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モディリアーニ!【レビュー】

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映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

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35歳の若さで亡くなったイタリア人の芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた3日間を描く本作では、ジョニー・デップが『ブレイブ』(1997)以来約30年ぶりに監督を務めました。映画公式資料によると、以下のような経緯があったようです。

アル・パチーノは、「かなり前にアクターズ・スタジオで舞台「モディ」を観た。その舞台の脚本は、私がモディリアーニ役を演じることを想定してデニス・マッキンタイアが書いていた。私も出演を望んでいたが、当時は他の仕事で忙しく、出演は叶わなかった。(中略)そして、アル・パチーノがモディリアーニについて初めてジョニー・デップに話したのは、1997年にマイク・ニューウェル監督作『フェイク』で共演した時だったという。
ジョニーは「アルはモディリアーニをテーマにした作品を監督するつもりで、その主役を私に任せるかもしれないというような話だったと思う。もちろん、オファーがあればすぐに引き受けていただろう。ただ時が経ち、二人ともそれぞれのやることで忙しくなってしまった」と語り、それから20年後の2017年、ジョニーとアル・パチーノの間で再びアメデオ・モディリアーニの話が浮上した。(中略)彼は『君が監督すべきだ』と言ったんだ」と監督をオファーされた経緯について話す。(映画公式資料)

映画『モディリアーニ!』アル・パチーノ

私はこの経緯を本編鑑賞後に知ったものの、本作で描かれるモディリアーニの生き様を観ると、アル・パチーノがジョニー・デップを選んだ理由がわかるような気がします。1997年に声をかけた時は主演で想定、今回は監督を依頼したわけですが、いずれにしても、ジョニー・デップとモディリアーニの相性の良さは本作を観ると納得します。ちなみに企画の発端となったアル・パチーノは本作で、まさにモディリアーニの運命を変えるキーパーソンを演じています。その人物は、劇中では「ガニャ」と呼ばれる、「モーリス・ガンナット(実在したアートコレクターで、その肖像画を1916年にピエール=オーギュスト・ルノワールが描いている)」です(映画公式資料)。アル・パチーノは、製作のバリー・ナヴィディとジョニー・デップからオファーを受けてすぐに快諾したそうです。

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

物語の舞台は、1916年。アメデオ・モディリアーニ(リッカルド・スカマルチョ)は、画家、彫刻家としての才能がありながら、なかなか認められずにいました。そんななか、病を患うモディリアーニは、裕福で著名なコレクター、ガニャとの商談に望みを賭けていました。本作は、ガニャに会う前後の3日間を描いています。

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

本作には、モディリアーニの芸術家仲間として、モーリス・ユトリロ(ブリュノ・グエリ)、シャイム・スーティン(ライアン・マクパーランド)も登場します。3人が仲良くワチャワチャしているシーンには、クスッと笑える部分があると同時に、不可解な言動からは芸術家独特の狂気すら伝わってきます。そして、後半では芸術家として生きる難しさが描かれていて、クライマックスではトーンがガラッと変わります。アル・パチーノが演じるガニャとモディリアーニの会話には、芸術の捉え方の違いに始まり、人生観、住む世界の違いにまで及ぶ濃い内容が詰まっていて、本作で1番の見どころとなっています。

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

クライマックスで描かれるモディリアーニの心の中では、一言で表現するのが難しいさまざまな思いが渦巻いているように見えます。渋々月並みな言葉で言い換えると、商売と芸術のバランス、芸術家として大成するとはどういうことかという定義が、芸術家それぞれによって異なる実状が伝わってくるとともに、それを享受する鑑賞者やコレクターと、芸術家の見ている景色が異なるということを実感します。他の方は結末をどう捉えたのかも聞いてみたくなる1作です。

デート向き映画判定

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

恋愛要素としては、モディリアーニと、彼の恋人でミューズでもある作家のベアトリス(アントニア・デスプラ)の関係に目がいくでしょう。まだまだ女性の社会進出が遅れていたであろう時代に抗い、自分の才能を発揮しようとするベアトリスと、そんな彼女の気持ちにそぐわない言葉を漏らしてしまうモディリアーニの会話には、現代社会にも通じるものがあります。なので、自分達の会話を客観視する機会にもなるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

見た目に派手な展開が出てくるわけではなく、一見淡々とした日常が描かれていて、それぞれのキャラクターの内面に注目して観て欲しい作品です。なので、見た目にわかりやすく派手な演出が施された作品しか観たことがないうちは、ピンとこないかもしれません。芸術やもの作りに興味がある方は主人公の立場で感情移入しやすいかもしれないものの、下積みの苦しさなど人生経験を積んでから観るほうがより身近な物語として観られそうな気がします。

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ

『モディリアーニ!』
2026年1月16日より全国公開
ロングライド、ノッカ
公式サイト

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©︎ Modi Productions Limited 2024

TEXT by Myson


ジョニー・デップが8年半ぶりに来日!『モディリアーニ!』ジャパン・プレミア開催

映画『モディリアーニ!』ジャパン・プレミア、ジョニー・デップ

芸術家モディリアーニの人生を変えた激動の72時間を描く、ジョニー・デップ約30年ぶりとなる監督復帰作『モディリアーニ!』。その公開を記念し、本作の監督を務めたジョニー・デップが登壇するレッドカーペットイベント&ジャパン・プレミアが開催されました。

ジョニー・デップは、監督を務めることになった経緯について聞かれると、「実はアル・パチーノから謎の電話がかかってきたんだ。彼とはずっと連絡を取り合っていて親交を深めているんだけど、“ヘイ、ジョニー。モディリアーニの監督をやったほうがいいよ”って突然言ってきたんだ。何を思ってアル・パチーノが連絡してきたのかはわからなかったけど、監督をして欲しいということは僕を信頼してくれているということだと思ったんだ。この題材を撮るということも興味があったし、僕にとっても監督をするということはチャレンジでした。僕自身が出演しなくてもいいというのも決め手だったね。演じるわけではなく、表現してくれと頼まれたんです。いろいろ調整して、映画が完成しました」と語りました。

映画『モディリアーニ!』ジャパン・プレミア、ジョニー・デップ

また、「この映画が公開することで、僕は8年半ぶりに日本に来ることができたんだ」と喜びをコメントし、最後に「この作品を気に入ってくれると本当に嬉しい」とメッセージ贈り、ジャパン・プレミアは幕を閉じました。

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