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映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」【レビュー】

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映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希/大橋和也/伊原六花/上白石萌音

REVIEW

累計発行部数1100万部を突破した「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズ(作:廣嶋玲子・作/絵:jyajya/偕成社刊)が実写映画化された本作では、天海祐希が特殊メイクを施して、主人公の紅子を演じています。まず、この独特なムードを出せる天海祐希の演技力の高さに改めて感銘を受けます。そして、現実世界に突如現れるノスタルジックでファンタジックな駄菓子屋“銭天堂”の姿を観ると、グッと物語に引き込まれます。

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希/大橋和也

本作では、私達の身近にある悩み事や願望が複数話題にあがります。駄菓子屋とはいえ、対象は子どもだけではなく、大人も含まれます。だから、年齢を問わず関心を持てる内容となっています。むしろ、大人の願望のほうが生々しくて、強い念が込められているので、その後に待ち受ける展開もドラマチックです。

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希/上白石萌音

どんなお願い事や欲望が出てくるかは映画を観てのお楽しみということで伏せておくとして、本作を観るとやっぱり何事も地道に努力すべきだなと自省の念が湧いてきます(笑)。それと同時に、願い事が叶うといわれた時に、どんな風にお願いをするかに人格というか品格、さらにいえば人間力のレベルが表れるのだなと実感します。

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希/伊原六花

ユニークなお菓子の数々を観るだけでもシンプルに楽しい本作は、年齢を問わず広い層の方が楽しめると思います。

デート向き映画判定

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』大橋和也/伊原六花

思いを寄せ合う、とある2人の展開も見ものとなっているので、カップルで観てもおもしろいと思います。何かに一生懸命に取り組んでいるのになかなかうまくいかない時に、お互いをどう支え合うのか、シミュレーションできる部分もあります。とんでもない展開が待ち受けているので、観終わった後も会話のきっかけにできそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希

原作は、2013年に刊行され、「第3回小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」第1位に輝いた児童小説です。またテレビアニメ化もされたので、既に知っている方もいるでしょう。登場人物には小学生から高校生も登場するので、皆さんが等身大で感情移入しやすい内容といえるでしょう。良からぬ誘惑に負けそうな心を正してもらえるはずなので、若いうちに観ておいて損はないでしょう。

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』天海祐希/大橋和也/伊原六花/上白石萌音

『映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」』
2024年12月13日より全国公開
東宝
公式サイト

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© 2024 映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」製作委員会

TEXT by Myson


関連作

「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」廣嶋玲子 作、jyajya 絵/偕成社
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