REVIEW

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』伊藤沙莉/竹野内豊

本作は、『ミッドナイトスワン』『異動辞令は音楽隊!』などのヒット作を手掛けた内田英治監督と、ポン・ジュノ監督作の助監督を経て、映画『さがす』やドラマ『ガンニバル』などを手掛けた片山慎三監督がタッグを組んだ作品です。新宿、歌舞伎町を舞台にした6つのエピソードで構成されており、内田監督、片山監督がそれぞれ3エピソードずつ監督を務めています。
主人公は、バーの店主兼探偵のマリコ(伊藤沙莉)。物語は、彼女がとある組織から宇宙人探しの依頼を受けるところから始まります。6つのエピソードで構成されているものの、主人公として常にマリコはいて、物語全体としても少しずつ繋がっている部分があります。各エピソードでは、マリコ本人が活躍するものもあれば、マリコのバーを訪れる客や友人のエピソードもあります。個人的にはホストにハマってしまう女性のエピソードがリアルに感じられ、怖かったです(苦笑)。他にも、ヤクザや殺し屋のエピソードなど癖の強いキャラが勢揃いしているので、お気に入りのエピソードを探すのもオススメです。
マリコを演じた伊藤沙莉はバーの店主兼探偵役がとてもハマッています。そして、マリコの恋人で忍者のMASAYAを演じた竹野内豊の活躍も見逃せません。本作ではこの2人の過去もキーとなっており、竹野内豊の忍者シーンは思わずクスッと笑ってしまう場面もあります。
実在する歌舞伎町が舞台となっている点では現実味もありつつ、宇宙人など少々現実離れした設定もあり、さまざまな角度から楽しむことができる作品です。アンダーグラウンドな世界を覗き見する感覚でご覧ください。

デート向き映画判定
映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』伊藤沙莉/竹野内豊

物語は、マリコの探偵業と、マリコを取り巻く人物達の切なくも可笑しい運命が描かれており、実際にあり得そうなエピソードがあるので、デートで観て参考にするのもアリです。また、マリコとMASAYAの恋愛も少し描かれており、2人の出会いのエピソードにはキュンとします。ただ、他のエピソードではホストに恋をしてしまう女性の姿も描かれているので、そういった場面は反面教師として観て欲しいと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』久保史緒里(乃木坂46)/中原果南/島田桃依

歌舞伎町が舞台となっており、登場人物もキャバ嬢やホスト、殺し屋などで、大人の世界が描かれているので、せめて中学生くらいになってから観てください。宇宙人や忍者など少々突飛な設定もありますが、マリコを中心としたさまざまな大人達の運命はとてもリアルなので、皆さんは将来同じような運命を辿らないように気をつけてください。

映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』伊藤沙莉/竹野内豊

『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』
2023年6月30日より全国公開
東映ビデオ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2023「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP