REVIEW

満ち足りた家族【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『満ち足りた家族』ソル・ギョング/チャン・ドンゴン/キム・ヒエ/クローディア・キム

REVIEW

予想した通り、タイトルにある“満ち足りた”には皮肉が込められているわけですが、裕福=幸福ではないということを表しているだけで終わらない点が本作の見どころです。

映画『満ち足りた家族』ソル・ギョング/チャン・ドンゴン

正義よりも勝利、そしてその対価を優先して仕事を請け負う弁護士のジェワン(ソル・ギョング)と、自分の利益よりも人の命を救うことを優先してきた小児科医のジェギュ(チャン・ドンゴン)は兄弟です。性格が正反対ともいえる2人は、ある日自分達の子どもが重大な出来事に関わっているかもしれないと知ります。そして、親としての対応で真っ向から対立。両者の方針が平行線を辿るなか、状況がガラッと変わります。

映画『満ち足りた家族』ソル・ギョング

先々何が起こるのかを知らずに、純粋に彼等の様子を観察していただきたいので、出来事の詳細には触れずにおきます。ある時点までは他人事だった状況が、突如自分達の問題になった時、さらにそれが自分自身ではなく、我が子の問題だった時、人は正常に判断できるのか。本作はそうした状況に陥った人間が取り得る言動を生々しく描いています。

映画『満ち足りた家族』チャン・ドンゴン

そして、幸福かどうかという以前に、人間としての在り方に物申す内容になっていて、それが子ども自身の問題である点で、観ているこちらもとても複雑な心境になります。物語が展開する度に良からぬ方向へどんどん転がり、クライマックスで頭に浮かぶ嫌な予感は的中する方も多いでしょう。これは絶対に許せないという気持ちのやり場がないという意味での余韻が多く残ると同時に、実際に世の中にはこれに似た状況が多くあるのかもしれません。頭ではわかっていても、実際にそうなった時に正しい判断ができるのか。ぜひシミュレーションしてみてください。

デート向き映画判定

映画『満ち足りた家族』クローディア・キム

子どもを持つ重みを感じずにはいられない内容です。結婚を視野に入れている相手と観る場合は一緒にシミュレーションできる一方で、将来へのプレッシャーが増す可能性があります。お子さんがいる夫婦で観た場合は、一層自分事として観られるはずです。子どもの問題をいつも一方が担っている場合は、敢えて夫婦で観て、子育てについて話し合うきっかけにしてはどうしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『満ち足りた家族』キム・ヒエ

皆さんは子ども達の目線で観られると思います。でも、本作に登場する子ども達は反面教師として観てください。どんな人間でありたいと思うかはとても重要なことです。物質的にしか満たされておらず、人を大切にできない人には、本当の意味で仲の良い友達はできません。薄っぺらい上辺だけの人間関係しか残らない人生か、お互いを大事にできる人間関係のなかで生きていくか、自分の価値観を見つめながら観て欲しいです。

映画『満ち足りた家族』ソル・ギョング/チャン・ドンゴン/キム・ヒエ/クローディア・キム

『満ち足りた家族』
2025年1月17日より全国公開
PG-12
日活、KDDI
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

©2024 HIVE MEDIA CORP & MINDMARK ALL RIGHTS RESERVED

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

映画『災 劇場版』中島セナ 中島セナ【ギャラリー/出演作一覧】

2006年2月17日生まれ。東京都出身。

映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ 超時空英雄伝エイリアノイド PART1【レビュー】

『10人の泥棒たち』『暗殺』のチェ・ドンフンが監督を務め、『パラサイト 半地下の家族』のCJ ENMが手掛ける本作は…

映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー クライム 101【レビュー】

犯罪小説の巨匠、ドン・ウインズロウが書いた原作小説は、収録された短編集「クライム101」(「壊れた世界の者たちよ」から改題)が2020年10月に出版されると、映画化権を巡って…

映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』 スペルマゲドン 精なる大冒険【レビュー】

思春期の少年のカラダの中で、“スペルマゲドン”の瞬間を待つ精子達の姿を描くという奇想天外なストーリーながら、大作系アニメーションの…

映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽 レンタル・ファミリー【レビュー】

REVIEW『ザ・ホエール』で米アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが主…

映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』ジョシュ・ハッチャーソン ジョシュ・ハッチャーソン【ギャラリー/出演作一覧】

1992年10月12日生まれ。アメリカ出身。

映画『ブゴニア』エマ・ストーン ブゴニア【レビュー】

それぞれに強烈な世界観を持つ作品を作り出してきたヨルゴス・ランティモスとアリ・アスターがタッグを組んだ本作は…

映画『たしかにあった幻』ヴィッキー・クリープス たしかにあった幻【レビュー】

フランス、パリから神戸にやってきたコリー(ヴィッキー・クリープス)を主人公とした本作では、コリーの目線を通して日本人の死生観が…

映画『禍禍女』南沙良 禍禍女【レビュー】

南沙良、前田旺志郎、アオイヤマダ、髙石あかり、鈴木福といった若手実力派が名を連ね、ゆりやんレトリィバァが初監督を務めた本作は、監督自身が経験した実際の恋愛を基に作られた…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『教皇選挙』レイフ・ファインズ/スタンリー・トゥッチ 映画好きが選んだ2025洋画ベスト

正式部員の皆さんに投票していただいた2025年洋画ベストの結果を発表!2025年の洋画ベストに輝いたのは!?

【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集! 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

2025年10月から始めた映画学ゼミは、皆様のおかげで第4回(全8コマ)を実施できました。本当にありがとうございます! 2026年に入り、プチリニューアルし、第5回を実施します。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集

REVIEW

  1. 映画『超時空英雄伝エイリアノイド PART1』リュ・ジュンヨル/キム・ウビン/キム・テリ
  2. 映画『クライム 101』クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/バリー・コーガン/ハル・ベリー
  3. 映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』
  4. 映画『レンタル・ファミリー』ブレンダン・フレイザー/ゴーマン シャノン 眞陽
  5. 映画『ブゴニア』エマ・ストーン

PRESENT

  1. 映画『アウトローズ』ジェラルド・バトラー
  2. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP