REVIEW

2024新春に必見!ワタシの願いの叶え方【夢を叶えた実話】3選

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ただ空高く舞え』スーリヤ/クリシュナクマール・バラスブラマニアン/モヴィヴェーク・プラサンナ

2024年の幕開けに、特に仕事で気合いを入れたい方にオススメの作品を3つ厳選してご紹介します。

笑いのカイブツ

映画『笑いのカイブツ』岡山天音

2024年1月5日より全国公開
ショウゲート、アニモプロデュース
監督:滝本憲吾
出演:岡山天音/片岡礼子/松本穂香/前原滉/板橋駿谷/淡梨/前田旺志郎/管勇毅/松角洋平/菅田将暉/仲野太賀
公式サイト ムビチケ購入はこちら

映画『笑いのカイブツ』岡山天音/片岡礼子/松本穂香/菅田将暉/仲野太賀

REVIEW
視聴者参加型のテレビ番組やラジオ番組にネタを投稿し続け、圧倒的な投稿数と採用数で、ある番組では“伝説のハガキ職人”と呼ばれたツチヤタカユキの私小説を映画化。高校時代から無我夢中でネタを考え、アルバイト中もネタのことで頭がいっぱい。あまりの執着ぶりに周囲と馴染めず、アルバイトを転々としながら、やっとのことでラジオの構成作家の道を一歩踏み出すも、うまくいきません。本作はあまりに不器用なツチヤタカユキの苦行時代の奮闘ぶりを描いています。
「売れるまでは我慢しろ」「ちゃんと挨拶しろ」といった言葉もツチヤにとってはハードルが高く、絶望的に見えます。それでも何人かは彼の夢を応援していて、そこまで応援したい気持ちになるのは、やっぱりツチヤが並々ならぬ思いで笑いに全力投球しているからだと伝わってきます。本当に辛そうに見えるけれど、彼にとってはそういう次元を通り越しているのでしょうね。負けそうになりながらも、ネタを書くことで生気を取り戻す姿はどこか神がかっています。
クリエイティブ系ですごく狭き門に挑んでいる方は、いろいろな刺激を受けられると思います。効率良くやれるキャラクターも登場しつつ、不器用で頭打ちになっている方にぜひ観ていただきたい1作です。主演の岡山天音、脇を固める片岡礼子、松本穂香、前田旺志郎、菅田将暉、仲野太賀の演技も見ものです。

ただ空高く舞え

映画『ただ空高く舞え』スーリヤ/アパルナー・バーラムラリ

2024年1月6日より全国順次公開
インド映画同好会
監督:スダー・コーングラー
出演:スーリヤ/アパルナー・バーラムラリ
公式サイト  映画に隠された恋愛哲学とヒント集74:恋愛関係を保つパワーバランスとは

映画『ただ空高く舞え』スーリヤ

REVIEW
本作は、金持ちのためだけにあった空の旅を庶民でも格安で利用できるよう、インド初の格安航空会社を設立した男達の実話を映画化した作品です。物語は、ネドゥマーラン(スーリヤ)達が始めた飛行機が、とある空港への着陸を邪魔されているシーンから始まります。そして、時代を行き来して、彼等がどんな苦労を経て、格安航空会社をスタートさせることができたのかを描いています。
教師の息子として育ったネドゥマーランは、父からの教えで、時間はとても大切で、社会の発展に伴い生まれた科学技術、車や電車などの乗り物を金持ちが独占せずに庶民が使うようになれば庶民の生活が変わると教わっていました。でも、あることで父と大喧嘩をしたネドゥマーランは家を出て空軍に入ります。そして、ある悲しい出来事をきっかけに庶民も格安で飛行機に乗れるよう、航空会社を立ち上げることを決意します。
今では日本にも複数ある格安航空会社はどの国で設立するにも相当大変であろうと推測できますが、インドでは想像を遥かに越えて至難の業であることを本作を観て知ります。その背景には根深いカースト制があり、特権階級者達がことごとくネドゥマーラン達の邪魔をします。実話ベースということで、一部脚色している面はあるかもしれませんが、それにしても壮絶過ぎて、この状況でよくぞめげずに航空会社を立ち上げたと、尊敬しかありません。
また、成功の一端を握っているネドゥマーランの奥さんボンミ(アパルナー・バーラムラリ)もすごく素敵です。ボンミは時代に流されず、自立した女性で考え方が新しい。彼女の理解と支えがなければ、おそらくこの航空会社はできていなかったといっても過言ではないでしょう。
ビジネスを上手く進めるコツとして、売り手、買い手だけではなく、社会にとっても良いビジネスであることを説く「三方よし」の考え方があります。彼等はまさに「三方よし」からぶれない経営を貫きます。ここまで大きなビジネスでなくても、自営業の方、会社経営者の方、これから起業する方、経営者の家族、仲間である皆さん必見です。

スーパーパンプト/Uber -破壊的ビジネスを創った男-

海外ドラマ『スーパーパンプト/Uber -破壊的ビジネスを創った男-』ジョセフ・ゴードン=レヴィット

U-NEXTにて配信中
監督:アレン・コールター/ダニエル・グレイ・ロンジーノ/ジョン・ダール/ゼトナ・フエンテス
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット/カイル・チャンドラー/ユマ・サーマン/エリザベス・シュー/クエンティン・タランティーノ(ナレーション)
U-NEXT概要ページ U-NEXTで観る ドラマ批評

海外ドラマ『スーパーパンプト/Uber -破壊的ビジネスを創った男-』ジョセフ・ゴードン=レヴィット/カイル・チャンドラー/ユマ・サーマン

数々の常識を打ち破り、わずか数年で”Uber”を一流IT企業に成長させた創業者でありCEOのトラビス・カラニック(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の大きな成功と堕落を描いた海外ドラマ。怖い物知らずなトラビスの機転が最初は観ていて爽快なものの、だんだんとその無謀さと横暴さによって破滅へと向かっていく姿に胸が痛みます。どちらかというと悪いお手本が多く観られる作品です。

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

TEXT by Myson

©2023「笑いのカイブツ」製作委員会
©2D Entertainment
Super Pumped: The Battle for Uber © 2022 Showtime Networks Inc. All Rights Reserved.

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 【映画学ゼミ第2回】「性格特性と映画の好みの関連」「伏線回収と解釈の実践1」参加者募集!

【映画学ゼミ】第2回概要映画学ゼミ第2回もNとSでテーマを変えて実施します。どちらかのみ参…

映画『女性の休日』 女性の休日【レビュー】

ちょうど今から50年前の今日、1975年10月24日に…

映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗 爆弾【レビュー】

呉勝浩による同名ベストセラー小説を原作として映画化された本作は、知らぬ間に…

海外ドラマ『エイリアン:アース』海外ドラマ『エイリアン:アース』 シドニー・チャンドラー【ギャラリー/出演作一覧】

1996年2月13日生まれ。アメリカ出身。

映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン ハード・トゥルース 母の日に願うこと【レビュー】

現代のロンドンを繰り広げられる本作は、対照的な性格を持つ姉妹のそれぞれの日常を…

映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人 ミーツ・ザ・ワールド【レビュー】

この町で出会った、アニメにハマっている腐女子の由嘉里(杉咲花)、キャバ嬢のライ(南琴奈)、既婚の No.1 ホスト、アサヒ(板垣李光人)は、それぞれどこか孤独感、空虚感を…

韓国ドラマ『TWELVE トゥエルブ』パク・ヒョンシク パク・ヒョンシク【ギャラリー/出演作一覧】

1991年11月16日生まれ。韓国出身。

『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー 『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー

今回は『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』で恋人役として共演された豆原一成さんと八木莉可子さんにインタビューをさせていただきました。

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「なんとなく孤独、これでいいの?」

今回も、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談を2件取り上げました。最後に、2025年10月劇場公開作品の中で特にオススメの3作品を紹介しています。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ ローズ家~崖っぷちの夫婦~【レビュー】

昔、同じような設定の映画があった気がすると思っていたら、やはり元ネタは…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 【映画学ゼミ第2回】「性格特性と映画の好みの関連」「伏線回収と解釈の実践1」参加者募集!

【映画学ゼミ】第2回概要映画学ゼミ第2回もNとSでテーマを変えて実施します。どちらかのみ参…

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】(スイーツとお飲み物付)女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion

REVIEW

  1. 映画『女性の休日』
  2. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  3. 映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン
  4. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
  5. 映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ

PRESENT

  1. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
PAGE TOP