REVIEW
“バイオハザード”シリーズでお馴染みの2人、ミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン夫妻が再びタッグを組み、“ゲーム・オブ・スローンズ”の原作者、ジョージ・R・R・マーティンの短編小説を7年の歳月をかけて映画化しました。

本作でミラが演じるのは、魔女のグレイ・アリス。金品が払われれば願いを拒まないグレイ・アリスは、王妃メランジュ(アマラ・オケレケ)の願いを受け、ロストランズへ行くことになります。グレイ・アリスは、案内人として腕の立つボイス(デイヴ・バウティスタ)を連れて行くものの、処刑人アッシュ(アーリー・ジョーヴァー)が執拗に追いかけてきます。

本作は、原作者のジョージ・R・R・マーティンが得意とする重厚感のある世界観が活かされていながら、原作が短編ということもあってか、ストーリーはかなりシンプルです。登場人物も限られているので、“ゲーム・オブ・スローンズ”のように登場人物が多過ぎて覚えるのが大変という状況にもならず、気楽に観られます。裏を返すと、ストーリーにはもう少し深みが欲しかったというのが本音で(苦笑)、逆に原作ではどう書かれていたのかと興味が湧きます。

ただし、ミラとアンダーソン監督のタッグに期待するクールなアクションは見せ場として多く出てきます。今回ミラは両手にカマを持ち、得意のアクロバティックなアクションを披露、元レスラーで現在は“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”シリーズなどアクション映画を中心に活躍するデイヴ・バウティスタはパワフルなアクションを担い、バランスの良いコンビネーションとなっています。

そして、今回アンダーソン監督は撮影方法にこだわったといいます。「ブルースクリーンの前に人が立っていることが明らかな多くの VFX 映画の映像に、すごく幻滅もしていた」というアンダーソン監督は、その理由について「前景と背景を合わせた時、かなり違和感が出るが、大抵ブルースクリーンで撮影するほとんどの人がどんな背景になるかちゃんと分かってない」と述べています。だから本作では、ゲーム制作用のプラットフォーム“アンリアル・エンジン”を使って、視覚効果が加えられた映像をその場で俳優が見て演じられるようにしたそうですよ。(映画公式資料)

さすが“バイオハザード”や“モンスターハンター”などゲーム原作を映画化したアンダーソン監督ですね。本作もロールプレイングの感覚でお楽しみください。
デート向き映画判定

“ゲーム・オブ・スローンズ”を生んだジョージ・R・R・マーティンの短編小説を原作としている点、“バイオハザード”や“モンスターハンター”を手掛けてきたミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン夫妻の作品という点から想像すると、過激な描写があるだろうと身構える方もいるかもしれません。でも、痛々しさを想像させるシーンはあるものの、露骨な描写はあまりないので、比較的観やすいと思います。2人も興味があればデートで観るのもアリでしょう。
キッズ&ティーン向き映画判定

ゲーム制作用のプラットフォーム“アンリアル・エンジン”を使って描かれた、ダークな世界観は、ゲーム好きな方なら一層引き込まれるでしょう。魔女のグレイ・アリスにはどんな能力があり、ストーリーにどう活かされているのかにも注目して観てください。魔法使い系とは異なる展開を楽しんでください。

『ロストランズ 闇を狩る者』
2026年1月1日より全国公開
ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
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TEXT by Myson
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