REVIEW

キャラクター

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『キャラクター』菅田将暉/Fukase(SEKAI NO OWARI)

絵を描く才能はピカイチだけれど、リアルな悪役キャラクターを生み出せないでいた主人公の山城圭吾(菅田将暉)が、ある日偶然殺人現場に出くわしてしまったことから、運命の歯車が狂い出す物語。殺人犯が出てくるということで、ある程度の怖さは皆さん覚悟されると思いますが、後半は想像以上に激しい描写が続きます。ラストの壮絶さから、観終わった後は誰かと話したくなる作品なのですが、極力何も知らないで観たほうが楽しめるので、ここでは詳細を書くのは我慢しますね(笑)。
ただ1つ言っても大丈夫なところでは、菅田将暉、Fukaseの演技が迫力満点なところ。特に今作が俳優デビュー作となるFukaseは強烈なサイコパスを見事に演じていて、すごく不気味で本当に怖いです。さすがアーティストは表現の仕方が何であれ、表現力が豊かでリアルなんだなと思いました。今後の俳優活動も楽しみです。
そして、普通なら伏線が回収されていく様子が心地良いのですが、本作は伏線が回収されてしまうと恐ろしい展開になるのではとゾクゾクさせられます。また、“キャラクター”というタイトルが持つ意味がラストでさらに深くなり、人には自分が何者であるかを知りたいという欲求や、人に存在を知って欲しいという欲求があることを認識させられます。見どころが豊富で、見応えも抜群なので、ぜひ最初から最後までハラハラドキドキを満喫してください。

デート向き映画判定
映画『キャラクター』菅田将暉/高畑充希

怖い映画が苦手な人を誘うのは控えたほうが良いですが、2人ともジャンル問わずに観るというカップルならデートで観るのもアリでしょう。これが自分達だったらと想像するとゾッとする展開があり、身を寄せ合って怖さを共有できるかもしれません。終始緊張感があり鑑賞後は良い意味でドッと疲れると思うので、他の予定は入れずに今日は映画鑑賞だけという日に観るのが良いでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『キャラクター』菅田将暉/小栗旬

PG-12なので小学生以下の皆さんも大人同伴でなら観られますが、子どもには結構刺激が強く、怖い内容なので、せめて中学生になってから観るほうが良さそうです。作品的には若い方に好まれると思うので、ティーンの皆さんは友達を誘って、心の中でワーキャー言いながら楽しんでください。ただし怖がりさんがいる場合は、昼間に観ることをオススメします。

映画『キャラクター』菅田将暉/Fukase(SEKAI NO OWARI)/高畑充希/中村獅童/小栗旬

『キャラクター』
2021年6月11日より全国公開
PG-12
東宝

© 2021 映画「キャラクター」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

Netflix映画『10DANCE』竹内涼真/町田啓太 10DANCE【レビュー】

井上佐藤による漫画「10DANCE」を原作とする本作は、鈴木信也(竹内涼真)と杉木信也(町田啓太)という1文字違いの名を持つ正反対の2人の天才ダンサーが主人公…

Netflix映画『ジェイ・ケリー』ジョージ・クルーニー/アダム・サンドラー ジェイ・ケリー【レビュー】

ジョージ・クルーニー、アダム・サンドラー、ローラ・ダーン、ビリー・クラダップ、ライリー・キーオ、ジム・ブロードベント、パトリック・ウィルソン、グレタ・ガーウィグ、エミリー・モーティマー、アルバ・ロルバケル、アイラ・フィッシャーなど、これでもかといわんばかりの豪華キャストが…

映画『ロストランズ 闇を狩る者』ミラ・ジョヴォヴィッチ ロストランズ 闇を狩る者【レビュー】

“バイオハザード”シリーズでお馴染みの2人、ミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン夫妻が再びタッグを組み、“ゲーム・オブ・スローンズ”の原作者、ジョージ・R・R・マーティンの短編小説を7年の歳月をかけて映画化…

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ スワイプ:マッチングの法則【レビュー】

リリー・ジェームズが主演とプロデューサーを兼任する本作は…

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行【レビュー】

パラリンピックやハンディキャップ・インターナショナルのアンバサダーを務めるアルテュスが…

映画『消滅世界』蒔田彩珠/眞島秀和 眞島秀和【ギャラリー/出演作一覧】

1976年11月13日生まれ、山形県出身。

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン Fox Hunt フォックス・ハント【レビュー】

“狐狩り隊(=フォックス・ハント)”と呼ばれる経済犯罪捜査のエリートチームが、国を跨いだ巨額の金融詐欺事件の真犯人を追い詰めるスリリングな攻防戦が描かれた本作は…

Netflix映画『フランケンシュタイン』オスカー・アイザック フランケンシュタイン【レビュー】

メアリー・シェリー著「フランケンシュタイン」はこれまで何度も映像化されてきました。そして、遂にギレルモ・デル・トロ監督が映画化したということで…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集
  2. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  3. 映画学ゼミ2025年12月募集用

REVIEW

  1. Netflix映画『10DANCE』竹内涼真/町田啓太
  2. Netflix映画『ジェイ・ケリー』ジョージ・クルーニー/アダム・サンドラー
  3. 映画『ロストランズ 闇を狩る者』ミラ・ジョヴォヴィッチ
  4. 映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ
  5. 映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール

PRESENT

  1. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  2. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
PAGE TOP