REVIEW

彼女来来

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『彼女来来』前原滉/奈緒

主人公は、仕事は順調、交際3年目になる恋人とも仲良く暮らしている佐田紀夫(前原滉)。序盤はそんな紀夫と彼女とのラブラブなシーンが印象的に描かれているので、観る側もその後の展開に主人公同様「???」となります。「あれ、この作品ってSFだったっけ?」などいろいろな想像が頭を巡りますが、そのまま物語はどんどん進行していきます。なので、観る側は自ずと謎を解き明かそうといろいろと考えてしまうのですが、最後の最後まで観て、「あ!」と何かに気付くと思います。その答えに結びつくお話は山西竜矢監督のインタビューのほうで語られていますので、1度真っ新な状態で観てから、ぜひインタビューも読んでいただければと思います。
この作品は独特の空気感があって、物語が大きく展開するところで、主人公の周りに流れている空気と、世の中の空気が違ったように見えるところも魅力的です。一種のファンタジーのように見えて、実は誰にとっても身近なもの、身近だけど見ないふりをしているところが暴かれていて、良い意味でのゾワッとした感覚が味わえます。恋愛に理想を持っている方、恋愛に疲れた方、それぞれいろいろな感想が出てきそうな作品なので、観終わった後に語れる方を誘って観ると良いですよ。

デート向き映画判定
映画『彼女来来』

カップルで観ると気まずくなる可能性があるので(笑)、仲の良い友達と観るか、1人で観ることをオススメします。ただ、ある程度恋愛経験もしてきたという大人の方は割り切って観られるでしょうし、実際にお互いこれまでの恋愛を振り返って「言われてみればそうだ」という感覚で、観終わった後に楽しく会話できる余裕があるかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『彼女来来』

多くを語らない作品なので、キッズの皆さんはちょっと難しく感じそうです。ティーンの皆さんは充分に理解できると思いますが、皆さんはきっとまだ恋愛に理想を持っていますよね?なので、今はもう少し恋愛に理想を持ち続けて、何度か恋愛を経験した後に本作を観たほうが、「そういうもんなんだな」とすんなり受け入れられるでしょう。一方で、恋愛とは何ぞやということにも興味があると思うので、そういう方は本作を観ると、参考になる部分があると思います。

映画『彼女来来』前原滉/天野はな/奈緒

『彼女来来』
2021年6月18日より全国公開
SPOTTED PRODUCTIONS
公式サイト

©「彼女来来」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『アスファルト・シティ』ショーン・ペン/タイ・シェリダン アスファルト・シティ【レビュー】

ニューヨークのブルックリンを舞台に救急隊員が直面する日常を描いた本作は、シャノン・バーク著「Black Flies」(2008)を原作として、『暁に祈れ』のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督が映画化…

映画『Mr.ノボカイン』レイ・ニコルソン レイ・ニコルソン【ギャラリー/出演作一覧】

1992年2月20日生まれ。アメリカ出身。

映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』綾野剛/柴咲コウ/亀梨和也 でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男【レビュー】

怖い、ものすごく怖い。いろんな意味で本当に…

映画『おいしくて泣くとき』美村里江 美村里江【ギャラリー/出演作一覧】

1984年6月15日生まれ。埼玉県出身。

映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人 ババンババンバンバンパイア【レビュー】

運命的な出会いから、銭湯に住み込みで働いている450歳のバンパイア森蘭丸(吉沢亮)は、銭湯の一人息子、李仁(板垣李光人)が童貞のまま18歳になるのを…

映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也 心理学から観る映画55:推し活がもたらす幸福感『君がトクベツ』

今や「推し活」「推し」という言葉はすっかり浸透しました。なぜ、人が推し活にハマるのかといえば、きっと幸福感があるからでしょう。そこで、今回は推し活が与える幸福感について、『君がトクベツ』のストーリーをもとに考えます。

映画『メガロポリス』アダム・ドライバー/ナタリー・エマニュエル メガロポリス【レビュー】

“ゴッドファーザー”シリーズ、『地獄の黙示録』など、映画史を語る上で欠かせない巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、私財を投じて製作した本作は、40年もの構想を経て完成…

特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉 高畑勲展 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉 1名様 プレゼント

映画『ツイスターズ』オリジナルハンディファン 2名様プレゼント

映画『F1®/エフワン』ブラッド・ピット/ダムソン・イドリス 映画『F1®/エフワン』【レビュー】

“地上版〈トップガン〉”という宣伝文句を謳っている本作は、『トップガン マーヴェリック』と同じく、ジョセフ・コシンスキーが監督を務め、ジェリー・ブラッカイマーが製作を…

映画『#真相をお話しします』桜井ユキ 桜井ユキ【ギャラリー/出演作一覧】

1987年2月10日生まれ。福岡県出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  2. 映画でSEL:告知1回目
  3. 映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット

REVIEW

  1. 映画『アスファルト・シティ』ショーン・ペン/タイ・シェリダン
  2. 映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』綾野剛/柴咲コウ/亀梨和也
  3. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  4. 映画『メガロポリス』アダム・ドライバー/ナタリー・エマニュエル
  5. 映画『F1®/エフワン』ブラッド・ピット/ダムソン・イドリス

PRESENT

  1. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント