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わたしは金正男を殺してない

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映画『わたしは金正男を殺してない』

本作は、2017年2月に起こった金正男暗殺事件の真相に迫るドキュメンタリーで、『おしえて!ドクター・ルース』(2019)や、『ジェンダー・マリアージュ 〜全⽶を揺るがした同性婚裁判〜』(2014)などを手掛けたライアン・ホワイトが監督を務めています。この事件のことを知っている方は多いと思いますが、本作では主に実行犯となったベトナム人女性ドアン・ティ・フォンとマレーシア人女性シティ・アイシャを中心に描かれ、犯行時の映像や拘置中の音声データ、関係者へのインタビューを基に彼女達の人物像が明かされていきます。普通の人と同じように生活していた彼女達が、どうして北朝鮮の重要人物の暗殺に至ったのかという経緯については、知れば知るほどゾッとしますが、それと共に、暗殺計画の入念さにも驚かされます。事件当時、日本の報道でも大きく取り上げられていた記憶がありますが、事件発生から現在に至るまでの経緯を客観的に見つめていくこともできますし、実行犯となった女性達の視点で観られるのも良い点だと思います。本作をご覧頂き、この事件をどう捉えるのか、ぜひご自身なりに考察してみてください。

デート向き映画判定
映画『わたしは金正男を殺してない』

デートのムードを盛り上げるタイプの作品ではありませんが、ドキュメンタリー好きや金正男暗殺事件に興味のある方なら一緒に観ても良いと思います。観賞後は感想で盛り上がりそうですが、ヒートアップして討論にならないようにだけ注意してくださいね。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『わたしは金正男を殺してない』

キッズも観られますが、暗殺事件のドキュメンタリーで、国際問題なども関係してくるので、できれば中学生以上になってから観ることをオススメします。ティーンの皆さんは、実行犯となった女性達を中心に観てみてください。まるで映画やドラマのような暗殺事件ですが、世界で実際にこういうことが起こっていると知ることで、普段観ているニュースの捉え方なども少し変わるかもしれません。

映画『わたしは金正男を殺してない』

『わたしは金正男を殺してない』
2020年10月10日より全国順次公開
ツイン
公式サイト

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TEXT by Shamy

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