REVIEW

ゴールド・ボーイ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ゴールド・ボーイ』岡田将生/羽村仁成

REVIEW

完全犯罪をテーマにした本作は、狡猾な人間が裏の裏をかいていく駆け引きのカラクリを予想しながら観るおもしろさがあります。伏線が張り巡らされているので、一見無関係な出来事でも最初から注意深く観てください。そして、物語の軸も徐々に変化していき、意外な展開を見せます。登場人物達の些細なやり取り、引っかかる言動を気にとめながら観ると、早く真相に気付くと思います。
ネタバレになるので内容には触れずにおくとして、本作では岡田将生、羽村仁成の演技力が光っています。まず岡田将生は優しい二枚目を演じてもハマりますが、個人的にはやっぱり本作のキャラクターのようなサイコパスな役柄を演じる彼がおもしろくて好きです。彼が演じる東昇が完全犯罪を進める上でどんな表情を見せるのか楽しみにしてください。そして、安室朝陽を演じる羽村仁成は、大人に毅然とした態度で向き合う中学生を好演しています。彼が出演する今後の作品にも期待が膨らみます。
本作は、不穏な空気しか漂っていない(笑)、見応えのあるクライムサスペンスです。最後はいろいろな意味で「怖っ!」となりますよ。ぜひこのゾクゾクを体感してください。

デート向き映画判定

映画『ゴールド・ボーイ』黒木華/羽村仁成

カップルが登場するとしても、自分達に置きかえて観るような設定ではないので、完全にエンタテインメントとして気楽に楽しめるでしょう。殺人事件が起こるシリアスなストーリーでありながら、露骨な描写はそれほどないので、相手が極端にサスペンスやスリラーが嫌いというわけでなければ、誘ってみても良さそうです。巧みなカラクリが描かれている一方で、ツッコミどころもあるので、鑑賞後の会話のネタも見つけやすいと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ゴールド・ボーイ』羽村仁成

3人の中学生が完全犯罪の容疑者と対峙します。3人はキャラクターが全然違うので、誰か1人は感情移入できるキャラクターが見つかるかもしれません。現実世界では彼等のような大胆な行動を起こすことはあり得ないからこそ、映画的なストーリーを堪能して、スリルを味わってみてはどうでしょうか。

映画『ゴールド・ボーイ』岡田将生/黒木華/羽村仁成/星乃あんな/前出燿志/松井玲奈/北村一輝/江口洋介

『ゴールド・ボーイ』
2024年3月8日より全国公開
PG-12
東京テアトル、チームジョイ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2024 GOLD BOY

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

「第38回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『パレスチナ36』!第38回東京国際映画祭ハイライト

2025年10月27日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第38回東京国際映画祭が、11月5日(水)に閉幕。今年も個性豊かな作品が多数出品され、さまざまなイベントが実施されました。以下に、第38回東京国際映画祭ハイライトをお届けします。

映画『平場の月』堺雅人/井川遥 平場の月【レビュー】

朝倉かすみ著の同名小説を実写化した本作は、『ハナミズキ』『花束みたいな恋をした』(2021年)などを手がけた土井裕泰が監督を務めて…

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  2. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  3. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト
  4. 映画『平場の月』堺雅人/井川遥
  5. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP