REVIEW
『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』をはじめ多くの作品の映画音楽を手掛けた、フランスを代表する音楽家、ミシェル・ルグランのドキュメンタリーです。1932年2月24日、パリ生まれのルグランは、作曲家、編曲家、ピアニスト、歌手、指揮者として活躍し、2019年1月26日に逝去されました。本作には、この世を去る間際まで現役として活躍されていた姿が収められています。

本作を観ると、彼はまさに神童で、子どもの頃から才能を発揮し、若かりし頃から第一線で活躍してきたとわかります。クラシックからジャズまで幅広いジャンルで、作曲家、編曲家、ピアニスト、歌手、指揮者とマルチに活躍した彼の生き様を観ていると、まさに音楽のために生まれてきた方、音楽に人生を捧げた方と感じます。舞台の上で、即興をするシーンが出てくるのですが、神がかっていて鳥肌が立ちますよ。

映画音楽に関しては、名だたる映画監督達の作品で業績を残しており、その数は枚挙にいとまがありません。フランスだけではなく、アメリカでも活躍しており、『華麗なる賭け』(1968)で第41回アカデミー歌曲賞、『おもいでの夏』(1971)で第44回アカデミー賞作曲賞、『愛のイエントル』(1984)で第56回アカデミー賞歌曲・編曲賞と、オスカーを3回受賞しています。
また、「『シェルブールの雨傘』(64)はセリフの代わりに全て音楽で物語を展開させるという画期的な手法で、第17回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。後にデイミアン・チャゼルが『ラ・ラ・ランド』(16)のモデルにした」ことでも知られています(映画公式資料)。

本作を観ると、彼が手掛けた曲とともに名作のシーンが流れるので、一通り観たくなります。まだ映画を観たことがなくても、聴いたことがある曲がきっと出てくるはずです。だから、映画好きにはたまらないドキュメンタリーなんです。

そして、彼が音楽に魅了され、音楽に一生を捧げた背景として、特に最後の言葉が胸に刺さります。私は観終わった後にすぐにメモしました!お楽しみのためにここには敢えて書かないでおきますので、皆さんもぜひ本編をご覧になり、ミシェル・ルグランの金言を受け取ってください。
デート向き映画判定

音楽好きのカップルはもちろん、映画好きのカップルにもオススメです。感情を揺さぶる音楽がいくつも流れてくるので、とても優雅な気分に浸れます。なので、デートにもピッタリです。気になる映画がたくさん出てくると思うので、2人が観たい作品を選んで、別の機会に一緒に観る約束をするのも良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定

本作で取り上げられる歌手や映画は、皆さんが生まれる前の内容が多いものの、作品は色褪せないので、芸術に興味がある方にはビビッとくるものがあるのではないでしょうか。子どもの頃から大人になっても大事にして欲しいことがメッセージとして刻まれています。その言葉を念頭に入れておくと、自分の向き不向きや、今後進路を考える際に役立つかもしれません。

『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』
2025年9月19日より全国順次公開
アンプラグド
公式サイト
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©-MACT PRODUCTIONS-LE SOUS-MARIN PRODUCTIONS-INA-PANTHEON FILM-2024
TEXT by Myson
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情報は2025年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。