REVIEW

おしょりん【レビュー】

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映画『おしょりん』北乃きい

現在ではメガネの聖地となっている福井県で、メガネがどのように誕生していったのか。本作は、明治時代の福井県を舞台に、メガネ工場をゼロから立ち上げた五左衛門(小泉孝太郎)と幸八(森崎ウィン)兄弟と、2人を見守る五左衛門の妻、むめ(北乃きい)の姿が描かれた、家族の愛と挑戦の物語です。監督は『えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました。~』の児玉宜久が務め、藤岡陽子による原作をもとに、メガネ職人と彼らを支える家族を感動的に描き上げています。
メガネ自体まだまだ普及していない時代で、当時の人達からするとその必要性がなかなか理解できず、疑わしい商売だと感じる人もいます。その厳しい状況下で、幸八が諦めず兄や仲間を説得する姿には胸を打たれます。また、むめが家族や工場の人達を励まし、影ながら支える姿もとても素敵です。特に若い職人がくじけてしまった時に、誰よりも親身になり、時に母や友人のように声をかける姿が印象に残ります。
本作では主人公のむめを北乃きいが演じるほか、森崎ウィン、小泉孝太郎、かたせ梨乃、佐野史郎、駿河太郎らがそれぞれ個性あふれるキャラクターを演じています。ものづくりの大変さや職人達がメガネにかける熱い想いも感じられる作品です。ものづくりに興味のある方や、何か新しいことを始めようとしている方には特にオススメの1作です。

デート向き映画判定
映画『おしょりん』北乃きい/森崎ウィン

メガネ好きのカップルは、一緒にメガネをかけて観たら物語の雰囲気をより味わえますよ。本作は、メガネ工場とそこに携わる人々の物語が中心にありながら、むめと五左衛門の夫婦関係や、それを見守る幸八との関係も描かれています。自由に恋愛ができる時代ではありませんが、その運命のもとむめが自分なりに家族や職人達を守る姿からは愛を感じます。そんな彼女の姿を観ていると、好きな人と過ごす時間がより特別に感じるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『おしょりん』森崎ウィン/小泉孝太郎

皆さんと同世代のキャラクターも登場するので、感情移入しながら観られると思います。また、現在では身近な存在であるメガネがどのように作られたのか、これを機に興味を持って、鑑賞後に調べると勉強になります。ものづくりに挑む人達の物語なので、本作を通して新しいことを始める大変さや諦めず努力を続けることの大切さを感じるはずです。

映画『おしょりん』北乃きい/森崎ウィン/小泉孝太郎

『おしょりん』
2023年10月20日より福井県先行公開、11月3日より全国公開
KADOKAWA
公式サイト

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©「おしょりん」制作委員会

TEXT by Shamy

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