REVIEW
実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに、クライマックスで大きな仕掛けを用意しているというおもてなしが効いた1作です。監督を務めるモーリッツ・モールはドイツのベルリン出身で、CM業界で活躍した後、短編映画やテレビシリーズで実力を発揮し、本作で長編映画デビューを果たしました(映画公式資料)。サム・ライミが製作で、これだけの豪華キャストで長編映画デビューをするとは相当期待を集めているということですね。

主演は、どんなにクセのあるキャラクターでも見事に演じきるビル・スカルスガルド、脇はジェシカ・ローテ、ミシェル・ドッカリー、ブレット・ゲルマン、イザイア・ムスタファ、ヤヤン・ルヒアン、アンドリュー・小路、シャールト・コプリー、ファムケ・ヤンセンという豪華キャストが固めています。

そして、少年時代の“ボーイ”は、キャメロン&ニコラス・クロヴェッティが2人で1人を演じています。2人は海外ドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』でニコール・キッドマンとアレクサンダー・スカルスガルドが演じる夫婦の双子の息子を演じていて、本作ではビルが演じるキャラクターの少年時代を演じているという点で、スカルスガルド兄弟との縁を感じますね。ちなみに、キャメロンは海外ドラマ『ザ・ボーイズ』でホームランダーの息子役を演じ注目を集めています。

本作は、ビル・スカルスガルドが演じるボーイが鍛練を積み復讐を果たそうとする様を描いています。“IT/イット”シリーズや『ノスフェラトゥ』とは異なり、ビル・スカルスガルドは一見普通の人間を演じているようでいて、本作のキャラクターにもひと味違う設定が施されています。だから、本作でも彼の高い演技力、表現力の高さ、ユーモアのセンスがわかります。

ボーイは武術の達人に鍛えられるため、かなり高度なアクションシーンが満載です。小道具の使い方にもこだわりが見えて、カッコいいアクションが満載です。同時に容赦なく相手をぶった切るので過激さも半端ありません。でも、スピード感があるため、痛々しさを引きずり過ぎずに観られるでしょう。コミカルなシーンとのバランスも絶妙です。とにかく強烈な世界観を放つ作品で、映画好きにぜひ観て欲しい1作です。
デート向き映画判定

アクションシーンがかなり激しいので、許容範囲がわからない相手を誘うには不向きでしょう。一方、お互いにR指定の作品でも観慣れているなら、一緒に盛り上がれると思います。見どころが多くあるので、鑑賞後の会話も弾みそうです。ロマンチックなムードになる展開はないので、逆に観やすいともいえます。
キッズ&ティーン向き映画判定

主人公のボーイの少年時代からの物語を描いているので、年が近い皆さんはボーイと同じように自分も強くなった気分で楽しめるのではないでしょうか。きょうだい愛も描かれているので、きょうだいで仲が良い人は一緒に観るのも良いですね。R-15なので15歳になってから存分に楽しんでください。

『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』
2025年9月19日より全国公開
R-15+
AMG エンタテインメント
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2025年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
