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オキナワより愛を込めて【レビュー】

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映画『オキナワより愛を込めて』石川真生

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本作は、沖縄の写真家、石川真生(いしかわまお)を追ったドキュメンタリーとなっています。彼女は、1975年に米兵を撮影するために、沖縄のコザにある黒人向けのバーで働き、同僚の女性達や黒人米兵達の写真を撮りました。本作ではそんな当時を記録した写真集「熱き日々 in キャンプハンセン!!」(1982)、「熱き日々 in オキナワ」(2013)、「赤花 アカバナー 沖縄の女」(2017)を手にしながら、石川自身が当時を回想する様子が綴られています。
映画公式資料によると、1970年代当時の沖縄は、沖縄返還協定を巡り世論が過熱していた時代で、ストライキを起こした労働者と機動隊が衝突し、警察官1人が亡くなる事件も起きていたそうです。そういった出来事に対し、当時10代だった石川は疑問を抱き、その答えを探すために自ら黒人向けのバーで働き始めたという経緯にはとても驚かされます。
そして、『オキナワより愛を込めて』のタイトルの通り、彼女の語る言葉からはとても愛が溢れており、国籍や性別など関係なく純粋な目で人を見つめることの大切さを感じられます。そういった意味では、写真家の石川真生を知っているかどうかや、沖縄の歴史に詳しいかどうかに関わらず、どんな方でも何か心に刺さるものがある作品だと思います。

デート向き映画判定

映画『オキナワより愛を込めて』石川真生

ドキュメンタリーとしてリアルが届けられているので、恋愛のムードを盛り上げる要素はありません。ですが、本作では石川が若かりし頃の恋愛について語る場面があります。1970年代当時の沖縄では、黒人と付き合う女性が多くいたことや、石川自身も黒人の方と同棲をしていたことなど、当時の国際カップルの苦労が明かされています。そんな彼女の温かい眼差しや恋愛観は、現代人にとっても参考になる点がありそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『オキナワより愛を込めて』石川真生

沖縄といえば旅行先として有名で、楽しいイメージを持っている方が多いと思いますが、本作では写真家の石川真生の目を通した沖縄が語られています。歴史の知識としてはせめて“沖縄返還”については知っていたほうが、内容がスムーズに入ってくると思います。また、石川が働いていたコザなどは、現存する場所でもあるので、沖縄を訪れた際に立ち寄ってみるのも良いと思います。

映画『オキナワより愛を込めて』石川真生

『オキナワより愛を込めて』
2024年8月24日より沖縄・桜坂劇場にて先行上映/8月31日より全国公開
ムーリンプロダクション
公式サイト

early elephant film + 3E Ider © 2023

TEXT by Shamy

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