REVIEW

さかなのこ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『さかなのこ』のん

さかなクン初の自伝的エッセイを、『南国料理人』『横道世之介』などを手掛けた沖田修一が監督、のんが主演で映画化した本作は、とてもコミカルで温かい作品となっています。「そんな可笑し過ぎる展開ある?」と思えるところもあり、映画オリジナルのキャラクターも登場したり、実話を基に脚色したストーリーであるようです。ともあれ、なぜさかなクンが誕生したのかという根底にあるものは描かれていて、本当に素敵なストーリーです。
まず感動するのは、主人公ミー妨(のん)のお母さんの方針です。子どもが好きなことを全力で応援して、社会の型にはめずに伸び伸びと育つように後押しする姿は本当に素晴らしいです。そして、いろいろな壁にぶち当たりながらも自分の道を見つけていくミー妨のゴーイングマイウェイな姿が観ていて本当に清々しくて、逞しいです。また、周囲の皆がミー妨の突出した魚愛に魅了されていき、その友人達がミー妨の夢を応援する様子も印象的です。その展開には「何でやねん(爆笑)!」なシーンも複数出てくるので、ぜひ楽しみにしてください。
笑えて楽しいというのはもちろん、観る者のやる気スイッチを押してくれる作品です。ぜひ年齢を問わず広く観ていただきたいです。

デート向き映画判定
映画『さかなのこ』のん/井川遥

とても優しくて温かい気持ちになれるので、デートで観るのもオススメです。気まずいシーンもないので、初デートでも安心して観られます。家族の話、友人の話、自分が持っている夢の話と、いろいろと語りたくなるので、鑑賞後の会話でも心の距離を縮められるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『さかなのこ』のん/夏帆

キッズやティーンの皆さん、そして親御さんにぜひ観て欲しい1作です。誰にも負けないくらい好きなことが見つかるって本当に幸せで素敵なことです。ティーンの皆さんは特に就職時期が近づいてくると、自分がやりたいことが仕事になるのか不安になってくると思います。現実の厳しさはもちろんありますが、本気でやりたいならいくらでも道があるのだと、本作を観て気付いて欲しいです。

映画『さかなのこ』のん

『さかなのこ』
2022年9月1日より全国公開
東京テアトル
公式サイト

© 2022「さかなのこ」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン ペンギン・レッスン【レビュー】

『ペンギン・レッスン』というタイトルが醸し出す世界観、スティーヴ・クーガンやジョナサン・プライスといった名優がメインキャストに名を連ねていることからして…

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』水上恒司/木戸大聖/八木莉可子/綱啓永/JUNON(BE:FIRST)/中沢元紀/曽田陵介/萩原護/髙橋里恩/山下幸輝/濱尾ノリタカ/上杉柊平 WIND BREAKER/ウィンドブレイカー【レビュー】

にいさとる作の同名漫画を原作とする本作は、不良グループが街を守るというユニークな設定…

映画『ナイトフラワー』北川景子 北川景子【ギャラリー/出演作一覧】

1986年8月22日生まれ。兵庫県出身。

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年11月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年11月】のアクセスランキングを発表!

映画『佐藤さんと佐藤さん』岸井ゆきの/宮沢氷魚 映画に隠された恋愛哲学とヒント集80:おしどり夫婦こそ油断禁物!夫婦関係の壊れ方

どんなに仲が良く、相性の良さそうな2人でも、夫婦関係が壊れていく理由がわかる3作品を取り上げます。

映画『マルドロール/腐敗』アントニー・バジョン マルドロール/腐敗【レビュー】

国民を守るためにあるはずの組織が腐敗し機能不全となった様を描いた本作は、ベルギーで起き、1996年に発覚したマルク・デュトルー事件を基に…

映画『消滅世界』蒔田彩珠 消滅世界【レビュー】

ジェンダー、セックスのどちらにおいてもこれまでの常識を覆す価値観が浸透した世界を描いた本作は、村田沙耶香著の同名小説を原作として…

映画『ナイトフラワー』森田望智 森田望智【ギャラリー/出演作一覧】

1996年9月13日生まれ。神奈川県出身。

映画『佐藤さんと佐藤さん』岸井ゆきの/宮沢氷魚 佐藤さんと佐藤さん【レビュー】

同じ佐藤という苗字のサチ(岸井ゆきの)とタモツ(宮沢氷魚)は、セリフにも出てくるように「結婚しても離婚しても佐藤」です…

映画『楓』福士蒼汰/福原遥 『楓』カバーアーティスト、十明による“楓”生歌唱付き&サプライズゲスト登壇!特別試写会 9組18名様プレゼント

映画『楓』カバーアーティスト、十明による“楓”生歌唱付き&サプライズゲスト登壇!特別試写会 9組18名様プレゼント

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『ペンギン・レッスン』スティーヴ・クーガン
  2. 映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』水上恒司/木戸大聖/八木莉可子/綱啓永/JUNON(BE:FIRST)/中沢元紀/曽田陵介/萩原護/髙橋里恩/山下幸輝/濱尾ノリタカ/上杉柊平
  3. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  4. 映画『マルドロール/腐敗』アントニー・バジョン
  5. 映画『消滅世界』蒔田彩珠

PRESENT

  1. 映画『楓』福士蒼汰/福原遥
  2. 映画『楓』旅からはじまるトラベルポーチ
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
PAGE TOP