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リスタート

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映画『リスタート』EMILY(HONEBONE)/SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)

シンガーソングライターになる夢を追って上京し、地道に努力をしていた主人公が、あることをきっかけに東京での居場所を失い、地元の北海道、下川町に帰り心を癒し再スタートする物語。芸能界という厳しい世界で成功できるのはごくわずかですが、本筋以外のところで心が折れてしまうという展開が現代的でリアルです。そして、夢に破れて地元に帰ったら帰ったで、どこか肩身の狭い思いをしたり、周囲からあれこれ聞かれるのも辛いだろうと想像できます。1度は東京で暮らしたことがある方なら主人公と同じような体験をしたり、似たような気持ちになったことはきっとあるはず。上京していなくても夢に破れた経験がある方なら誰でも主人公に共感できると思います。さらに地元に帰ったからといって一安心というわけにもいかないのが、本作のドラマチックなところで、地元に帰ってからの主人公の奮闘を見て応援したい気持ちになるでしょう。
芸能界でやっていくってこういうことなんだなと改めて考えさせられるシーンは、品川ヒロシ監督自身も芸能界で長く活躍しているからリアルに描けるのかなと思うと同時に、本当の意味で寄り添ってくれる家族や友達の大切さに改めて気付き再生していく主人公の姿には、そうやって苦しむ若者達へ監督からのエールが反映されているのかなとも感じました。主人公がゆっくりと心を癒し、力を取り戻していくストーリーに、北海道の壮大で優雅な景色が相まって、ゆったりとした気持ちになれる作品となっています。夢を追うのに疲れてきた方は、本作を観て少し心を軽くしてみてはどうでしょうか。

デート向き映画判定
映画『リスタート』EMILY(HONEBONE)

恋愛にまつわる要素もありますが、基本的には主人公が再生する物語で、老若男女問わず身近に感じられるストーリーなので、デートで観るのもアリでしょう。上京しようとしている方、上京したけれど帰りたいと思っている方は、パートナーに切り出しにくい状況なら、本作を一緒に観て話題を切り出すのも良いかもしれません。また、主人公が地元に戻るという展開があるので、初デートや交際ホヤホヤのカップルは鑑賞後に地元の話をすると、お互いのことをもっと知るきっかけにできますね。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『リスタート』EMILY(HONEBONE)/SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)/中野英雄ほか

キッズにはまだピンとこないかもしれませんが、中高生はだんだん就職や進学のことを考え始める時期なので、地元を離れるとどうなのか本作を観て想像してみてはどうでしょうか。何が目的で地元を離れるのか、どこに行くのかというのは千差万別なので、すべての方に当てはまる事例というわけではありませんが、夢を追いかけに行ったとしても、日常では人間関係や恋愛という部分で、いろいろなことが起こるのがわかる点では参考になると思います。

映画『リスタート』EMILY(HONEBONE)/SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)/中野英雄ほか

『リスタート』
2021年7月9日北海道地区先行公開/7月16日より全国公開
吉本興業
公式サイト

©吉本興業

TEXT by Myson

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