REVIEW

水を抱く女

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『水を抱く女』パウラ・ベーア/フランツ・ロゴフスキ

本作は『東ベルリンから来た女』などでドイツの歴史を描き、社会派として知られる名匠クリスティアン・ペッツォルト監督が、“水の精”の神話を現代に置き換えて描いた物語となっています。神話がベースということで、少しファンタジックなシーンもありますが、全体的にはラブストーリーとして楽しめます。冒頭は主人公のウンディーネが彼氏に突然別れを告げられるシーンから始まり、ショックを受けますが、仕事に励みつつ、また新しい出会いもあり…と展開していきます。ウンディーネが男性にも仕事にも一生懸命向き合う姿はすごくカッコ良いですが、お国柄なのか彼女のキャラクターなのか、感情表現がストレートなので、日本人目線だと共感できるorできないで分かれそうな気もします。でも、そんなウンディーネを演じたパウラ・ベーアの美しさや繊細な演技は、心に残るのでぜひ注目して観て欲しいと思います。登場人物それぞれの不思議な運命がどんな方向に進んでいくのか、最後まで観届けてください。

デート向き映画判定
映画『水を抱く女』パウラ・ベーア/フランツ・ロゴフスキ

恋愛の良いところも悪いところも描かれている作品なので、初デートというよりも付き合いの長いカップル向けの作品です。ウンディーネの愛情表現は真っ直ぐ過ぎると感じる部分もありますが、たまにはこのくらい素直に相手に気持ちを伝えたり、行動で表現するのもアリではないでしょうか。特にマンネリ化しているカップルなら、2人の関係性に刺激を与えてくれるかもしれませんよ。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『水を抱く女』パウラ・ベーア

キッズも観られますが、大人の恋愛模様が描かれているので中学生くらいになってから観たほうが内容をより理解できると思います。ティーンの皆さんの場合は、本作の登場人物を観察しつつ、誰に共感できるか考えてみてください。また、神話的要素もある作品なので、観賞後に“水の精”の神話について調べて、内容を比較するのもおもしろいと思います。

映画『水を抱く女』パウラ・ベーア/フランツ・ロゴフスキ

『水を抱く女』
2021年3月26日より全国順次公開
彩プロ
公式サイト

© SCHRAMM FILM/LES FILMS DU LOSANGE/ZDF/ARTE/ARTE France Cinéma 2020

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン スタントマン 武替道【レビュー】

香港映画に対する誇りと、香港映画や映画作りに関わる人達を守りたい気持ちが交錯する…

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

映画『DROP/ドロップ』メーガン・フェイヒー/ブランドン・スクレナー ブランドン・スクレナー【ギャラリー/出演作一覧】

1990年6月26日生まれ。アメリカ出身。

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット スーパーマン【レビュー】

ジェームズ・ガン監督らしい表現によって、全く新しい“スーパーマン”が観られます。冒頭の演出からして…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレート アンソニー・ブイサレート【ギャラリー/出演作一覧】

2004年9月27日生まれ。タイ、バンコク出身。

映画『逆火』北村有起哉 逆火【レビュー】

主人公の野島浩介(北村有起哉)は、感動を呼び話題となっている自伝小説の映画化作品の助監督を務めています。野島は作品に活かすため…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン
  2. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  3. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド
  4. 映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット
  5. 映画『逆火』北村有起哉

PRESENT

  1. 映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ
  2. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
  3. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
PAGE TOP