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『世界の終わりから』紀里谷和明監督インタビュー

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映画『世界の終わりから』伊東蒼

本作で映画監督引退宣言をされた紀里谷和明監督にインタビューをさせていただきました。『世界の終わりから』は終末を迎えようとする世界を救う役目を負った孤独な女子高生の物語です。「こんな世界なくなればいい」と絶望を抱く主人公の物語を作った背景にどんな思いがあったのか、そしてこれまでどんな思いで映画に携わってこられたのか、さまざまな質問を監督にぶつけてみました。どんな質問にも正直に答えてくださり、映画作り、芸術に対する深くて熱い思いがすごく伝わってきました。

映画『世界の終わりから』紀里谷和明監督インタビュー

<PROFILE>
紀里谷和明(きりや かずあき):原作、脚本、監督
1968年、熊本県出身。1983年、15歳で渡米し、パーソンズ大学で環境デザインを学んだ後、ニューヨークを拠点に1994年から写真家として活動を開始。さまざまなアーティストのジャケットやミュージックビデオ、CMを手がけるなか、2004年に『CASSHERN』で映画監督デビューを果たす。2009年には『GOEMON』を制作、2015年には、クライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマンをキャストに迎え『ラスト・ナイト』でハリウッドデビューを果たした。

芸術家は、僕にとって神に誓った役職のようなもの

映画『世界の終わりから』伊東蒼

マイソン:
完成披露試写会の舞台挨拶で監督がおっしゃっていた、「今は情報が溢れていて、感情のほうに目がいっていない。映画を選ぶ時も観る時も情報ばかりが先立っている」というお話が大変印象に残りました。これは、作る側だけの問題ではなく、観る側も醸成されていないといえる部分があるように感じるのですが、いかがでしょうか?

紀里谷和明監督:
ですよね。何でもそうだと思うんですよ。例えば、食事をするにしても、星いくつだっていうのばかり見て、それを食べて自分が美味しいと思ったか、不味いと思ったかまでは言わない。僕はたとえ超高級店でも不味いと思ったら「これ不味くね?」って言うんだけど、不味いものは不味い、美味しいものは美味しいって言える人達が少ないと思うんですよ。洋服だって、このブランドの服を着てればいいんでしょってなっちゃってる。これはあのブランドの服だよっていう情報をひけらかしているだけで、似合ってなくても誰も言わないし、その判断もできない。映画に関しても同じで、これは何位だから、賞を獲ってるから、誰々が出ているからっていう情報だけに目が向けられて、どう感じるかということには目を向けられていない状況はすごくありますよね。僕の場合は、「この作品は紀里谷だからダメだ」っていう人もいっぱいいる。でも、芸術ってそんな風に見るものではないよねって思います。

マイソン:
観る前にもう決まってるってことですよね。

紀里谷和明監督:
そうそう、それは人間関係にも同じことがいえるわけで、とにかくジャッジするのが早過ぎる。この人は何々系ねって。例えば名刺交換で相手の肩書きを見た途端、ジャッジが始まっちゃって、その人、そのものに対して会話で知ろうとしない。何となく知ってるつもりになっている。メディアもそんな風に人を扱って、現代社会全体がそのようなことになってしまっているとすごく思います。

マイソン:
すべてSNSのせいにはしたくないんですけど、SNSを含めネット上で良し悪しが決められちゃうので、皆自分でジャッジをする自信がなくなってきているのかなと。

紀里谷和明監督:
SNSは1つの象徴でしかなくて、いわゆる教育の問題とか社会の問題であって、とにかくすべてが損得勘定になっちゃってるんですよね。親が子どもに対して勉強しなさいって言うのも、人に優しくしなさいって言うのも、そっちのほうが得だからっていう損得勘定に基づいている。映画も、自分の感覚的には何となくこっちのほうがおもしろそうに見えるのに、同じ2時間を使うんだったら損したくないから皆が良いって言ってるほうを観ちゃおうって。それはそれで良いんだけど、それに慣れ過ぎると自分で判断ができなくなってしまう。付き合う人を選ぶのでさえ、年収いくらで背が何㎝でって数値化し始めるわけですよ。でも「それで本当に好きなの?」って、それも情報でしょって。その延長線上で、映画を観る時もそうなってることがすごくある。なぜ日本映画は韓国映画に負けるのかっていう話になった時に、韓国映画は知らない俳優ばかりで主役が全然カッコ良くもない中年のおじさんでも全然観られますよね。それくらい脚本や撮影に力を入れている。しかし、日本の場合はそもそもこういう役者じゃないと売れないんだっていう盲信がある。ある種作り手の傲慢、怠慢ですよね。もっとおもしろい脚本を作れば、誰が出ていようとおもしろいよって言い切ればいいわけだけど、そこをこの俳優はスターでSNSのフォロワーはこれだけいて、お客さんを持ってるからって、なんか選挙みたいになっちゃってる。そこから、その人に合わせて脚本を書いて、企画を作っちゃうみたいな。それって、本末転倒ですよね。

映画『世界の終わりから』夏木マリ

マイソン:
こういう話になると、芸術としての映画と、商品としての映画というところで、作り手の皆さんには葛藤が出てくるんじゃないかと思うんですが。

紀里谷和明監督:
それはいつも言われるんですけど、僕がそれに対して葛藤しているかっていうとそうでもないんですよね。自分が好きなものを作っちゃうので。時間はかかりますけどね。多くの人達が葛藤があると言うんだけど、じゃあ君が作りたいものは何かと聞くとわからないって言う人が多い。映画監督をやりたいと言いながら、どうしてもこれを描かなきゃいけないって思っている人はそんなにいなくて。どうしても描きたいものがある人達はとっくにやってますもん。予算が100万だろうが10億だろうが作ってますもん。どうしてもこれがやりたいっていうものがある人達にはそんなの関係ないんです。(お金を稼ぐための)“仕事”として捉えている人達はなんだかんだ言いますけど、これだけ技術が進んでiPhoneで映画が撮れて、MacどころかiPhoneやiPadとかで映像編集ができる時代です。作らない理由、作れない理由がない。役者だって有名とか関係なければ、死ぬほどいっぱいいますよ。それはすごく思います。

マイソン:
これも卵と鶏の話というか、作る側の問題でもあるし、観る側の問題でもありそうですね。

紀里谷和明監督:
それは両方だと思います。観客のせいにしないで、ほらすごいだろ、絶対すごいよっていえる作家が何人いるのかってことだと思います。僕はいつもそういうつもりで作ってます。もちろん全部が全部、そう思ってもらえないこともありますよ。でも、今回の作品はお客さんのリアクションを見ていると、すごく伝わっているんだな、と思います。予算でいったら今までで最低で、本当に限られた中でやっている自主制作です。でも、逆にいうとそういうやり方しかこれからの日本にはないように思えます。だから、若い人達の映画作り、モノ作りに、ものすごく期待しています。

マイソン:
あと、作り手の方達の心境として、小説や映画など物語を作るということは、自分の中から出てきたものを描くという点ですごく自分をさらけ出すことになるので、見せたくないものまで見られる怖さがあるのかなって考えることがあるんですけど、どうでしょうか?

紀里谷和明監督:
僕はそれはないです。それが嫌だったらこの仕事はやらないほうがいい。仕事というか、いろいろな道があって、言われたことをちゃんとやればいいっていう職人さんもいらっしゃいますし、それはそれで僕はリスペクトしているし、すごいと思います。でも芸術家となると、おっしゃる通り、自分のゲロとか排泄物を見てもらうようなものだから、それは腹をくくってますよね。僕にとって一種の信仰、宗教みたいなもの、神に誓った役職みたいなものなので、それで命を落とそうが知ったこっちゃねえみたいな感じでやっています。逆にこういうことを思ってやってる人が何人いるのかなって思った時に、生活の糧の延長線上だったり、社会的な地位を得たくてやってる人達も多いのかなって。そうなると、自分をさらけ出すのは辛いでしょうね。喩えると、生活のために信仰してるってちょっと変じゃないですか。
なかなか理解してもらえないんですが、芸術家って、神聖なる職業…というか神聖なる道で、僕は本当にそう信じています。人々に可能性を見せる役目なんですよ。こういう考え方もありませんかとか。例えば、人種差別に関する議論がここまで進んだのは、様々な小説や映画があったからなんですよね。LGBTQの問題だって、数え切れないほどの文学作品や映画があって今の状況まできたと思うんです。そこで初めて法整備が行われるわけで、やっぱり人は情緒で動くんです。その情緒の部分を司るのは芸術家なんです。誰がなんといおうと芸術家なんです。ジョン・レノンの“イマジン”で戦争は根絶はできていないとしても、大きく貢献していますよね。いろいろな戦争映画があって、それが創作だったとしても、これだけ悲惨なんだって、私達は何となくわかっているわけですよね。『シンドラーのリスト』を観て、こんなことが起きたのねって思うわけじゃないですか。金のためだったら違う仕事はたくさんあります。だから、お金が欲しい人はこの領域にこないでって思います。たまたまお金持ちになる人もいますよ。でも、たまたまですから(笑)。

映画『世界の終わりから』北村一輝

マイソン:
確かに、同じ映画監督でも芸術家か職業としての映画監督かというのは作品から伝わってくるものが違いますね。では、お金というキーワードから次の質問です。今回、予算が少ないというところで、宣伝方法も含めていろいろな面でいろいろな方法を試されているようにお見受けします。そんななか、発見というか希望を持てたことはありますか?

紀里谷和明監督:
最初からこれで良かったんじゃないかっていうのはあります。僕は結構恵まれていて、最初の作品から大きな映画会社がついて、大きな予算をもらって、宣伝もやってもらって、すごい役者さん達が出演してくれてっていう状況から始まったので、逆にわかっていなかった部分が多くありました。最初は人任せだったんですけど、いろいろ関わっていくうちに「なんでこんな風になってるの?」って思うところも出てきました。『GOEMON』の時は自分がプロデューサーもやって、そうなると宣伝もやらなきゃいけないし、『ラスト・ナイト』なんてもっと深く、配給も含めて全部やるところまで追い詰められて、これって機能してないんじゃないのってところがいっぱいあった。機能していないというのはどういうことなのかというと、まず撮影現場には涙ぐましい努力があるわけですよ。例えば、このセットで壁が3面必要な状況で、美術部が泣きべそをかきながら僕に「3面と言われましたが予算が足りなくて2面しか立ちません」と言ってきたとします。じゃあ3面にするのにいくらかかるのって聞いたら「50万円くらいかかります」と。かたや宣伝側では何となくキャストの宿泊代やコピー代などに使っちゃいましたって、同じ50万円でも軽く使うわけですよ。だったら制作に使いたいよねって思っちゃう。ここもなかなかわかってもらえないところで、宣伝で使おうが制作で使おうが、50万円使えば興行で100万円以上稼がないと、その50万円は戻ってこないんですよね。今回だって宣伝の皆さんに「本当にそれは必要なんですか?」って、ものすごくシビアなことを言っています。たかだか10万円だったとしても、現場ではその10万円がなくて皆ものすごく苦労しているから。その10万円を取り返すために20万円以上稼がなければいけない、20万円を取り戻すのに何人に観てもらわないといけないんですかって考えたらやっぱりシビアになりますよね。
映画の悲しいところはなんだかんだでお金がかかるところ。今回かなり圧縮したけれど、もっともっとやり方を精査したら、さらに圧縮できるかもしれない。そうすることがめちゃくちゃ重要で、圧縮して圧縮してある程度少ない金額でやれるってところまで圧縮したら、逆にお金が集まりやすいと思います。そうしたら制作の自由度も高まっていく。もっと挑戦的な題材で作れます。制作費がかかる分、何百万人に観てもらわないといけないって話になるから、有名な俳優さんを起用しなきゃとか、万人受けする題材じゃないといけないって始まっちゃうわけでしょ。でも、リクープラインを下げていけば、本当に挑戦的なことができるんじゃないですか。それは宣伝費も含めて。宣伝しないとヒットしないようなら、その作品の力が弱いということです。そこまで腹をくくってやらないと、やっぱりモノ作りはダメだと思います。それくらいものすごい作品を作れば観てくれるっていう議論にしていかないと、いつまで経っても、宣伝費が足りない、制作費が足りない、役者がなんとかかんとかって、愚痴が出てきます。もっといえば日本全体でそういう愚痴が囁かれているわけです。いろいろなところで、あれが足りない、これが足りないって言うけど、日本がこれだけ衰退しているのは、イノベーションを起こしてないっていうシンプルな話です。iPhoneはスゴいって言って、自分達も作ろうよってなると、それはできないって。なんでできないんですかって聞くと、言い訳が始まっちゃう。韓国映画になんで負けてるのって議論はするけど、韓国は国がバックアップするからって言い訳をする。いや、違うじゃん、単純に脚本読んだだけでもクオリティが違うじゃんって。役者のクオリティも全然違う、カメラマンだって画角がきちんと切れていてものすごく美しい画を撮ってますよね、使ってる機材は同じですよって。そこまで深く物事を見ないんですよね。でも、そんなことをいう紀里谷みたいな奴はうっとうしいし、何偉そうなことを言ってるんだって、また糾弾が始まっちゃう。真実を聞きたくない、見たくない、自分達に都合の悪いことは見たくないっていうのが、この国ですよ。すべてにおいていえることです。そういったところにフラストレーションはすごくあった。この20年間、日本の国益のためを思って言ってきたつもりです。『CASSHERN』も国益のため、あのやり方をすればハリウッドに勝てると本当に思って作ったし。でも、唯一日本だけが受け容れてくれなかった。『ラスト・ナイト』を撮った時もあれだけのキャストと組んだ日本人監督はいないわけですが、唯一日本だけが配給してくれなかったんですね。だから僕自身が配給までやらなければいけなかった。もうほとほとわからないっていう感じで、今回でやめるっていうのも、結局それに疲れたっていうのは正直あります。さすがに頑張ったけど…、って、愚痴になってるな(笑)。

マイソン:
いえいえ(笑)。日本でも海外でも映画業界から一旦離れてみて、監督の中でもう一回携わってもいいかなと思えたら、次回作はありえますか?

紀里谷和明監督:
日本映画という括りが本当に必要ないんですよね。日本がマーケットだという考え方はなしにするべきだと思っていて、漫画の世界だとある程度それが始まっています。日本が成長して生き残っていくためにはそれしかないんじゃないですか。実際はアメリカでもう一本映画を撮らなければならないのですが、もし、また日本で映画を作るとするなら、全世界に向けて発表するということを大前提にします。実際問題、東京とか、日本は魅力的な撮影場所だし、これだけ安く映画を作れる国はないと思います。ただ、日本国内の狭い環境の中でどれだけ評価されるかはもうどうでもいいですね。

映画『世界の終わりから』伊東蒼

マイソン:
少し話題が変わりますが、今回、伊東蒼さんが主演で、すごく雰囲気がある方だなと感じました。監督が写真の被写体にしたいと思う人物、映画に登場させたいと思う人物に共通点、または相違点はあるでしょうか?

紀里谷和明監督:
難しい質問ですね。ポスターにするために途中で伊東さんの写真を撮ったんですけど、上手くいかなかったんですよ。僕の技量が足りなかったのかもしれないけれど、伊東さんって、なかなか内側を見せてくれない。本人にそれを言ったら、「私はものすごく楽観的で何も考えてないんですよ」って言うんだけど(笑)。動画とスチールって明らかに違いますよね。人によっておもしろいくらい違っていて、動画がダメでもスチールは全然OKな人、その逆もあるし、おもしろいですよね。実は写真のほうが真実が写るんです。そういう意味では伊東さんはなかなか真実を出してくれなかった。

マイソン:
それは出会ってすぐの頃と、映画の撮影が終わった後でも、変化はなかったのでしょうか?

紀里谷和明監督:
いや、たぶん伊東さんは見せてくれない。それとも、逆をいうと内側に何もないのか。内側に何もないというと批判めいて聞こえるかもしれませんが、実はそういう人達が一番重要で、一番すごいパフォーマーになりうる。名前は言えませんけど、皆さんがスゴいスゴいって言ってる人達が実は内側に何もないっていうケースはあります。空っぽという意味ではなく、いやらしいものが何もなく、純粋にすぐに転換されて外に出ていくような鏡みたいな人達がいて、そういう人達は皆さんを惹きつけますよね。「私を見て、私を見て」っていう人達って、あまり見たくないじゃないですか。多くの人はそこにコンプレックスがあったり、いろいろな葛藤やドラマが自分の中に発生しているから、「見て、見て、見て」ってなる。あたかもそれが内側があるみたいなことに思えるんだけど、そんなものは見たくなくって、結局「私を見ないで」みたいな人達のほうを人は見たがるんですよね。人々が惹きつけられる歌手とか俳優、特に女優さんって、昔からそういうニュアンスがすごく大きいんじゃないかな。吉永小百合さんって内側はわからないじゃないですか。あのクラスになってくると余計なものが要らないんじゃないですか。助演の人とかは自分達の葛藤とか内側のものが必要だけど、主役の人達にそんなものは必要なくて、そうなろうと思ってなれるものじゃないんですよね。

マイソン:
そんな風に思って俳優さん達を見たことはなかったですが、確かにそうですね!では最後の質問です。終末を描いた作品はいつの時代にも必ずあり、人気作も多くあります。終末を描いた作品を作りたいと思う人、それを観たいと思う人が必ずいるということになりますが、そこにはどんな深層心理があると思いますか?

映画『世界の終わりから』冨永愛

紀里谷和明監督:
僕はゾンビ映画があまり好きじゃないから、なんでこんなにゾンビ映画ってヒットするのかって考えたことがあるんです。何が一番ワクワクするのかっていうと、ゾンビが来ちゃったら自由になれるってことなんですよね。だって、明日学校に行かなくていいし、宿題しなくていいし、会社に行かなくたっていい。何なら嫌いな奴を撃ち殺しても何も言われないし、警察もいない。スーパーマーケットに立てこもって何でも食べていいし、デパートとかで何やってもいいじゃんって、つまり自由になれるんですよね。今回、僕のTwitterで「人に言ったことはないけれど、世界の終わりを願ったことはありませんか?」っていうアンケートをとったら、7割がイエスだったんです。こんなくそみたいな世界終わっちゃえばいいって心のどこかで思っている人が多い。僕もそう思ってるし、特に日本なんか見てたら、絶望だらけですよね。だって、なんでこんなことになってるのよっていうことが平気で起きるでしょ。未来が見えない。不条理ばっかりだし、政治家とか見ていると、「どうすんの、これ」って。東京オリンピックなんていい例ですよね。満員電車も要らない、学校に行ってもいじめばっかり、女の人はセクハラされたり差別の連続、だったら要らないって感じなんじゃないのかな。

マイソン:
自由になれるっていう発想では見ていませんでしたが、確かにそうですね!

紀里谷和明監督:
『世界の終わりから』のハナ(伊東蒼)っていう人間に皆さんが感情移入しているってことは、彼女が置かれている環境って酷いけど、多かれ少なかれ似たり寄ったりなところが皆にもどこか1つあるわけですよ。なんでそんなことになってるの、なんでそれが解消されないのっていったって、だって解消されないじゃんって。口ではSDGsって言っていながら、大量消費は終わらない。原発に反対しているのに、電気を使うことをやめない。クリスマスのイルミネーションを見ながら「わ〜綺麗!」って言っている。止められないのは政府が悪いとかっていう以前に、人間自体が変なんです。人間がおかしいということを僕は今回描きたかった。でも、もうどうしようもないですよといいながら、希望を持っているからああいうエンディングになったんですけどね。

マイソン:
いや〜、いろいろお話をお聞きして勉強になりました。本日はありがとうございました!

2023年3月27日取材 TEXT by Myson

映画『世界の終わりから』伊東蒼

『世界の終わりから』
2023年4月7日より全国公開
原作・脚本・監督:紀里谷和明
出演:伊東蒼/毎熊克哉/朝比奈彩/増田光桜/岩井俊二/市川由衣/又吉直樹/冨永愛/高橋克典/北村一輝/夏木マリ
配給:ナカチカ

事故で親を亡くし、祖母にも先立たれ、天涯孤独となった高校生のハナ(伊東蒼)は絶望感に苛まれ、どこにも居場所を見つけられずにいた。その頃、まるで現実のような悪夢を見るようになったハナは、政府の特別機関の者と名乗る男から突然信じられない話を聞かされる。

公式サイト

©2023 KIRIYA PICTURES

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