学び・メンタルヘルス

人の気持ちはどう見える?『か「」く「」し「」ご「」と「』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

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映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩

今回は5人のキャラクターが個々に特有の感じ方で他者の気持ちを捉えながら、自分自身と向き合う姿を描いた『か「」く「」し「」ご「」と「』を取り上げます。

【映画でSEL(社会性と情動の学習)】の簡単な解説はこちら

本作では、5人のメインキャラクターそれぞれの目に周囲はどう見えていて、それを本人はどう受けとめているのかが描かれている点で、「SEL-8学習プログラム」の基礎的社会的能力の「自己への気づき」「他者への気づき」がベースにあるといえます。他者の気持ちがどう見えているかについては、5人それぞれに異なっていて、とてもユニークです。

「SEL-8学習プログラム」において育成を目指す能力
<基礎的社会的能力>
●自己への気づき
●他者への気づき
●自己のコントロール
●対人関係
●責任ある意思決定
<応用的社会的能力>
●生活上の問題防止のスキル
●人生の重要事態に対処する能力
●積極的・貢献的な奉仕活動
(小泉、2011、p.19)
<引用文献>
小泉令三(2011)「子どもの人間関係能力を育てるSEL-8S① 社会性と情動の学習(SEL-8S)の導入と実践」ミネルヴァ書房

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希

相手が考えていること、感じていることをキャラクターがどのように捉えているかはビジュアルで表現されています。それは頭の上に見えたり、心臓の前に見えたりとさまざまです。あくまで私の解釈に過ぎませんが、頭の上に見えるイメージは認知寄りの受け止め方、心臓の前に見えるイメージは感情寄りの受け止め方と解釈すると、たまたまかもしれませんが、男性は認知寄り、女性は感情寄りという設定になっているようです。どんなビジュアルで表現されているかというヒントは、公式サイトのキャスト紹介の写真に載っていますので、気になる方は覗いてみてください。

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/佐野晶哉(Aぇ! group)

そして、それぞれに他者のどんなところに注目しているのかも異なります。奥平大兼が演じる大塚京は、相手の表情などからどんなことを考えているのか気にしているようです。出口夏希が演じる三木直子は、胸の高鳴りのようなものに注視しているようです。佐野晶哉(Aぇ! group)が演じる高崎博文は、周囲の態度を種類や温度感で捉えているようです。菊池日菜子が演じる黒田文は、相手の鼓動で気持ちを感じ取っているように見えます。そして、早瀬憩が演じる宮里望愛は気持ちの向きで周囲の関係性を捉えているようです。

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩

5人のこうした”能力”は、とてもわかりやすいイメージで表現されています。そして、5人のキャラクターは、他者の態度を個々にさまざまに解釈し、自分はどう行動するかを考えながら過ごしています。その様子は、まさに「SEL-8学習プログラム」の基礎的社会的能力でいうと「自己のコントロール」「対人関係」にあたります。

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』出口夏希/早瀬憩

でも、他者に対して誤解をしている場合もあります。だから、実際のコミュニケーションを経て、相手の本心を知る(=「他者への気づき」)と同時に、「自己への気づき」も得ます。そして、「自己への気づき」を得た上で、またそれぞれに選択を重ね、どんどん成長していきます。

本作はとても爽やかな青春映画なので、難しいことは考えずに楽しんでいただけるのはもちろんのこと、上記のようにSELの教材としてピッタリの要素が含まれているので、知らずしらずにSELにもなる作品といえます。

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩

『か「」く「」し「」ご「」と「』
2025年5月30日より全国公開
松竹
公式サイト

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© 2025『か「」く「」し「」ご「」と「』製作委員会

【映画でSEL】の簡単な解説動画を公開しています。下記vimeoにてどなたでも無料でご覧いただけます。
【映画でSEL】とは→こちら
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TEXT by Myson(武内三穂・認定心理士

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