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マルセル 靴をはいた小さな貝【レビュー】

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映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』

擬人化された貝を主人公としたモキュメンタリーであり、ストップモーションアニメというところでまず独創的です。「なぜ貝?」と普通なら気になりそうですが、観ているとそんなことも忘れてしまうくらい、貝のマルセルと人間ディーンのやり取りが自然に見えてきます。マルセルは目が一つしかなく、人によっては見た目の好き嫌いはあるかもしれませんが、動きや声がとても可愛くて、なんといっても性格がキュートなので、とても癒されます。また、時折り発せられるセンスのある深い言葉が印象的であると同時に、そんな言葉を発しているのが貝というところになんともいえないユーモアを感じます。
そして、人間のディーンとのやり取りはもちろん、マルセルと祖母のやり取りもかなりシュールです。そのなかで、おばあちゃんが孫の背中を押して、冒険をさせる展開は心にじーんときます。貝のマルセルにとっては、人間が住む一軒家ですら大きな世界でありながら、そこからさらに飛び出して広い世界へと踏み出します。マルセルのリアクションを見ていると、人間の世界が客観視でき、私達にとって当たり前のことは実はとても特別で、私達はとても恵まれているという現実に気付かされます。また、コミュニティが一つのテーマとなっていて、マルセルの目線でコミュニティとは何だろうと改めて考えさせられます。マルセルや仲間達がか弱い貝であるからこそ、コミュニティの大切さが強調されると同時に、不和が起きても歩み寄ろうとせずに孤立する人間の不可解さと愚かさが際立ちます。
ホッコリ幸せな気分にさせてくれる作品でありながら、意外に社会風刺も効いています。そして、ストップモーションアニメとして、貝の家具や小道具なども凝られていて、細かいところにすごくこだわりが見えます。ぜひ、いろいろな視点でお楽しみください。

デート向き映画判定
映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』

貝のマルセルがただカワイイだけで終わらず、ストーリーも見応えがあり、ストップモーションアニメとはいってもベースは実写なので、誰でも観やすいと思います。マルセルの言動にとても癒されるので、デートの雰囲気も和むでしょう。また、険悪なカップルが登場し、マルセルの目線で観ることで客観視できるので、パートナーと喧嘩中の方は自分達の関係を見直すきっかけとして1人でじっくり観るのも良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』

マルセル自身やマルセルが暮らす世界全体がとても可愛く描かれているので、キッズやティーンの皆さんも気に入ると思います。90分と上映時間も短めなので、小学生中学年以上なら集中力がもつのではないでしょうか。擬人化された貝のマルセルの暮らしぶりを観るだけでも、作品の世界に引き込まれると思います。おばあちゃんと孫のやり取りも印象的に描かれていて、家族の温もりも実感できるでしょう。

映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』

『マルセル 靴をはいた小さな貝』
2023年6月30日より全国公開
アスミック・エース
公式サイト

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TEXT by Myson

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