REVIEW

天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜』

本作は、デヴィッド・リンチ、ヴィム・ヴェンダース、クエンティン・タランティーノ、ペドロ・アルモドバル、アンジェリーナ・ジョリー、イザベル・ユペール、ウィレム・デフォー、ビョーク、デヴィッド・ボウイ、マリリン・マンソン、ミハイル・ゴルバチョフ、ネルソン・マンデラなど、映画界、音楽界、政界といったフィールドの第一線で活躍する多くの人達に、“Why are you creative?(あなたはなぜクリエイティブなのですか?)”という質問を投げかけ続けた、ハーマン・ヴァスケ監督によるドキュメンタリー。日本では、写真家の荒木経惟、映画監督の北野武もインタビューを受けています。映像は30年以上撮り貯めたもので、驚くほど多くの大物にインタビューしていて、そのラインナップだけでもエンタテインメントとして十分楽しめます。各偉人が”創造性”についてどう捉えているかが見える質問をしているので、正反対の考え方や、全然違う角度で創造性を捉えている価値観などが出てきて、観ているこちらの視野も広げてくれます。またインタビューに応じた人達の答えは千差万別ではありますが、”創造性”というものが、私達が思っている以上に世の中にパワーをもたらすもので、その使い方によっては自分を成功に導いたり、破滅に向かわせたりするものなんだと思えて、ゾクゾクさせられます。同時に創造性があるがゆえに苦しみ、その苦しみを創作活動にぶつけている人が多いことにも気付くので、孤独な闘いに疲れた時に観ると、”仲間”の存在を感じられて、心強くなるでしょう。

デート向き映画判定
映画『天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜』ハーマン・ヴァスケ/ジュリアン・シュナーベル

好みが分かれそうな作品ではありますが、哲学的なテーマが好きだったり、議論するのが好きなカップルは、観終わった後に大いに盛り上がれる作品です。老若男女問わず興味が持てるテーマで、長きにわたり1000人以上にアタックして取材した映像の集大成となっているので、誰かしら自分の価値観に近い人を見つけられるはず。クリエイティブな仕事をしている人を誘ったら、喜んでくれるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜』ウィレム・デフォー

「何かを成し遂げたい」と思っている人なら、各界で活躍している人達の頭の中を覗いてみたくなりますよね。本作は大変多くの人にインタビューをしていて、1件1件は短いですが、シンプルな言葉の中に内容が詰まっているので、ヒントになる言葉がいくつも見つかるはずです。なぜR15なのか、そこまで過激な内容には思いませんでしたが、とにかく高校生以上なら感覚的にでも理解部分は多々あると思います。

映画『天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜』

『天才たちの頭の中〜世界を面白くする107のヒント〜』
2019年10月12日より全国順次公開
R-15+
アルバトロス・フィルム
公式サイト

© 2018 Emotional Networ

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン 心理学から観る映画60:記憶障害の診断「神経認知領域」と「病因」からみる『殺し屋のプロット』

今回は、急速に進行してしまう認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病に冒された殺し屋の最後の“仕事”を描く『殺し屋のプロット』を取り上げます。

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ 『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶 星と月は天の穴【レビュー】

映画に対してというよりも、本作で描かれる男女のやり取りについては、解釈の仕方および、その解釈に伴った好みが…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ【レビュー】

REVIEWシリーズ3作目となる本作でも、まず映像美と迫力に圧倒されます。物理的に目の前で…

映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗 新解釈・幕末伝【レビュー】

幕末を描いた本作は、“新解釈”とタイトルにあるように、ユニークな解釈で描かれて…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア、ジェームズ・キャメロン監督、山崎貴監督、宮世琉弥 お互いの才能を讃え合うジェームズ・キャメロン監督と山崎貴監督、若者代表、宮世琉弥も感動『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア

最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日。山崎貴監督と宮世琉弥も会場に駆けつけました。

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』八木莉可子 八木莉可子【ギャラリー/出演作一覧】

2001年7月7日生まれ。滋賀県出身。

映画『グッドワン』リリー・コリアス 『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行【レビュー】

「人生をやり直せるドア」が登場する点と、コリン・ファレルとマーゴット・ロビーが向かい合うキービジュアルから、恋愛をやり直すストーリーかと思いきや…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  2. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  3. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ

REVIEW

  1. 映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン
  3. 映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗
  4. 映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー
  5. 映画『THE END(ジ・エンド)』ティルダ・スウィントン/ジョージ・マッケイ/モーゼス・イングラム/ブロナー・ギャラガー/ティム・マッキナリー/レニー・ジェームズ/マイケル・シャノン

PRESENT

  1. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 映画『サリー』エスター・リウ
PAGE TOP