REVIEW

ローズ家~崖っぷちの夫婦~【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ

REVIEW

昔、同じような設定の映画があった気がすると思っていたら、やはり元ネタはマイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナーが主演の『ローズ家の戦争』(1989)とのこと。ウォーレン・アドラーの小説を原作とした『ローズ家の戦争』を、舞台を現代に変えて再映画化したのが本作です(映画公式資料)。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ

本作のストーリーは、副題やキービジュアルからある程度想像できるでしょう。だからこそ、問題が勃発するまでの道のりが意外に見える部分があります。テオ・ローズ(ベネディクト・カンバーバッチ)とアイビー・ローズ(オリヴィア・コールマン)はある日電撃的な出会いを果たし、お互いを支え合いながら家庭を築いていきます。家庭も大事にしつつ、仕事にも熱心な2人は譲り合いながら生活をしている様子が印象的です。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン

テオとアイビーがお互いに努力している姿が描かれているからこそ、どうやって夫婦関係がこじれていくのか気になり、グイグイ物語に引き込まれていくはず。そして、最初は小さなほころびに見えた部分が後々大きな溝となっていくのが予想できてしまうからこそ、その生々しさに他人事として観られません(苦笑)。
また、現代的な要素が多く盛り込まれたストーリーとなっている点で、既婚、未婚問わず、皆さんもどこかしら自分と重ねて観られる部分が出てくると思います。さらに男女の性役割についても考えさせられるところがあり、時代の変化によって結婚観も多様化して当然と思えます。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』ベネディクト・カンバーバッチ/アンディ・サムバーグ

ジェイ・ローチ監督といえば、“オースティン・パワーズ”シリーズや“ミート・ザ・ペアレンツ”シリーズといったコメディから、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』『スキャンダル』と、シリアスな社会派作品まで手掛けている監督です。辛辣さとユーモアが絶妙にブレンドされた本作は、まさにジェイ・ローチ監督の得意な要素がバランスよく活かされた作品だと感じます。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/アンディ・サムバーグ/ケイト・マッキノン

そして、本作ではイギリス文化 vs. アメリカ文化のような構図が楽しめると同時に、スタイリッシュな建築や、ユニークで美味しそうなグルメが登場する点も見どころです。それらの演出は、資本主義を象徴しているようにも見えて、表面的な幸福の裏にある不幸な現実を皮肉っているようにも映ります。
オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンバーバッチ、アンディ・サムバーグ、ケイト・マッキノン、アリソン・ジャネイなど実力派俳優の共演も合わせてご堪能ください。

デート向き映画判定

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ

どんなに相性が合うカップルでも、何が起きるかわからないと知らしめてくれるストーリーなので、末永く一緒にいたいカップルは、反面教師として観ると良いと思います。どういう状況から亀裂が入っていくのか、生々しく描かれているので、とても参考になるでしょう(苦笑)。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン

両親の関係によって、子どもがどういう状況に置かれるかを客観視できるストーリーとなっています。本作に登場する子ども目線で観ることになるであろう皆さんにとっては、複雑な気持ちになる部分もあるでしょう。わが家も危ないと思ったら、家族皆で観るのもアリかもしれません。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ/アンディ・サムバーグ/ケイト・マッキノン

『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』
2025年10月24日より全国公開
PG-12
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

©2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『君が最後に遺した歌』道枝駿佑/生見愛瑠 君が最後に遺した歌【レビュー】

タイトルに「遺した」とあるので、悲しい展開を予想される方もいるでしょう。ただ、それだけではなく…

Amazon Prime Video映画『ムーンフォール』ハル・ベリー ハル・ベリー【ギャラリー/出演作一覧】

1966年8月14日生まれ。アメリカ、オハイオ州クリーブランド生まれ。

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ライアン・ゴズリング プロジェクト・ヘイル・メアリー【レビュー】

タイトルについている“プロジェクト・ヘイル・メアリー”とは、“イチかバチか(ヘイル・メアリー)”のプロジェクトという意味…

映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』山﨑賢人/山田杏奈 ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編【レビュー】

本作は野田サトル氏による原作コミック “第一部の総括”的ポジションにあたるといわれており…

映画『スペシャルズ』佐久間大介(Snow Man) 佐久間大介【ギャラリー/出演作一覧】

1992年7月5日生まれ。東京都出身。

映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ 『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』キム・へヨン監督来日記念試写イベント 6組12名様ご招待

映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』キム・へヨン監督来日記念試写イベント 6組12名様ご招待

映画『キング・オブ・キングス』 『キング・オブ・キングス』ムビチケカード 3名様プレゼント

映画『キング・オブ・キングス』ムビチケカード 3名様プレゼント

映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』ジャパンプレミアイベント、ティモシー・シャラメ、ジョシュ・サフディ監督、川口功人、窪塚洋介 ティモシー・シャラメ「高い情熱を常にキープすることを意識しました」『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』来日ジャパンプレミアイベント

映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』来日ジャパンプレミアイベント:ティモシー・シャラメ、ジ…

映画『私がビーバーになる時』 私がビーバーになる時【レビュー】

「こんなストーリーなのか!」と、良い意味で想像と全く異なる展開に…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集! 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!

映画を観終わった後に「運命は変えられない」と思ったり、「何事も自分次第」と思うことがありますよね。そういった背景にあるのかもしれない心理的概念として、今回は、ローカス・オブ・コントロール(Locus of Control)を取り上げます。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス

REVIEW

  1. 映画『君が最後に遺した歌』道枝駿佑/生見愛瑠
  2. 映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ライアン・ゴズリング
  3. 映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』山﨑賢人/山田杏奈
  4. 映画『私がビーバーになる時』
  5. 映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』ティモシー・シャラメ

PRESENT

  1. 映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ
  2. 映画『キング・オブ・キングス』
  3. 映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』峯田和伸/若葉竜也/吉岡里帆
PAGE TOP