REVIEW

カセットテープ・ダイアリーズ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『カセットテープ・ダイアリーズ』ヴィヴェイク・カルラ/ディーン=チャールズ・チャップマン

本作の原作は、パキスタン生まれで、現在は英国ガーディアン紙のジャーナリストとして活躍するサンフラズ・マンズールの自伝的な回顧録です。物語の舞台は1987年。主人公のジャベドは、移民としてやってきたイギリスの田舎町で暮らしていて、人種差別や、厳しい父親のもと、恋に進路に友情に悩みながら成長していきます。そんな彼に大きな影響を与えたのは、米国を代表するシンガーソングライター、ブルース・スプリングスティーン。ジャベドは、ブルース・スプリングスティーンの歌を聞くことで勇気と自信を得て、本当に自分が進みたい道を見つけていきます。私も含めて、世代が違ったり、音楽に詳しくないと、ブルース・スプリングスティーンを全く知らないということもありますが、わかりやすく心に響く歌詞なので、ジャベドが素直に引き込まれていく気持ちもわかります。また本作は音楽もキャラクターの1人と言っても過言ではないと思いますが、音楽に疎くても、テーマが普遍的なので、誰でも共感できる作品となっています。さらに若者が一人で夢を追いかけるだけの話ではなく、大事に思ってくれる人達の存在を忘れないでいることの大切さを語っている点で、大きな気付きを与えてくれる作品です。若者はもちろん、大人も忘れている大切な感情や気持ちを思い起こすきっかけとできるので、幅広い世代にオススメしたいです。

デート向き映画判定
映画『カセットテープ・ダイアリーズ』ヴィヴェイク・カルラ

思春期の恋愛って、重要ですね。一生一緒にいる相手かどうかはわからないにしても、大人の言うことに耳を貸したくなくなるお年頃の人にとって、好きな人の影響力は計り知れないなと思いました。本作では主人公の好きな子が、彼にとって良い影響源となっているので、恋する人が共感できるストーリーになっています。親が恋の障害になっている状況の人は、特に勇気をもらえるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『カセットテープ・ダイアリーズ』ヴィヴェイク・カルラ

大人に近くなってきたけど、まだ親の保護下にいるティーンの皆さんにとって、とても身近な内容です。自分なりに考えや意志が芽生えてきて、将来やりたいことも見えてきた。親と意見が食い違ってしまってるけど、親の言うことも無視できない…。こういった状況でどうしたら良いかわからないという人もいるでしょう。そんな人はぜひ本作を観て、「自分ならどうするか」をイメージしてみてください。親の気持ちも想像できるし、主人公の姿から勇気をもらえます。

映画『カセットテープ・ダイアリーズ』ヴィヴェイク・カルラ

『カセットテープ・ダイアリーズ』
2020年7月3日より全国公開
ポニーキャニオン
公式サイト

© 2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『けものがいる』レア・セドゥ 心理学から観る映画53:感情は有害か有用か

『けものがいる』と『シンシン/SING SING』は全く内容は異なるものの、感情の必要性について考えさせられるストーリー…

映画『秋が来るとき』エレーヌ・ヴァンサン/ジョジアーヌ・バラスコ 『秋が来るとき』特別一般試写会 10組20名様ご招待

映画『秋が来るとき』特別一般試写会 10組20名様ご招待

映画『#真相をお話しします』大森元貴/菊池風磨 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年4月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年4月】のアクセスランキングを発表!

映画『未完成の映画』チン・ハオ/マオ・シャオルイ 未完成の映画【レビュー】

物語の始まりは2019年。10年間、電源が入れられずにいたパソコンを起動し…

映画『アンジーのBARで逢いましょう』草笛光子 草笛光子【ギャラリー/出演作一覧】

1933年10月22日生まれ。神奈川県出身。

映画『サンダーボルツ*』フローレンス・ピュー/デヴィッド・ハーバー/セバスチャン・スタン/ワイアット・ラッセル/オルガ・キュリレンコ/ハナ・ジョン=カーメン/ジュリア・ルイス=ドレイファス サンダーボルツ*【レビュー】

こりゃ、おもしろい!いろいろ新鮮で…

映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M) 『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(Mサイズ)2名様 プレゼント

映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(Mサイズ)2名様 プレゼント

映画『ロザリー』ナディア・テレスキウィッツ ロザリー【レビュー】

自分で作った美しいドレスを身にまとったロザリー(ナディア・テレスキウィッツ)は、父(ギュスタヴ・ケルヴェン)に連れられて…

映画『マリリン・モンロー 私の愛しかた』マリリン・モンロー 『マリリン・モンロー 私の愛しかた』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『マリリン・モンロー 私の愛しかた』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『サスカッチ・サンセット』ジェシー・アイゼンバーグ/ライリー・キーオ 『サスカッチ・サンセット』先行試写会 10名様ご招待

映画『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』ジャパンプレミア試写会 5組10名様ご招待

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

映画『セトウツミ』池松壮亮/菅田将暉 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.4

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『けものがいる』レア・セドゥ
  2. 映画『BETTER MAN/ベター・マン』ジョノ・デイヴィス
  3. 【映画でSEL】森林の中で穏やかな表情で立つ女性

REVIEW

  1. 映画『#真相をお話しします』大森元貴/菊池風磨
  2. 映画『未完成の映画』チン・ハオ/マオ・シャオルイ
  3. 映画『サンダーボルツ*』フローレンス・ピュー/デヴィッド・ハーバー/セバスチャン・スタン/ワイアット・ラッセル/オルガ・キュリレンコ/ハナ・ジョン=カーメン/ジュリア・ルイス=ドレイファス
  4. 映画『ロザリー』ナディア・テレスキウィッツ
  5. 映画『女神降臨 After プロポーズ編』Kōki,/渡邊圭祐/綱啓永

PRESENT

  1. 映画『秋が来るとき』エレーヌ・ヴァンサン/ジョジアーヌ・バラスコ
  2. 映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M)
  3. 映画『マリリン・モンロー 私の愛しかた』マリリン・モンロー
PAGE TOP