REVIEW

ナースコール【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

REVIEW

第98回アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストにスイス代表として選出された本作は、多くの国際映画祭でノミネート、受賞をしています。監督・脚本を務めるのは、ベルリンとニューヨークに拠点を置き、スイスでのプロジェクトにも参加しているペトラ・フォルペ。主演は、『白いリボン』『ありふれた教室』『セプテンバー5』などで知られるレオニー・ベネシュが務めています。

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

物語の舞台は、スイスの州立病院。遅番の看護師のフロリア・リント(レオニー・ベネシュ)が出勤してから、シフトの8時間を映し出しています。入院患者は26人で満床となっており、相部屋もあれば、民間の保険加入者が使う少し豪華な個室もあります。遅番の看護師はたった2名で、他には指導を受けながら働く看護学校の学生が1名いるだけです。

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

看護師の日常に密着したような内容で、とても臨場感があります。最初は何事もなさそうにみえるものの、時間が経つにつれて、どんどん目まぐるしい光景へと変わっていきます。フロリアはあちらこちらで引き留められ、複数の事柄に見事に対応していきます。ただ、彼女の手際の良さが伝わってくる一方で、あまりのスピード感に、何かミスが起こるのではないかとヒヤヒヤさせられます。

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

フロリアにのしかかるのは、物理的、時間的な負担だけではありません。人手不足で看護師がいないので、患者も皆苛立っていて、フロリアに不満をぶつけてきます。そして、フロリアの責任ではないものの、治療を行き届けることができない無念な出来事も起こります。何よりこうした精神的負担の重さが生々しく伝わってきて、現実社会で看護師の多くが離職してしまう状況に納得がいきます。

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

映画公式資料によると、「スイスでは2040年までに看護師4万人が不足するという。これほど人手不足の職種は他にない」とのことです。日本も他人事ではありません。まずは実状を知る機会として、本作を多くの方に観ていただきたいです。

デート向き映画判定

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

看護師がどんなに仕事に追われているのかをそのまま映し出していて、終始緊張感のある内容となっています。デートが盛り上がるような内容ではないので、特別デート向きというわけではないものの、同様な職業に就いていて、プライベートとの両立が難しい方は、パートナーにも状況を共有するために一緒に観るのはアリかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

看護師のシフトに密着という感じで、社会見学のつもりで観るのも良いでしょう。同時に社会問題として知って欲しい内容でもあります。いち病院だけの問題という範疇を超えて、国全体の問題といえるレベルになっています。医療を受ける機会は不意に訪れる可能性もあり他人事ではありません。まずは関心を持つだけでも有意義だと思います。

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ

『ナースコール』
2026年3月6日より全国公開
スターキャットアルバトロス・フィルム
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© 2025 Zodiac Pictures Ltd / MMC Zodiac GmbH

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2026年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • イイ俳優セレクション/レオニー・ベネシュ(後日UP)
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ ナースコール【レビュー】

物語の舞台は、スイスの州立病院。遅番の看護師のフロリア・リント(レオニー・ベネシュ)が出勤してから、シフトの8時間を…

Netflixドラマ『エミリー、パリへ行く シーズン5』タリア・ベッソン タリア・ベッソン【ギャラリー/出演作一覧】

2001年8月1日生まれ。フランス出身。

映画『ザ・クロウ』ビル・スカルスガルド ザ・クロウ【レビュー】

ブルース・リーの息子ブランドン・リーの遺作となった『クロウ/飛翔伝説』(1994)が、約30年の時を経てリブート…

映画『憧れのウェディング・ベル The Five-Year Engagement』エミリー・ブラント 未公開映画活性課ア行

未公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『ブルームーン』イーサン・ホーク/マーガレット・クアリー ブルームーン【レビュー】

実在した作詞家ロレンツ・ハートが過ごした一夜を描いた本作は、ロレンツ・ハートとエリザベス・ウェイランドによって書かれた手紙からインスパイアされた…

映画『しあわせな選択』イ・ビョンホン しあわせな選択【レビュー】

パク・チャヌク監督作ということで、皮肉が効いているだろうと予測はしていたものの…

映画『嵐が丘』ジェイコブ・エロルディ ジェイコブ・エロルディ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年6月26日生まれ。オーストラリア生まれ。

映画『スペシャルズ』佐久間大介(Snow Man)/椎名桔平/中本悠太(NCT)/青柳翔/小沢仁志 スペシャルズ【レビュー】

殺し屋がダンスチームを作るとはどういうことなのか…

映画『ほどなく、お別れです』浜辺美波/目黒蓮 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2026年2月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2026年2月】のアクセスランキングを発表!

映画『ウィキッド 永遠の約束』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ ウィキッド 永遠の約束【レビュー】

本当は親友という背景がありながら、表向きにはそれぞれ対立する立場に置かれた2人に、新たな試練が…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集! 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!

今回は、ローカス・オブ・コントロール(Locus of Control)という心理的概念を取り上げます。内的統制か外的統制かという傾向によって、作品を観た時の着眼点や感想に違いがあるのかを議論したいと思います。

映画『ユージュアル・サスペクツ』ガブリエル・バーン/スティーヴン・ボールドウィン/ケヴィン・スペイシー/ケヴィン・ポラック あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『ユージュアル・サスペクツ』

今回の「勝手にキャスティング企画!」では、『ユージュアル・サスペクツ』のリメイクを作るとしたら?と…

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス

REVIEW

  1. 映画『ナースコール』レオニー・ベネシュ
  2. 映画『ザ・クロウ』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ブルームーン』イーサン・ホーク/マーガレット・クアリー
  4. 映画『しあわせな選択』イ・ビョンホン
  5. 映画『スペシャルズ』佐久間大介(Snow Man)/椎名桔平/中本悠太(NCT)/青柳翔/小沢仁志

PRESENT

  1. 映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』峯田和伸/若葉竜也/吉岡里帆
  2. 映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP