REVIEW

ワンス・アポン・ア・タイム

  • follow us in feedly
  • RSS
海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム ファイナル・シーズン』

ファイナル・シーズン

おとぎ話のキャラクターといえば、まだ他にもいるけど出てきてないな〜と思ったら、今シーズンで皆さんの知るキャラクターが複数登場します。元々のお話では関連のないキャラクター達が親子だったり恋人だったりという設定が本シリーズの魅力ですが、今シーズンでもユニークな組合せがたくさん出てきますよ。

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム ファイナル・シーズン』ラナ・パリーヤ

そして、今シーズンの主人公はヘンリーです。ストーリーブルックの中で唯一“ おとぎ話の国の人”ではないヘンリーが、自分自身の物語を探しに行きます。物語の軸は別の世界へ移り、ストーリーラインも新たに作られ、一部のキャラクターだけが続投。最後にちらっと勢ぞろいしますが、今シーズンのメインキャラクターはヘンリーとレジーナ、フック、ルンペルシュテルツキンと新キャラで、途中からゼリーナなどが加わるといった感じです。この名前を見ていただいてもわかる通り、元々悪役だったキャラクターが主流のストーリーになっているわけですが、今シーズンをファイナル・シーズンとした意味はそういうところにもあるのだろうと思います。真相は最後まで観て頂ければわかると思うのでここでは触れませんが、オールラストまで観ると、これぞうまい締めくくりだなと言う感じで終わります。

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム ファイナル・シーズン』ジャレッド・ギルモア

今シーズンもちょっとツッコミどころはありつつも、後半で伏線を回収したり、つじつまがおかしいのではと思っていたところにもカラクリがあって「なるほど!」となったり、ストーリーの構造が複雑ながらもよくぞここまで作り上げたなと思います。毎話続きが気になってすごい勢いで観ましたが、とてもおもしろいドラマでした。ちょいちょいリアルな世界で流行っているエンタメの実名なども出てきたり、洒落の効いた演出も見どころです。海外ドラマは大人のほうがユーザーが多い印象ですが、このシリーズは親子でも観られるので、広い層にオススメです。

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム ファイナル・シーズン』

『ワンス・アポン・ア・タイム ファイナル・シーズン』
2021年2月19日よりディズニープラスにて配信中/2022年6月8日よりデジタル配信開始
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

© 2022 ABC Studios

TEXT by Myson


シーズン6

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム シーズン1』ジェニファー・モリソン
上写真:シーズン1より

神まで出てきてそれ以上のものはないだろと思っていたら、今シーズンでは意外な悪役が登場します。もうここまでくると、“ドラゴンボール”で最強だと思っていたキャラクターよりもっと強いのがどんどん出てくる展開に似ていて、何だか笑えてきます。でもそんなところはツッコミどころがありつつも、ストーリーとしてはまだまだ人間関係がこじれていくので、ファンタジーのおもしろさはもちろん人間ドラマとしてのおもしろさも健在です。

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム シーズン3』ジェニファー・モリソン/コリン・オドナヒュー
上写真:シーズン3より

そして、シーズンを重ねる毎に思うのは、本作のストーリーのおもしろさは悪役にあるんだなということ。善が悪に流れる葛藤も見応えがありますが、性悪説に基づくキャラクターの変化を観るほうがつかみどころがない点で展開が読めないおもしろさがあるのかなと思いました。今シーズンのラストはとても美しい終わり方をするので、これでオールラストでも良いのかなという感じですが、ここで終わらないところがミソなんです。じゃあこれを超えるオールラストってどんな内容なのかと次なるファイナル・シーズンへの期待を煽ります。

『ワンス・アポン・ア・タイム シーズン6』
2021年2月19日よりディズニープラスにて配信中
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

© 2021 ABC Studios.

TEXT by Myson


シーズン5

海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム シーズン1』ジニファー・グッドウィン/ジョシュ・ダラス
上写真:シーズン1より

今シーズンで、エマ達はいろいろな国に行くことになります。前シーズンで登場したヴィラン達も引き続き物語を掻き回し、だいぶ前にいなくなったと思っていた何名かのキャラクターも何らかの形で再登場します。そして、エマ達が舞い込むのはおとぎの国に限らないから厄介。「そんなストーリーまで織り交ぜてくるのか!」というところまでスケールアップします。もう何でもアリになってきたなという感じは否めませんが、そもそも魔法が要になっている時点でもともと何でもアリな設定だと思えば、そこまで気になりませんよ(笑)。
そして今シーズンは、エマにとって最大と言っても良いくらいの試練が訪れます。同時に、心を入れかえたレジーナも、闇と光の力の間で苦悩します。闇の力の大きさを見せつけるストーリーになっていて、他のキャラクター達も善と悪で揺れ動く展開が物語を盛り上げていきます。シーズン毎に鍵を握るキャラクターも若干変わりますが、今シーズンではレジーナの姉ゼリーナに要注目!彼女のストーリーはとても斬新で、ある意味人間臭いところもあるので、シーンによっては共感も沸いてきます。さらに今シーズンから数々の人気ドラマに出演するグレッグ・ジャーマンも登場。すご〜く灰汁の強いキャラを演じていますので、彼にもぜひご注目ください。

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン5 コンパクト BOX [DVD]

『ワンス・アポン・ア・タイム シーズン5』
2018月6月6日よりDVDレンタル、発売中/デジタル配信中
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト

© 2021 ABC Studios.

TEXT by Myson

シーズン1〜シーズン4のREVIEWはこちら

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン1 コンパクト BOX [DVD]

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン1
DVDレンタル、発売中/デジタル配信中

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン2 コンパクト BOX [DVD]

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン2
DVDレンタル、発売中/デジタル配信中

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン3 コンパクト BOX [DVD]

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン3
DVDレンタル、発売中/デジタル配信中

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン4 コンパクト BOX [DVD]

ワンス・アポン・ア・タイム シーズン4
DVDレンタル、発売中/デジタル配信中

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師【レビュー】

第二次世界大戦下のドイツに実在した牧師、ディートリヒ・ボンヘッファーは、ナチスに支配された教会やユダヤ人達を救おうと奮闘…

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』SUMIRE 佐藤菫【ギャラリー/出演作一覧】

1995年7月4日生まれ。東京都出身。

映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング プレデター:バッドランド【レビュー】

おもしろい!いろいろユニーク!“プレデター”シリーズは…

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ モンテ・クリスト伯【レビュー】

アレクサンドル・デュマ・ペールの傑作小説「巌窟王」を映画化した本作は…

映画『秒速5センチメートル』松村北斗 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年10月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年10月】のアクセスランキングを発表!

映画『旅と日々』シム · ウンギョン/堤真一 旅と日々【レビュー】

つげ義春の「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作に、『ケイコ 目を澄ませて』『夜明けのすべて』などを手がけた三宅唱監督が映画化…

映画『風のマジム』肥後克広 肥後克広【ギャラリー/出演作一覧】

1963年3月15日生まれ。沖縄県出身。

【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】羽佐間道夫、山寺宏一ほか 人気声優達が真剣勝負!会場が終始笑いに包まれた【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】本番リポート

発起人である羽佐間道夫のもと、山寺宏一、林原めぐみほか錚々たる人気声優達がズラリと顔を揃えたライブは今年で20周年を迎えました…

映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。【レビュー】

物語の始まりは、1995年の韓国、テグ。学校でいじめられていたドンジュン…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  2. 映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー
  3. 映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング
  4. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  5. 映画『秒速5センチメートル』松村北斗

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP