REVIEW

かそけきサンカヨウ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『かそけきサンカヨウ』志田彩良/井浦新

愛がなんだ』『his』『あの頃。』などを手掛けた今泉力哉監督が、窪美澄による短編集「水やりはいつも深夜だけど」に所収された“かそけきサンカヨウ”の映画化を希望し、製作された本作。物語は、家庭環境のせいで早く大人にならざるを得なかった高校生の陽(志田彩良)の葛藤と成長、そして、同級生の陸(鈴鹿央士)との淡い恋愛模様が描かれています。
長い間父と二人暮らしをしていた陽が、父の再婚を機に生活が一変し、新しい家族とどう向き合っていくのかが本作の見どころの1つとなっています。家事を難なくこなすことができ、大人と同じように対応できる陽ですが、やはり新生活には戸惑いがあり、悩む姿には子どもらしさも感じられ、観ていてとても応援したくなります。また、同級生の陸やその他の人物達の抱える悩みについても映し出されているので、それぞれの視点を楽しみつつ、どうやって前に進んでいくのかにもご注目ください。
主人公を演じた志田彩良や陸役の鈴鹿央士のフレッシュな演技はもちろん、その脇を支える井浦新、菊池亜希子、西田尚美、石田ひかりら大人キャストも重要な役を演じていて、それぞれ演技力が光っています。観る年代によって共感できる人物が変わりそうなので、数年おいて何度も観るのもオススメの作品です。

デート向き映画判定
映画『かそけきサンカヨウ』志田彩良/鈴鹿央士

本作では主人公の陽と陸の初々しい恋愛模様が描かれているので、恋愛初心者で「好きって何だろう?」と悩んでいる人には特に観て欲しい作品です。大人がデートで観る場合は、陸と陽の恋愛を温かく見守りつつ、陽の家族関係にも注目して観て、これを機にお互いの家族の話をするのも良いと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『かそけきサンカヨウ』志田彩良/菊池亜希子

皆さんの場合は陽や陸の視点で観られると思います。陽や陸の経験を本作で疑似体験することによって、皆さんも自分の家族や友人関係を振り返ることができると思います。もし陽のように何か壁にぶつかった時は、本作を観ると何かヒントを得られるかもしれません。

映画『かそけきサンカヨウ』志田彩良/井浦新

『かそけきサンカヨウ』
2021年10月15日より全国公開
イオンエンターテイメント
公式サイト

©2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

海外ドラマ『アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実』アンドリュー・ガーフィールド アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実【レビュー】

本シリーズは、ジャーナリストのジョン・クラカワーが、アメリカのユタ州にあるソルトレイクシティ郊外の平和な街で1984年に実際に起きた殺人事件を基に書いたノンフィクション小説「信仰が人を殺すとき」を原作として…

映画でSEL:告知1回目 自分を好きになるための【映画でSEL(社会性と情動の学習)】第1回ワークショップ女性限定無料ご招待!

長らく温めてきた【映画でSEL(社会性と情動の学習)】のワークショップをいよいよスタートします! 「自分を好きになる」をテーマに、毎回さまざまな映画から、内容を引用しながら進めていきます。

映画『顔だけじゃ好きになりません』宮世琉弥 宮世琉弥【ギャラリー/出演作一覧】

2004年1月22日生まれ。宮城県出身。

映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド Mr.ノボカイン【レビュー】

痛みを感じない疾患を持つ主人公、ネイサン・カイン(ジャック・クエイド)は…

映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン 罪人たち【レビュー】

ライアン・クーグラー監督と、マイケル・B・ジョーダンの名コンビが贈る本作は、まず設定がとても…

映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム おばあちゃんと僕の約束【レビュー】

『バッド・ジーニアス危険な天才たち』など数々の話題作を放ち、タイで勢いのあるスタジオとして注目を浴びるGDHが手がけた本作は…

映画『異端者の家』ソフィー・サッチャー ソフィー・サッチャー【ギャラリー/出演作一覧】

2000年10月18日生まれ。アメリカ、シカゴ出身。

映画『リライト』池田エライザ リライト【レビュー】

法条遥による同名小説を映画化した本作は、松居大悟監督とヨーロッパ企画の代表である上田誠が初タッグを組んだ作品です。“時間もの”作品で…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット 親友らしい態度とは?『親友かよ』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は『親友かよ』を取り上げ、親友らしい態度とは何かを考えます。

映画『サブスタンス』マーガレット・クアリー マーガレット・クアリー【ギャラリー/出演作一覧】

1994年10月23日生まれ。アメリカ出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画でSEL:告知1回目
  2. 映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット
  3. 映画『年少日記』

REVIEW

  1. 海外ドラマ『アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実』アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『Mr.ノボカイン』ジャック・クエイド
  3. 映画『罪人たち』マイケル・B・ジョーダン/マイルズ・ケイトン
  4. 映画『おばあちゃんと僕の約束』プッティポン・アッサラッタナクン/ウサー・セームカム
  5. 映画『リライト』池田エライザ

PRESENT

  1. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  2. 映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M)
  3. 中国ドラマ『墨雨雲間〜美しき復讐〜』オリジナルQUOカード