REVIEW

チャレンジャーズ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『チャレンジャーズ』ゼンデイヤ

REVIEW

ゼンデイヤ主演、ルカ・グァダニーノ監督作というくらいの情報だけで鑑賞し始めて、スポーツ映画というのが意外ではあったものの、やっぱりただのスポーツ映画で終わるわけがありません。そりゃそうだ、ルカ・グァダニーノ監督作だもの(笑)。
主人公は、ゼンデイヤが演じるタシ・ダンカン。彼女は高校生の頃からテニスのトッププレイヤーで、あるパーティーでテニスプレイヤーのパトリック・ズワイグ(ジョシュ・オコナー)と、アート・ドナルソン(マイク・フェイスト)に出会います。パトリックとアートは親友同士でありながら、2人ともタシに一目惚れしてしまいます。そんな3人の関係がどう動いていくかがベースにありながら、時間軸を交錯させた描き方の巧妙さで上手い具合にストーリーの解釈にフェイントがかけられています。
観る側は当然ながら三角関係の行方を見守るスタンスで観るものの、ラストは若干の混乱を伴う不思議な爽快感があります。”若干の混乱”は賛否両論分かれそうなところではありますが、観る側の解釈の仕方によると思います。

ここからはあくまで私個人の解釈ですので、鑑賞後にお読みください。

映画『チャレンジャーズ』ゼンデイヤ/マイク・フェイスト

タシにとっては最初から何よりテニスが最優先であることが見てとれます。彼女は正直にシンプルに自分のテニス人生にプラスになる恋愛関係を選んでいると感じます。パトリックとアートにとってもテニスは大切です。でも彼等にとってタシという存在はテニスの原動力になっています。そして、パトリックとアートは真逆のタイプという点も描かれていて、2人で1人のような存在ともいえます。結局、3人とも自分以外の2人を必要としているという点で、この関係に終わりはこないし、終わる必要もないのかもしれません。というわけで、個人的には結末に納得したからこそ、ある種の爽快感を得ました。皆さんはどうでしょうか。

デート向き映画判定

映画『チャレンジャーズ』ゼンデイヤ/ジョシュ・オコナー/マイク・フェイスト

恋愛のさまざまな駆け引き、ゴタゴタ(笑)が描かれているので、トラブル続きのカップルは穏やかに観るのが難しいかもしれません(笑)。恋愛観を振り返るきっかけとなる展開がいくつか出てくるので、恋愛のお悩みに悶々としている方は、1人でじっくり観るか、気持ちを吐き出せる仲の良い友達と観に行くのが良いと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『チャレンジャーズ』ジョシュ・オコナー/マイク・フェイスト

恋にスポーツに打ち込んでいるティーンの皆さんは、等身大で観られる部分もありそうです。常識を壊す恋愛観が描かれている点では、頭を柔らかくする機会にはなりそうですが、この恋愛観が通じる相手は世の中にかなり稀であることは認識しておきましょう(笑)。キャラクターが大人になってからのストーリーも観られるので、付き合うならこういうタイプ、結婚するならこういうタイプという具合にシミュレーションもできそうです。

映画『チャレンジャーズ』ゼンデイヤ

『チャレンジャーズ』
2024年6月7日より全国公開
PG-12
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.© 2024 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング プレデター:バッドランド【レビュー】

おもしろい!いろいろユニーク!“プレデター”シリーズは…

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ モンテ・クリスト伯【レビュー】

アレクサンドル・デュマ・ペールの傑作小説「巌窟王」を映画化した本作は…

映画『秒速5センチメートル』松村北斗 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年10月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年10月】のアクセスランキングを発表!

映画『旅と日々』シム · ウンギョン/堤真一 旅と日々【レビュー】

つげ義春の「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作に、『ケイコ 目を澄ませて』『夜明けのすべて』などを手がけた三宅唱監督が映画化…

映画『風のマジム』肥後克広 肥後克広【ギャラリー/出演作一覧】

1963年3月15日生まれ。沖縄県出身。

【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】羽佐間道夫、山寺宏一ほか 人気声優達が真剣勝負!会場が終始笑いに包まれた【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】本番リポート

発起人である羽佐間道夫のもと、山寺宏一、林原めぐみほか錚々たる人気声優達がズラリと顔を揃えたライブは今年で20周年を迎えました…

映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。【レビュー】

物語の始まりは、1995年の韓国、テグ。学校でいじめられていたドンジュン…

映画『8番出口』河内大和 河内大和【ギャラリー/出演作一覧】

1978年12月3日生まれ。山口県出身。

映画『キル・ビル Vol.2』ユマ・サーマン 俳優ファミリー特集Vol.2

親子、兄弟姉妹、親戚揃って活躍する俳優達をご紹介するシリーズ第2弾をお届けします。

映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 3名様プレゼント

映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 3名様プレゼント

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3 11月6日開催:トーキョー女子映画部マイソンと学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】(スイーツとお飲み物付)女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング
  2. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  3. 映画『秒速5センチメートル』松村北斗
  4. 映画『旅と日々』シム · ウンギョン/堤真一
  5. 映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP