REVIEW

ストレンジャー・シングス 未知の世界

  • follow us in feedly
  • RSS
Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4』ミリー・ボビー・ブラウン/フィン・ヴォルフハルト/ノア・シュナップ/チャーリー・ヒートン/エドゥアルド・フランコ

シーズン4

まずはエルことイレブン(ミリー・ボビー・ブラウン)を含めた年少組の成長ぶりに驚きます。育ち盛りど真ん中ですもんね(笑)。そんななか、今シーズンではイレブンの幼少期が多く映るので、どうやって撮影したのか気になるはず。調べてみたら、一部はCG、一部はイレブン役のミリー・ボビー・ブラウンに似た子役を起用しているとのことです。この回想シーンはシリーズ全体としても肝になる部分で、とても巧妙にできている点でも見どころの1つです。
ストーリーはというと、シーズン3迄でもかなり壮絶だったのに、それが序章だったかのような展開が続いていてビックリします。そして、今シーズンでは向こうの世界とイレブンにどんな関係があるのかが明かされます。その鍵を握るキャラクターにはゾッとするものがあり、心理的な不気味さもある点が今シーズンの特徴的な魅力にもなっています。

Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス』ナタリア・ダイアー/ジョー・キーリー/マヤ・ホーク/ジョセフ・クイン

また、今シーズンでは年長組が大活躍。クセが強い新キャラも複数加わります。まずはピザ屋で働くアーガイル(エドゥアルド・フランコ)。のらりくらりとしていてほぼいつも“ハイ”ですが、時折ファインプレイをかますので笑えます。本筋と全然関係ありませんが、パイナップルが乗ったピザのくだりが歴史を匂わせていてサイコーです!幼きイレブンのお世話役(ジェイミー・キャンベル・バウアー)も要チェック。登場するなり神秘的なムードを放っていてグッと惹きつけられます。そして、ヘルファイア・クラブを率いるエディ(ジョセフ・クイン)がとても良い味を出しています。屋根の上のシーンはしびれますよ。

Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス』

他にも大人達にもドラマチックな展開があり、今シーズンは離ればなれになりながらもチームワークで戦う頭脳戦が印象的です。最終話は2時間越えですが、あっという間に全9話観ちゃうおもしろさです。まだ本シリーズを観たことがない方も今からなら楽勝で追いつけます。映画好きにもたまらないオマージュもたくさん詰まっているので、映画ファンにもオススメです。

Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス』フィン・ヴォルフハルト/ミリー・ボビー・ブラウン/ノア・シュナップ/ガテン・マタラッツォ/ケイレブ・マクラフリン/ジョー・キーリー

『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4』
Vol.1:2022年5月27日、Vol.2:7月1日よりNetflixにて独占配信中
R-15+
Netflix公式サイト

シーズン1〜3

海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン3』フィン・ヴォルフハルト

以前から気になっていたシリーズで、ようやく観賞しました。クリーチャーが登場するSFで、映画や海外ドラマをたくさん観ていると、オーソドックスな設定に感じて、シーズン1の3話目くらいまでは他と比べて特別おもしろいとは感じなかったのですが、4話目あたりから急におもしろくなってきて、シーズン3まで一気に観てしまいました。何がおもしろいかというのは観る人によってそれぞれ異なりそうですが、まず私が感じた魅力は1980年代という舞台設定です。ちょうど主人公達と同じくらいの年頃で1980年代を生きてきた人なら、おもちゃやゲームなど懐かしいものがたくさん出てくるし、1980年代はハリウッド映画も全盛期だったので、誰もが知るハリウッド映画の名作に向けたオマージュの数々に嬉しくて堪らなくなるはずです。
そしてキャラクターがすごく良くて、観れば観るほど、どのキャラクターにも愛着が湧いてきます。超能力を持ったイレブン(通称エル)がカッコイイのはもちろん、デヴィッド・ハーバーが演じるジム・ホッパーはチャーミングだし、仲良し男子4人組もそれぞれに魅力的です。私の特にお気に入りはダスティンで、オタクってカッコイイって惚れてしまうし、何よりキャラがカワイイんです。ダスティンだけでなく、オタク男子同士のやりとりや、エルやマックスといった女子との絡みもすごく微笑ましくて、癒されるのはもちろん、シーズン2以降は特に思春期ならではの”あるある”描写に笑っちゃうシーンも豊富です。あと、スティーブの成長ぶりも見どころの一つ。アメリカの学園ものではお約束の設定が本作にも出てきますが、そのステレオタイプを壊すキャラクターとしてシーズン2からすごく共感できます。他、ウィノナ・ライダーが母親を演じているのも新鮮だし、シーズン2では、”ロード・オブ・ザ・リング”シリーズでサム役を演じたショーン・アスティンも登場します。彼はこれまた意外な活躍をするので要注目ですよ。

Netflix『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン3』

1から3へとどんどんストーリーもスケールアップしていくので飽きないし、どのキャラクターもどんどん深掘りされていくので、何より人間ドラマとして見応えがあるのも本作の魅力。シーズン3では、夢を追いかけるナンシーのエピソードが、女子にとって共感できる内容になっていたり、最初は幼さがまだあったマイクやイレブン達が、男女それぞれの成長を見せていく展開も万国共通で老若男女共感できます。という感じで、多くの人がこの作品にハマるのも納得。とりあえずシーズン3まで観るということでもキリがよい結末になっているし、ハマればシーズン4の制作も決まっているのでご安心を。大人もティーン(R15なので15歳以上)も楽しめる作品で、映画好きには特にオススメですよ。

Netflix『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン3』

『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン1〜3』
Netflixにて配信中
R-15+
Netflix公式サイト

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗 爆弾【レビュー】

呉勝浩による同名ベストセラー小説を原作として映画化された本作は、知らぬ間に…

海外ドラマ『エイリアン:アース』海外ドラマ『エイリアン:アース』 シドニー・チャンドラー【ギャラリー/出演作一覧】

1996年2月13日生まれ。アメリカ出身。

映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン ハード・トゥルース 母の日に願うこと【レビュー】

現代のロンドンを繰り広げられる本作は、対照的な性格を持つ姉妹のそれぞれの日常を…

映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人 ミーツ・ザ・ワールド【レビュー】

この町で出会った、アニメにハマっている腐女子の由嘉里(杉咲花)、キャバ嬢のライ(南琴奈)、既婚の No.1 ホスト、アサヒ(板垣李光人)は、それぞれどこか孤独感、空虚感を…

韓国ドラマ『TWELVE トゥエルブ』パク・ヒョンシク パク・ヒョンシク【ギャラリー/出演作一覧】

1991年11月16日生まれ。韓国出身。

『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー 『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー

今回は『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』で恋人役として共演された豆原一成さんと八木莉可子さんにインタビューをさせていただきました。

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「なんとなく孤独、これでいいの?」

今回も、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談を2件取り上げました。最後に、2025年10月劇場公開作品の中で特にオススメの3作品を紹介しています。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ ローズ家~崖っぷちの夫婦~【レビュー】

REVIEW昔、同じような設定の映画があった気がすると思っていたら、やはり元ネタはマイケル…

映画『恋に至る病』長尾謙杜/山田杏奈 恋に至る病【レビュー】

斜線堂有紀による小説を、長尾謙杜と山田杏奈をW主演に迎え映画化した本作。転校生の宮嶺(長尾謙杜)は…

映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗 『爆弾』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『爆弾』一般試写会 10組20名様ご招待

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】(スイーツとお飲み物付)女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女

REVIEW

  1. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  2. 映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
  4. 映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ
  5. 映画『恋に至る病』長尾謙杜/山田杏奈

PRESENT

  1. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
PAGE TOP