REVIEW

ロニートとエスティ 彼女たちの選択

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』レイチェル・ワイズ/レイチェル・マクアダムス

主人公ロニートとエスティが抱える問題は、単に同性愛というだけではなく、ユダヤ教への信仰と家族の問題が絡んでくるというところでより複雑です。最初はロニートとエスティが今どうしているかという状況が映し出され、それは過去に彼女達がそれぞれに一旦決意した結果だということがわかります。でも、あることがきっかけで再会したことで、それぞれに抑えてきたものがわき上がってきます。そうした2人の大きな心境の変化が描かれると同時に、宗教のこと、地域のコミュニティのことなどが、徐々に明らかにされていき、2人が望む人生が容易ではないことがわかっていきます。ロニートは我が道をゆくという現代的な女性、エスティは与えられた状況のなかで生きていく古風な女性といったイメージですが、それぞれに犠牲にしてきたものがあるという点で、女性なら特にどちらにも共感できるポイントがあります。ネタバレを避けるために詳細は書きませんが、性的な繋がり、性生活での満足がいかに人生において大切かという点も伝わってきます。それは、かなり濃厚に描かれているロニートとエスティのラブシーンに象徴されていて、レイチェル・ワイズ、レイチェル・マクアダムスの二大実力派女優の演技も見ものです。
本作は原作者のナオミ・オルダーマンの自伝的小説です。恋愛だけでなく、生き方に重きを置いたストーリーなので、どの価値観を優先して良いかわからずに悩んでいる女子にオススメです。

デート向き映画判定
映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』レイチェル・ワイズ/レイチェル・マクアダムス

女性同士のカップルなら、自分達に置きかえて観ることができそうですが、男女のカップルの場合は少し気まずい部分もあります。また主人公2人のラブシーンが濃厚なので、初デートや初映画デートでは緊張してしまうかも知れません。ただ、一緒に人生を共にするということがどういうことなのか、女性同士のカップルでも男女のカップルでも考えさせられるところがあるので、映画を一緒に観慣れているカップルは観てみてください。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』レイチェル・ワイズ/レイチェル・マクアダムス/アレッサンドロ・ニヴォラ

宗教とジェンダーの問題がテーマなので、キッズにはまだ難しいでしょう。PG-12なので、観るとしたら大人と一緒に観ることになりますが、あらゆる点で親子で観ると気まずかったり、複雑な心境になる部分もありそうなので、自分である程度理解できる年齢になってから観ることをオススメします。社会的に難しい生き方を選択するとしたら、どんな覚悟が必要で、周りにどんな影響があるのかなどシミュレーションできるストーリーでもあるので、中学生以上のティーンの皆さんは興味があったら観てみてください。

映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』レイチェル・ワイズ/レイチェル・マクアダムス

『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』
2020年2月7日より全国公開
PG-12
ファントム・フィルム
公式サイト

TEXT by Myson

©2018 Channel Four Television Corporation and Candlelight Productions, LLC. All Rights Reserved.

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『てんてん ずっと独身でいるつもり?』森香澄さんインタビュー 『てんてん ずっと独身でいるつもり?』森香澄さんインタビュー

今回は『てんてん ずっと独身でいるつもり?』で初主演を飾った森香澄さんにインタビューをさせていただきました。

映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』「エリィアンズ」 GROTESQQQUE-グロテスク-【レビュー】

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で総作画監督を務めた錦織敦史が、監督、脚本、キャラクター原案を担当する本作は、「『好き』なものを『好きなだけ』詰め込んだ完全オリジナル・アニメーション映画」…

映画『男ともだち』原作者:千早茜先生インタビュー 『男ともだち』原作者:千早茜さんインタビュー

直木賞作家、千早茜のロングセラー小説を、主演に松岡茉優、共演に成田凌を迎えて映画化した『男ともだち』。今回は原作者の千早茜先生にインタビューをさせていただきました。

映画『ヴェリティ/真実』アン・ハサウェイ ヴェリティ/真実【レビュー】

本作の原作者でありプロデューサーも務めるコリーン・フーヴァーは、2023年にTIME誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた人物…

映画『見上げてごらん』森田剛 見上げてごらん【レビュー】

夢を追いかける主人公が夢を叶えたり、夢に破れたりするストーリーはこれまで複数映画化されてきました。でも、本作は…

映画『ワンオペレーション』クリスチャン・スレーター クリスチャン・スレーター【ギャラリー/出演作一覧】

1969年8月18日生まれ。アメリカ、ニューヨーク州出身。

映画『RYUJI 竜二』柳楽優弥/萩原利久/JUNON(BE:FIRST) RYUJI 竜二【レビュー】

1983年、俳優の金子正次自らが考案し初主演を飾った『竜二』は、映画史に残る1作となりました…

映画『バイオハザード』ザック・クレッガー監督版:オースティン・エイブラムス ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】あの映画がおもしろいと思う本当の理由『DIGGER/ディガー』『バイオハザード』『わたしの知らない子どもたち』など

今回もなるべくネタバレせずにお話していますが、何も知らずに観たい方は映画をご覧になってからお聞きく…

映画『クレイフェイス』トム・リス・ハリス クレイフェイス【レビュー】

DCコミックスのヴィランを主人公とした、強烈な描写による本気のホラーです…

映画『ザ・ハウスメAIド 』ミーガン・フォックス ザ・ハウスメAIド <服従>【レビュー】

性能の高いフィジカルAIが続々と誕生している昨今、本作のストーリーは一層現実性を帯びてみえます…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』トム・クルーズ/ブラッド・ピット あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』

世界的な超トップスター、トム・クルーズとブラッド・ピットが共演した奇跡の作品『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のパッケージリリースを機に、当部恒例企画「勝手にキャスティング企画!」を実施。

【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集! 【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集!

Season2では、比喩的思考、批判的思考、論理的思考を軸として、「思考力を鍛える映画鑑賞の仕組み」を探求するスタンスで一連の流れを意識して構成しています。 とはいえ、毎回冒頭で前回までの振り返りを簡単にしますので、好きな回だけ単発で参加いただいてもOKです。映画に関する雑談も含めて一緒に楽しみましょう!

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ 映画好きが選んだアン・ハサウェイ人気作品ランキング

今回は、アン・ハサウェイ出演作品(日本劇場未公開作品と直近の劇場公開作品を除く)を対象に、正式部員…

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミSeason2 第1回】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求①オリエンテーション」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』「エリィアンズ」
  2. 映画『ヴェリティ/真実』アン・ハサウェイ
  3. 映画『見上げてごらん』森田剛
  4. 映画『RYUJI 竜二』柳楽優弥/萩原利久/JUNON(BE:FIRST)
  5. 映画『クレイフェイス』トム・リス・ハリス

PRESENT

  1. 映画『55 FIFTY FIVE/番号で呼ばれた少年』リズワーン・シェイク
  2. 映画『ムクドリと人生とレモンパスタ』アルバ・ロルヴァケル/エリオ・ジェルマーノ
  3. 映画『君の話』北村匠海/出口夏希
PAGE TOP