REVIEW

パラダイス・ネクスト

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『パラダイス・ネクスト』妻夫木聡/豊川悦司

恐らく望まずして闇社会に生きていた2人の男が、闇世界から距離を置いて過ごそうともがく姿を、台湾を舞台に描いた物語です。トヨエツが演じるキャラクター、妻夫木聡が演じるキャラクターは、最初はっきりとした繋がりがわかりません。2人は、決して楽しくない質素な旅をしながら、一緒に時間を過ごすなかで、徐々に心の距離を縮めていき、ある意味“パラダイス”を探す仲間になっていきます。台湾の風景を活かしたシーンがとても美しく、色使いにこだわりを感じるし、抽象的にパラダイスをイメージさせていて、この2人の楽園がどんなものであるのか、想像を膨らませてくれます。でも、クライマックスで2人の過去の真相が明らかになり、急転回。その先にある展開が、2人が“パラダイス”にたどり着けるかどうかの答えになっているように思えて、一筋縄ではいかない物語に引き込まれます。舞台となる台湾の世界観にハマった主演2人の空気感も、邦画で観るムードと異なり新鮮。静かに流れる物語のなかで、心情の細かい動きにフォーカスした作品なので、派手さはないですが、俳優2人の演技力が堪能できる作品となっています。

デート向き映画判定
映画『パラダイス・ネクスト』妻夫木聡/ニッキー・シエ

全体的に低いテンションで進んでいき、闇社会にまつわるストーリーでもあるので、デート向きとは言えません。台湾の名所的なところよりも、生活感のある場所を舞台としているシーンが多いので、観光の参考にできる部分があるかは微妙なところです。映画をよく観る方向けの作品というイメージなので、映画好きカップルなら、デートで観るのもありでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『パラダイス・ネクスト』妻夫木聡/豊川悦司/ニッキー・シエ

キッズにはまだピンとこない内容でしょう。見た目に派手な展開が少なく、心情の変化を丁寧に描いた作品で、大人向けなので、背伸びしたいというのでなければ、大人になってから観たほうが、より共感しながら観られるのではないでしょうか。

映画『パラダイス・ネクスト』妻夫木聡/豊川悦司/ニッキー・シエ

『パラダイス・ネクスト』
2019年7月27日より全国順次公開
ハーク
公式サイト

© 2019 JOINT PICTURES CO.,LTD. AND SHIMENSOKA CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド Mr.ノボカイン【レビュー】

痛みを感じない疾患を持つ主人公、ネイサン・カイン(ジャック・クエイド)は…

映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン 罪人たち【レビュー】

ライアン・クーグラー監督と、マイケル・B・ジョーダンの名コンビが贈る本作は、まず設定がとても…

映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム おばあちゃんと僕の約束【レビュー】

『バッド・ジーニアス危険な天才たち』など数々の話題作を放ち、タイで勢いのあるスタジオとして注目を浴びるGDHが手がけた本作は…

映画『異端者の家』ソフィー・サッチャー ソフィー・サッチャー【ギャラリー/出演作一覧】

2000年10月18日生まれ。アメリカ、シカゴ出身。

映画『リライト』池田エライザ リライト【レビュー】

法条遥による同名小説を映画化した本作は、松居大悟監督とヨーロッパ企画の代表である上田誠が初タッグを組んだ作品です。“時間もの”作品で…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット 親友らしい態度とは?『親友かよ』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は『親友かよ』を取り上げ、親友らしい態度とは何かを考えます。

映画『サブスタンス』マーガレット・クアリー マーガレット・クアリー【ギャラリー/出演作一覧】

1994年10月23日生まれ。アメリカ出身。

映画『フロントライン』小栗旬/松坂桃李 フロントライン【レビュー】

2020年1月20日に横浜港を出港した豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号では、その後、香港で下船した乗客が新型コロナウイルス感染症に罹患していることがわかり…

映画『プレデター:最凶頂上決戦』 プレデター:最凶頂上決戦【レビュー】

アニメーションとはいえ、さすが“プレデター”シリーズとあって、描写が激しく…

映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』綱啓永 綱啓永【ギャラリー/出演作一覧】

1998年12月24日生まれ。千葉県出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット
  2. 映画『年少日記』
  3. 映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩

REVIEW

  1. 映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド
  2. 映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン
  3. 映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム
  4. 映画『リライト』池田エライザ
  5. 映画『フロントライン』小栗旬/松坂桃李

PRESENT

  1. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  2. 映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M)
  3. 中国ドラマ『墨雨雲間〜美しき復讐〜』オリジナルQUOカード
PAGE TOP