REVIEW

砕け散るところを見せてあげる

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『砕け散るところを見せてあげる』中川大志/石井杏奈

キービジュアルからして青春物語なのかなというイメージで、こんなに迫力のある映画だとは思っていませんでしたが、パンチ力があり、実に見応えのある作品です。前半は、石井杏奈が演じる玻璃がどんな女の子なのかというところがフォーカスされ、中川大志が演じる清澄と出会うことで、どんどん変化していく様子が描かれています。この展開がとても爽やかで共感できるからこそ、後半でギャップが出てきて、一気に押し寄せるダークな雰囲気が物語に深みを与えています。クライマックスでは、一瞬暗闇から抜け出したと思われた玻璃と、彼女を救う清澄が、大きな敵に立ち向かうことになりますが、2人は一体どうなるのだろうとハラハラさせられるなかで、「この2人は誰なんだろう?」というキャラクターも登場し、トリッキーに描かれている点も本作の魅力といえます。現代社会のどこかで起きてそうな事柄を扱っている点で身近に感じられるストーリーでもあり、そこにサスペンスもあり、さらに青春物語として共感する部分もあるという多面的な作品。SABU監督が得意とする疾走感ももちろん魅力となっています。キャストもすごく豪華で、とある俳優の怪演も見ものとなっており、映画好きにもオススメの1作です。

デート向き映画判定
映画『砕け散るところを見せてあげる』石井杏奈

重〜いテンションになるところがありますが、ラブストーリーとしてとても共感できる要素も多く、デートで観るのもアリだと思います。主人公と同じ世代の高校生カップルはもちろん、大人が観ても楽しめるストーリーなので、年齢層は問いません。自分の心の中にいろいろなことを閉じ込めて、助けを求めるのが苦手そうな人と付き合っている人は、本作を一緒に観て、それとなく悩み事を聞き出すきっかけにするのも良いかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『砕け散るところを見せてあげる』北村匠海/原田知世

ティーンの皆さんはいろいろな点で身近に感じられるストーリーだと思います。1人で孤独に日々の苦しみに耐えているキャラクターもいれば、困っている人を助けたい気持ちから思い切って行動を起こすキャラクター、そんな友達を影で支えるキャラクターなど、いろいろなタイプのキャラクターが登場するので、皆さんの日常と当てはめて考えを巡らせるきっかけにもできるでしょう。真似はできないところももちろんありますが、何らかの勇気をもらえると思うので、ぜひティーンの皆さんに観て欲しいです。

映画『砕け散るところを見せてあげる』中川大志/石井杏奈/井之脇海/清原果耶/松井愛莉/北村匠海/矢田亜希子/木野花/原田知世/堤真一

『砕け散るところを見せてあげる』
2021年4月9日より全国公開
PG-12
イオンエンターテイメント
公式サイト

© 2020『砕け散るところを見せてあげる』製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス』ロムニック・サルメンタ/イライジャ・カンラス アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス【レビュー】

怖い!巧い!物語の舞台はレストランの一席、ほぼ2人の登場人物で展開される会話劇で、ここまでスリリングな作品に仕立て上げるとは…

映画『恋愛裁判』唐田えりか 唐田えりか【ギャラリー/出演作一覧】

1997年9月19日生まれ。千葉県出身。

映画『グッドワン』リリー・コリアス 利口な子どもに甘える大人『グッドワン』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は、父と娘、父の友人の3人で出かけたキャンプでの様子を描く『グッドワン』を取り上げ、娘サム、父クリスと、その友人マットそれぞれの視点でどんな思考が働いていたかを想像してみます。

映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ モディリアーニ!【レビュー】

35歳の若さで亡くなったイタリア人の芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた3日間を描く本作では、ジョニー・デップが『ブレイブ』(1997)以来約30年ぶりに監督を務めました…

映画『28年後... 白骨の神殿』ジャック・オコンネル/レイフ・ファインズ 28年後… 白骨の神殿【レビュー】

おもしろすぎる!テーマが深い上に、遊び心もちゃんとあって、観賞中はテンション爆上がり…

映画『AFRAID アフレイド』ジョン・チョウ ジョン・チョウ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年6月16日生まれ。韓国出身。アメリカ、ロサンゼルス育ち。

映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』南沙良/出口夏希/吉田美月喜 万事快調〈オール・グリーンズ〉【レビュー】

原作者の波木銅は、現役大学生だった21歳の時に、同名小説で松本清張賞を受賞…

映画『長安のライチ』ダーポン(大鵬)/テレンス・ラウ(劉俊謙) 長安のライチ【レビュー】

REVIEW『熱烈』で監督・脚本を務めたダーポン(大鵬/ダー・ポンと表記される場合もある)…

映画『ダウントン・アビー/グランドフィナーレ』ヒュー・ボネヴィル/ローラ・カーマイケル/ジム・カーター/ラケル・キャシディ/ブレンダン・コイル/ミシェル・ドッカリー/ケヴィン・ドイル/マイケル・フォックス/ジョアン・フロガット/ハリー・ハッデン=パトン/ロブ・ジェームズ=コリアー/アレン・リーチ/フィリス・ローガン/エリザベス・マクガヴァン/ソフィー・マックシェラ/レスリー・ニコル/ダグラス・リース/ペネロープ・ウィルトン ダウントン・アビー/グランドフィナーレ【レビュー】

テレビシリーズ、映画版と全部観てきた者として、15年の歴史を振り返ると、感慨深いものがあります…

映画『恋愛裁判』齊藤京子 恋愛裁判【レビュー】

アイドルは恋愛禁止という風潮が社会に浸透しているなか、改めて本作はその是非を問います…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 昨日よりちょっと賢く生きるための【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  2. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集
  3. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン

REVIEW

  1. 映画『アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス』ロムニック・サルメンタ/イライジャ・カンラス
  2. 映画『モディリアーニ!』リッカルド・スカマルチョ
  3. 映画『28年後... 白骨の神殿』ジャック・オコンネル/レイフ・ファインズ
  4. 映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』南沙良/出口夏希/吉田美月喜
  5. 映画『長安のライチ』ダーポン(大鵬)/テレンス・ラウ(劉俊謙)

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
PAGE TOP