REVIEW

クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』フィル・ティペット

これはクリーチャーが登場する映画が好きな方にとってはワクワクしてたまらないドキュメンタリーです。“クリーチャー”と一言でいっても、こんなに制作の手法があるのだなとまず驚かされます。実在しない“クリーチャー”に息を吹き込むわけですから、それを具現化するのはアイデア勝負です。これまで想像力豊かな優秀なクリーチャー・デザイナーがいたことで、私達はリアルなクリーチャーを観られるのだなと改めて有り難みを感じます。
そして、特殊効果の分野にフォーカスしたドキュメンタリーであるだけに、映像技術の変遷そのものを観ることができる内容となっています。流行も移り変わっていくので、重宝されるクリエイターも変わり、流行の変化の煽りを受けて第一線から遠のいてしまう人達のコメントからは、生き残りがいかに厳しい世界なのかも伝わってきます。また、流れを大きく変える画期的な手法が使われた作品として紹介されるものは、興行的にも記録的なヒットを飛ばしているものが多く、ジョージ・ルーカス、ジェームズ・キャメロン、サム・ライミなど、クリーチャー・デザイナーに無理難題を投げかける天才監督達のこだわりの強さも垣間見えます。
今は何でもCGで作れるものだと思われがちですが、一概にCGがあれば解決するわけではないこともわかります。いかに良い作品にするかというところで、クリエイター達はあらゆる手法を駆使して作品を作っています。劇中では、今は何をやっても観客は驚かないという嘆きもありましたが、本作で映画制作の裏側を知ると、きっと映画を観る姿勢が少し変わると思います。本作を機に多くの過去作も観たくなるので、ぜひ合わせて観てみてください。

デート向き映画判定
映画『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』ギレルモ・デル・トロ

クリーチャーが好きな方はもちろん、クリエイティブな仕事をしている方も共感できるポイントがたくさんあります。もっとこだわりたいけど予算がないとか、せっかく作ったのにボツになるとか、クリエイティブな仕事には付きものの“あるある”ネタも満載です。クリーチャーは出てきますが、芸術品として出てくるので怖いことも気持ち悪いこともあまりありません。2人とも興味があればデートで観るのもOKでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』

本作に登場するクリーチャー・デザイナーの皆さんは、子どもの頃からクリーチャーが大好きで、好きなことを仕事にしている方がほとんどのようです。「仕事だと思っていない」という方もいたり、子どもの頃の好奇心や自由な発想が大切とも語られていて、若い皆さんも今観ておくと良い刺激を得られるのではないでしょうか。“好き”を極めている方達のお話をぜひ聞いてみてください。

映画『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』ギレルモ・デル・トロ/フィル・ティペット

『クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち』
2022年5月20日より全国公開
イオンエンターテイメント
公式サイト

© FRENETICARTS

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『白パンと独裁者』ジャスパー・ビラーベック 戦争で歪む人の心理―当事者だけが知る残酷な真実―

戦争は人を狂わせ、人生を狂わせます。人は戦争の時だけ苦しめられるわけではなく、その前も後も苦しめられます。今回は、そうした残酷な真実を描く作品をご紹介します。

映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』 ペリリュー −楽園のゲルニカ−【レビュー】

絵は可愛らしいけれど、壮絶な内容です。本作は、武田一義が史実に基づいて描いた同名の戦争漫画を原作としています…

ドラマ『地獄に堕ちるわよ』戸田恵梨香 地獄に堕ちるわよ【レビュー】

本作は、実在した占い師、細木数子の半生を描いています。細木数子の他にも島倉千代子など実在の人物が登場するものの、1話の冒頭では「この物語は事実に基づいた虚構である」という一文が表示されています…

映画『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』ツェン・ジンホア ツェン・ジンホア【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月30日生まれ。台湾宜蘭県出身。

映画『プライベート・ケース』ジョディ・フォスター プライベート・ケース【レビュー】

ジョディ・フォスター初のフランス映画は、もちろん全編フランス語です…

映画『モアナと伝説の海』キャサリン・ラガイア モアナと伝説の海【レビュー】

アニメーションの“モアナと伝説の海”シリーズに魅了された者としては、実写で観てみたいという願いが叶っただけで、まず満足…

映画『スーパーガール』イヴ・リドリー イヴ・リドリー【ギャラリー/出演作一覧】

2011年12月13日生まれ。イギリス出身。

映画『Return to My Blue』吉原壮眞 Return to My Blue【レビュー】

「春休み、小学校の連絡帳に『無人島へ冒険に行ってきました』って書いたら、格好良くない?」という一言から始まった、無人島への冒険…

映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン 『左利きの少女』一般試写会 10組20名様ご招待

『左利きの少女』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『PEACOCK/ピーコック』アルブレヒト・シュッフ PEACOCK/ピーコック【レビュー】

人間という社会的動物の残念な一面を揶揄する秀逸なストーリーです…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  2. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!
  3. 映画『炎上』森七菜/髙橋芽以

REVIEW

  1. 映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』
  2. ドラマ『地獄に堕ちるわよ』戸田恵梨香
  3. 映画『プライベート・ケース』ジョディ・フォスター
  4. 映画『モアナと伝説の海』キャサリン・ラガイア
  5. 映画『Return to My Blue』吉原壮眞

PRESENT

  1. 映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン
  2. 映画『トイ・ストーリー5』Tシャツ
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP