン監督、山崎貴監督、宮世琉弥 お互いの才能を讃え合うジェームズ・キャメロン監督と山崎貴監督、若者代表、宮世琉弥も感動『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア

最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日。山崎貴監督と宮世琉弥も会場に駆けつけました。

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』八木莉可子 八木莉可子【ギャラリー/出演作一覧】

2001年7月7日生まれ。滋賀県出身。

映画『グッドワン』リリー・コリアス 『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行【レビュー】

「人生をやり直せるドア」が登場する点と、コリン・ファレルとマーゴット・ロビーが向かい合うキービジュアルから、恋愛をやり直すストーリーかと思いきや…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  2. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  3. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ

REVIEW

  1. 映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン
  3. 映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗
  4. 映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー
  5. 映画『THE END(ジ・エンド)』ティルダ・スウィントン/ジョージ・マッケイ/モーゼス・イングラム/ブロナー・ギャラガー/ティム・マッキナリー/レニー・ジェームズ/マイケル・シャノン

PRESENT

  1. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 映画『サリー』エスター・リウ
PAGE TOP