REVIEW

ランサム 非公式作戦【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ランサム 非公式作戦』ハ・ジョンウ/チュ・ジフン

REVIEW

治安が悪い国では何が起こるのかわからない。本作はそんな怖さを実感する実話を基にしたフィクションです。物語は、1986年1月31日、宗教の違いで内戦が起きているレバノンの首都ベイルートで、韓国の外交官が何者かに拉致されるところから始まります。それから1年8ヶ月後、外交官のミンジュ(ハ・ジョンウ)はある日受けた電話で、暗号によるSOSに気付きます。それが以前拉致されて、既に殺されたと見なされていた韓国の外交官かもしれないと思ったミンジュは、救出を名乗り出ます。

映画『ランサム 非公式作戦』ハ・ジョンウ

拉致された外交官が生存しているかもしれないとはいえ、簡単に救出に迎えない事情が出てきます。外交はもちろん、内政にも関わっていて、韓国の国内での対応と現地での対応の両方でストーリーが展開していきます。その様子から外交官達がどんな立場で仕事をしているかがよくわかります。
そして、命の危険を覚悟して現地に救出に向かったミンジュの様子には終始ハラハラドキドキさせられます。実話を基にしているので最終的には何らかの解決をするのだろうと期待はしつつも、本当に途方に暮れてしまう展開が出てきます。だから余計に、実際の出来事ではどうやって解決したのか、本作のどこからどこまでがフィクションなのかがとても気になる内容となっています。

映画『ランサム 非公式作戦』ハ・ジョンウ/チュ・ジフン

本作はシリアスなストーリーでありながら、絶妙な塩梅でユーモアが含まれている点も秀逸です。『神と共に』で共演したハ・ジョンウとチュ・ジフンが再びタッグを組み、本作でも見事なコンビネーションを発揮しています。海外を舞台に物語が展開する点で2人の語学力にも注目してください。

デート向き映画判定

映画『ランサム 非公式作戦』ハ・ジョンウ/チュ・ジフン

シリアスなストーリーでありながら、娯楽性にも富んでいて、カップルで観て気まずくなるようなシーンもなく、デートで観るのもアリでしょう。そして、ちらっと出てくるカップルのシーンでは意外にホッコリするので、どちらかがちゃらんぽらんなキャラの場合は、共感できるかもしれません(笑)。観終わった後は2人とも無事に一緒にいることの有り難みを感じることもできるでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ランサム 非公式作戦』チュ・ジフン

ストーリーの本筋ではないものの、舞台となる1980年代後半のレバノンでは宗教間での内戦が起きているので、本作を機に当時のレバノンの状況を調べてみると世界史の勉強にもなります。また、現地の警察はアテにならないどころか、むしろ外国人にとっては自分達を危険に曝す張本人になる可能性もある実態を知ることができます。平和に暮らせることは当たり前ではないことがわかるでしょう。

映画『ランサム 非公式作戦』ハ・ジョンウ/チュ・ジフン

『ランサム 非公式作戦』
2024年9月6日より全国公開
クロックワークス
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

COPYRIGHT © 2023 SHOWBOX AND WINDUP FILM ALL RIGHTS RESERVED.

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年8月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン スタントマン 武替道【レビュー】

香港映画に対する誇りと、香港映画や映画作りに関わる人達を守りたい気持ちが交錯する…

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

映画『DROP/ドロップ』メーガン・フェイヒー/ブランドン・スクレナー ブランドン・スクレナー【ギャラリー/出演作一覧】

1990年6月26日生まれ。アメリカ出身。

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット スーパーマン【レビュー】

ジェームズ・ガン監督らしい表現によって、全く新しい“スーパーマン”が観られます。冒頭の演出からして…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレート アンソニー・ブイサレート【ギャラリー/出演作一覧】

2004年9月27日生まれ。タイ、バンコク出身。

映画『逆火』北村有起哉 逆火【レビュー】

主人公の野島浩介(北村有起哉)は、感動を呼び話題となっている自伝小説の映画化作品の助監督を務めています。野島は作品に活かすため…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン
  2. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  3. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド
  4. 映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット
  5. 映画『逆火』北村有起哉

PRESENT

  1. 映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ
  2. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
  3. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
PAGE TOP