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うみべの女の子【レビュー】

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映画『うみべの女の子』石川瑠華/青木柚

本作は『ソラニン』の浅野いにおによる同名小説を映画化したもので、本作の映画化にあたって実施されたオーディションには、原作者の浅野いにおも審査員として参加したとのことです。そのオーディションで見事主演を勝ち取った石川瑠華と青木柚は、素晴らしい演技を見せていて、今後の活躍に期待が膨らみます。
海のある田舎町に暮らす中学2年生の女の子、小梅(石川瑠華)は、先輩にフラれた衝動で、同級生の磯部(青木柚)と初体験を済ませます。磯部は以前から小梅に好意がありつつも、小梅にはその気はなく、2人は体だけの関係を続けます。でも、徐々に小梅の気持ちに変化が起こり、一方で磯部にも変化が表れます。
ここから先は本編を観ていただくとして、思春期特有の暴走といおうか、自虐といおうか、幼いがゆえの危なっかしさがとてもリアルで、観ていて終始心がざわつきます。彼等の行動の裏にあるのは、好奇心なのかもしれないし、絶望なのかもしれないし、恋心なのかもしれないし、希望なのかもしれないという、複雑に絡み合う心情が見事に描かれています。無知だからこそ純粋で、純粋だからこそ危なくて、傷だらけになりながらも成長していく彼等の姿は痛々しくも美しいと言えます。
大人目線で観ると、思春期ってすごくエネルギーを使うんだな〜と改めて感じられると思います。この物語と同じ体験をしていなくても、思春期に感じていたどうしようもない感情や衝動は、誰もが共感できるでしょう。また、いろいろなキャラクターが登場するので、主人公達と同世代の方達が観ても、きっと何かしら自分に通じるところが見つかるはずです。年齢を問わず、本作で思春期の疾走感を体感して、息苦しさとそれを乗り越えた後の爽快感を味わってください。

デート向き映画判定
映画『うみべの女の子』石川瑠華/青木柚

性描写が多いので、デートで観るのは少々気まずいかもしれません。また、ある種歪んだ関係が描かれているので、自分達の関係も微妙だなと思っているカップルは、映画と割り切って観られない可能性があります。逆に自分達の関係をはっきりさせたいと考えているならば、敢えて一緒に観て、鑑賞後に本音をぶつけ合うのは良いかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『うみべの女の子』石川瑠華/前田旺志郎

中学生が主人公ですが、15歳未満の方はまだ観られません。中学生が主人公とはいえ、高校生以上のティーンの皆さんは日常で直面する問題は共通するところが多いと思います。反面教師的に参考になる部分も多いので、本作を観て、自分自身を大切にすること、自分に好意を持ってくれる人、周囲の人を大切にすることについて、考えてみてもらえると嬉しいです。

映画『うみべの女の子』石川瑠華/青木柚

『うみべの女の子』
2021年8月20日より全国公開
R-15+
スタイルジャム
公式サイト

© 浅野いにお/太田出版・2021『うみべの女の子』製作委員会

TEXT by Myson

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