【映画でSEL】について情報発信を始めてから、関心を寄せていただける方が増えてきました。
今重視される非認知能力や、商業映画を教材として活用するメリット、私自身がなぜ【映画でSEL】の開発に取り組み始めたかをご説明します。
社会的背景:重視されつつある非認知能力(社会情動的スキルを含む)
■認知能力:「知能検査で測定されるような能力」
■非認知能力:「認知能力ではないもの」例)誠実性、グリット(情熱と粘り強さ)、自己制御・自己コントロール、好奇心、批判的思考、楽観性、時間的展望、情動知能、感情調整、共感性、自尊感情、セルフ・コンパッション、マインドフルネス、レジリエンス、エゴ・レジリエンス…etc.
■非認知能力は、環境による変化が大きい→教育・子育ての介入による変化が期待できる。
※認知能力と非認知能力は、「完全に別個の存在なのではなく、互いに関連している心理特性」である。
(小塩、2021)
■「人生において大きな差を生む要因はEQ(Emotional Intelligence Quotient:こころの知能指数)にある」。(Goleman、1996)
以上の社会的背景から、社会情動的スキルを育む、SEL:Social and Emotional Learning(社会性と情動の学習)に着目しました。SELとは、「自己の捉え方と他者の関わり方を基礎とした、社会性(対人関係)に関するスキル、態度、価値観を身につける学習」(p.15)と定義されています。また、SELは特定の学習プログラムを指すのではなく、この定義に当てはまる学びの総称です。(小泉、2011)
<引用文献>
Goleman,D.(1995)Emotional Intelligence: Why It Can Matter More than IQ.Brockman(ゴールマン,D. (著)土屋京子(訳)(1996)EQ—こころの知能指数.講談社)
小塩真司(編)(2021)非認知能力—概念・測定と教育の可能性.北王子書房
小泉令三(2011)子どもの人間関係能力を育てるSEL-8S① 社会性と情動の学習(SEL-8S)の導入と実践.ミネルヴァ書房
さらに、映画業界に25年以上従事し、主に映画ライター(年間約300本鑑賞)、映画媒体編集者として、豊富な経験と知識を蓄積してきた私自身の経験から、下記のメリットを有する【映画でSEL】を考案しました。
商業映画をSEL教材とする【映画でSEL】の背景
●人間が社会的に発達していく上で、他者を観察し模倣する「モデリング(Banduraが提唱)」は不可欠である。
●シネマセラピー、シネメデュケーション(シネマ、メディカル、エデュケーションを足した造語:映画を用いた医療教育)のようにメンタルヘルス、教育の分野で既に映画は使われている。
●映画には、社会的な場面での成功や失敗の例が観られるものがある。よって、映画鑑賞とSELは相性が良い。
●具体的でリアルなやり取りが見られるので、イメージしやすい。
●出来事の特定の場面だけではなく、前後の変化も見ることができる。
●作品によっては、人生のうちの長い期間の変化を見ることもできる。
●何より感情に働きかけるコンテンツであり、情動教育に向いている。
●選択肢(作品)が無数にあり、課題に合わせた作品を見つけやすい。
●鑑賞手段が多様であり、身近にあるため誰でも活用しやすい。
●もともと映画ユーザーであれば、より楽しみながら取り組める。
以上の内容を音声でお聞きになりたい方は、動画をvimeoで公開しています。どなたでも無料でご覧いただけます。
ショートバージョンはこちら
詳細動画はこちら
これまでの【映画でSEL】の記事もぜひご覧ください。今後も【映画でSEL】について随時情報発信していきますので、引き続き関心をお寄せいただけると嬉しいです。
■講習・企業研修等も承っております。
seminar(a)tst-movie.jp ※(a)を@に変えてお送りください。
もしくは会社概要ページにあるお問い合わせフォームからご連絡ください。
TEXT by Myson(武内三穂・認定心理士)




























