取材&インタビュー

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

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映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

ある小さなオフィスを舞台に、1週間のタイムループに閉じ込められてしまった社員達の姿を描いた映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』。今回は本作で主人公の吉川朱海を演じた円井わんさんにお話を伺いました。朱海というキャラクターについてや、撮影中に陥ったリアルなタイムループのお話も聞かせていただきました。

<PROFILE>
円井わん(まるい わん):吉川朱海 役
1998年1月3日生まれ。大阪府出身。2017年、映画『獣道』でスクリーンデビュー。AbemaTVドラマ『ブラックシンデレラ』(2021)で初のレギュラー出演を果たし、映画『KONTORA-コントラ』(2021)で初主演を飾った。その他の主な出演作に、映画『鳩の撃退法』(2021)、『DIVOC-12』(2021)、Amazon Prime Video『ショート・プログラム-ゆく春』(2022)、AbemaTVドラマ『ANIMALS-アニマルズ-』、映画『貞子DX』(2022)などがある。


主人公が何でも一つひとつ取り組んでいく姿勢を尊敬

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わん

シャミ:
最初に脚本を読んだ時、タイムループという設定や、朱海というキャラクターにどんな印象を受けましたか?

円井わんさん:
タイムループという設定はあまり馴染みがなかったので新鮮で、朱海については芯のある強い人という印象でした。最初はすごく分厚い台本だったので驚きました。読むのもすごく大変で、「これはどうやって撮るんだろう?」という気持ちでした。

シャミ:
完成した本編は上映時間82分でしたが、最初の台本だともっと長くなる想定だったのでしょうか?

円井わんさん:
そうだと思います。最終的には初稿よりもだいぶ削られていました。最初はもっとセリフも長かった記憶があります。1日に撮影する量も結構多かったので、初日は2日前くらいから台本を読み込んでいたのですが、2日目以降は余裕がなかったので前日にセリフを覚えていました。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

シャミ:
大変な撮影だったんですね。

円井わんさん:
頭の限界で一つひとつやらないと覚えられないと思いました。

シャミ:
なるほど〜。朱海を演じる上で、監督から演出されたことや、ご自身で気を付けようと意識された部分はありますか?

円井わんさん:
朱海を演じる上では、私の素が出たら終わりだと思っていました。私と朱海とでは全然違う性格で、朱海のしっかりしている部分をなくしたらおしまいだと思ったので、ちゃんとしようと思いました。監督はわりと自由にやらせてくださって、大事な部分だけはこうして欲しいというお話もありましたが、「それで大丈夫です」ということのほうが多かったです。なので、上手く演じられたのかなと思いました。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わん/長村航希/三河悠冴/八木光太郎/髙野春樹

シャミ:
ご自身と朱海とで性格が違うというお話がありましたが、現場ではどうやってスイッチを切り替えていたのでしょうか?

円井わんさん:
私は関西人なので、すぐふざけてしまうんですよ(笑)。それを封印してなるべく笑わないようにしていました。おもしろい場面だとどうしても笑いたくなってしまうのですが、朱海が映っている時は、敢えて人を見下しているような表情を作っていました。

シャミ:
確かに朱海は笑顔というよりも、ひたすら仕事に燃えているイメージでしたね。

円井わんさん:
朱海の状況に共感はできるのですが、外見に滲み出るくらいの真面目さは私にはないです。だから、本当にちゃんとしないといけないとずっと思っていました。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

シャミ:
具体的に朱海のどんなところに共感できましたか?

円井わんさん:
朱海が仕事でも何でも一つひとつ取り組んでいく姿勢には、共感できました。でも、私の場合は地道にコツコツというのが本当に苦手なので、朱海のそういうところは尊敬しています。

シャミ:
朱海は、最初タイムループしていることに気づいていませんでしたね。でも、毎日多忙でルーティン化した日々を過ごしているとタイムループしても気がつかないのかなと感じました。円井さんだったら、どの段階で気が付くと思いますか?

円井わんさん:
私はすぐ気づくと思います。同じことができないので、途中で発狂してしまいそうな気がします(笑)。「何で同じことばっかりしているんだろう。おかしくない?」と、誰かに言われる前に自分で気づくと思います。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

シャミ:
逆に朱海がタイムループに気づかず、あそこまで仕事に没頭しているのもすごい集中力ですよね。

円井わんさん:
すごいですよね!私には絶対に無理です(笑)。

シャミ:
皆が繰り返しの日々に気づいて行動を変えていく姿も印象的でした。タイムループはできなくても、世の中には朱海のように毎日多忙な日々を過ごしている大人が多いと思います。そういった方々にアドバイスをするとしたら、円井さんは何と声をかけますか?

円井わんさん:
えー!!おこがましくて何も言えません(笑)。でも、とにかく息抜きをして欲しいです。仕事だけに生きて欲しくないので、「ちょっとは休んでも良いんじゃないですか?」と言います。私の周りでもそういう人がいて、本人が好きでやっていたり、楽しいと思っているなら良いのですが、辛いとか辞めたいという言葉を聞くと、そういう生活は今すぐ辞めて欲しいと思います。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わん/マキタスポーツ他

シャミ:
ありがとうございます。本作では上司にタイムループを気づかせるために、皆で協力する姿も描かれており、チームワークや仲間を想う気持ちの大切さも感じられました。円井さん自身は、このチームワークについて客観的にどう捉えていましたか?

円井わんさん:
本当に素晴らしいチームワークで、大人の青春だと思いました。シーンが濃くなるにつれて、現場でも皆が本当に仲良くなって、くだらないことを言って笑ったりしていました。それでチーム感も高まっていったと思います。他のキャストの方々がクランクアップした時はすごく泣きそうになってしまいました。そのくらい現場が温かくて皆さんに助けていただきました。

シャミ:
良い現場だったんですね。

円井わんさん:
はい。タイムループものなので撮影をしている私達も途中で何だかわからなくなってしまうんです。同じことを何度もやっていたので、「あれ?何だっけ?」となってしまった時に、皆さんが助けてくれたのは本当にありがたかったです。

シャミ:
タイムループの撮影は確かに混乱しそうですね。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

円井わんさん:
そうなんですよ。首の動き1つでも、「前はこうしていたかな?」と混乱するので大変でした。なので、記録の方に「前は右でやっていましたよ」と教えてもらいながらやっていました。撮影の途中、皆で「もしかして本当にタイプループしている?」と話していました(笑)。

シャミ:
ハハハハ!では普段、人間関係を築く上で大切にしていることは何かありますか?

円井わんさん:
素でいることです。ちょうど昨日も先輩とそういう話をしていて、「わんは素だから良いよね」と言ってもらって、なるほどと思いました。素を隠したとしてもいつかバレちゃいますしね(笑)。

シャミ:
そういう意味では朱海はどうだったんでしょうね?彼女は周りに素が出せていたのかなと気になりました。

円井わんさん:
そうですよね。演じる上でもその塩梅が難しかったです。朱海自身、取り繕っている部分も、本音の部分もあったと思います。中盤のシーンで朱海の人間臭い部分が見えた時は本当にホッとしました。

シャミ:
もし自分でタイムループを発動できるとしたら、どんな時に使いたいですか?

円井わんさん:
楽しい時が良いですね。でも、敢えて消したい過去に戻るかもしれません。戻って修正して、なかったことにしたいです。時間を繰り返すという意味では、高校の修学旅行の時が良いです。修学旅行は人生で5本の指に入るくらい楽しかったんです。グアムに行ったのですが、ホテルのバスタブに女子3人で入って、2時間くらい話していました。だから、すごく青春をした記憶があるので、繰り返したいです。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー

シャミ:
では、円井さんご自身のことも伺わせてください。映画は子どもの頃から好きでしたか?

円井わんさん:
子どもの時は、映画はお休みの日に映画館に行って観るものというイメージがあったので、家で観る習慣もあまりありませんでした。16歳くらいになってからケーブルテレビで邦画を観始めました。

シャミ:
その頃に映画に興味を持ち始めたということでしょうか?

円井わんさん:
ちょうどその頃に役者をやりたいと思ったので、映画を観ないといけないと思ったんです。映画を観始めてからは、全国ロードショーではないものも知るようになって、こんな映画があるんだと思いました。その当時に観たのは『もらとりあむタマ子』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『僕の彼女はサイボーグ』などで、どれもすごくおもしろかったです。

シャミ:
俳優という仕事をしていて1番やり甲斐を感じるのはどんな時でしょうか?

円井わんさん:
作品が世に出て皆さんの感想が聞こえてきた時にやって良かったなと思えます。あと、以前泣きながら「この作品を作ってくれてありがとう」と言われたことがあって、それは本当に嬉しかったです。台本を覚えたり、芝居をしている時はすごく地味な作業だと思うんです。もちろん楽しいこともありますが、どうやって演じるのか自分の中で組み立てて、考えながらやっているので、本当に自分との戦いだなと感じます。

シャミ:
では最後の質問で、これまでで1番影響を受けた作品、もしくは俳優や監督など人物がいらっしゃったら教えてください。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わんさんインタビュー
スタイリスト:飯間千裕
ヘアメイク:MARI(SPIELEN)

円井わんさん:
いっぱいありますが、原点に戻ると内田英治監督の『下衆の愛』です。東京に上京したばかりの頃に観たのですが、この業界の闇の部分が描かれていて、怖くなってしまいました。今よく取り上げられている性的なハラスメントが描かれていて、上京したばかりだったので、地元に帰ったほうが良いのかなと思いました。そのくらい衝撃を受けた作品です。

シャミ:
本日はありがとうございました!

2022年8月5日取材 PHOTO&TEXT by Shamy

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』円井わん/マキタスポーツ/長村航希/三河悠冴/八木光太郎/髙野春樹

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
2022年10月14日より東京・渋谷シネクイント、大阪・TOHOシネマズ梅田、名古屋・センチュリーシネマにて先行公開、10月28日より全国順次公開
監督:竹林亮
出演:円井わん/マキタスポーツ/長村航希/三河悠冴/八木光太郎/髙野春樹/島田桃依/池田良/しゅはまはるみ
配給:PARCO

とある小さな広告代理店で働く吉川朱海は、「この仕事が終わったら、憧れの人がいる大手広告代理店へ転職する」と野心を持って仕事に取り組んでいた。しかし、次から次に降ってくる仕事で多忙を極め、休みなく働いていた。そんなある日、後輩達から「僕達、同じ1週間を繰り返しています!」と告げられ…。

公式サイト

© CHOCOLATE Inc.

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