REVIEW

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ゾーイ・サルダナ

13年前の2009年、本シリーズ1作目を映画館で観た時も初めての映像体験に感銘を受けました。ジェームズ・キャメロン監督は、“アバター”シリーズ以外にも、これまで『ターミネーター』『ターミネーター2』『エイリアン2』『アビス』『タイタニック』など映画史に名を残す名作を数々生んできました。映像技術の開発から取り組み、毎度新たな映像体験を生もうとする挑戦から、キャメロン監督が、映画館でしか体験できない作品を作ることに並々ならぬこだわりを持っていることがうかがえます。そんなキャメロン監督の新たな挑戦となる今作は、私達の期待を越える出来栄えとなっています。
今作でまず感銘を受けるのはやはり壮大で美しい映像です。私はIMAXで鑑賞しましたが、没入感が半端ない!1作目ではパンドラの大自然を大きな身体の鳥に乗って浮遊するシーンが豪快で爽快でしたが、今作では空を縦横無尽に飛び交う姿はもちろんのこと、海中のシーンが見事に描かれています。
そして、映像としての圧倒的没入感があると同時に、物語は普遍的なテーマで描かれていて、私達の身近なストーリーとして感情を揺さぶられます。今作から、ジェイク(サム・ワーシントン)とネイティリ(ゾーイ・サルダナ)の子ども達が登場し、新たな視点が加わることで、物語に一層深みが増しています。また、このストーリーが、私達の体をどういう概念で捉えているかを示すセリフがとても印象的です。それは内面に目を向ける、外見は違っても皆同じ命であるというようなメッセージにも感じられ、多様性について考えるきっかけを与えてくれます。同時に、“アバター”というタイトルの意味、その概念を一層深く掘り下げるストーリーとなっていて、この物語を通して、人間とは何か、生きるとは何かについて改めて考えさせられます。来日記者会見で、“I see you.”というセリフについて問われた際、キャメロン監督は、「人間は人生の中で、見られたい、認識されたい。コミュニティの中で、家族であり、親であり、子どもであり、自分の存在を認識して欲しい、理解して欲しいんです。人生において、何かをしたい、何かになりたいという気持ちが人間にはあります」と語っていました。まさに今作は、その意味が込められた内容となっています。
驚異の映像はもちろん、深いストーリーも含めてこの世界をぜひ、必ず映画館で1度体感してください。5作目まで制作されることが決まっているそうなので、今後も楽しみにしましょう!

デート向き映画判定
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ

誰もが知る名作の続編なので、デートにも誘いやすいですね。できれば1作目を観てから今作を観たほうが理解が深まるので、どちらかが未見の場合は一緒に復習しておくと良いでしょう。家族が大きなテーマとなっているので、夫婦で観るのもオススメです。3時間を越える上映時間ですが、映像にもストーリーにも没入できるのであっという間だと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』

上映時間が3時間越えなので、幼児は集中力が持つかわかりませんが、小学校高学年以上で普段も集中力に自信があるなら、完走できるのではないでしょうか。登場する動物達も個性豊かで魅力的なので見とれてしまいます。臨場感と没入感が本当にスゴいので、海の中に自分が入って一緒に泳いでいるような感覚を体感できます。若いうちに映画館でしか味わえないこの極上の感覚をぜひ体感して、映画ファンになって欲しいです。

映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ゾーイ・サルダナ

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
2022年12月16日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

© 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『正体』横浜流星 ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き23】2024年12月前半「気になる映画とオススメ映画」

今回は、2024年12月前半に劇場公開される邦画、洋画についてしゃべっています。映画を観ながら泣いちゃう場合の話など脱線しながら気楽に話しています。

映画『フード・インク ポスト・コロナ』 フード・インク ポスト・コロナ【レビュー】

本作はタイトルに“ポスト・コロナ”とあるとおり、コロナ禍で露呈した食にまつわるさまざまな問題が取り上げられて…

映画『クラブゼロ』ミア・ワシコウスカ クラブゼロ【レビュー】

こういう話は身近にありそうだからこそ、本当に怖い!世の中には…

映画『八犬伝』栗山千明 栗山千明【ギャラリー/出演作一覧】

1984年8月10日生まれ。茨城県生まれ。

映画『モアナと伝説の海2』Tシャツ 『モアナと伝説の海2』オリジナルグッズ/Tシャツ(Mサイズ) 2名様プレゼント

映画『モアナと伝説の海2』オリジナルグッズ/Tシャツ(Mサイズ) 2名様プレゼント

映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/オーランド・シュワート ホワイトバード はじまりのワンダー【レビュー】

『ワンダー 君は太陽』でいじめっ子だったジュリアン(ブライス・カイザー)が、本作ではキーパーソンとなっています…

Netflixドラマ『さよならのつづき』有村架純/坂口健太郎 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2024年11月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2024年11月】のアクセスランキングを発表!

映画『アーサーズ・ウイスキー』ダイアン・キートン/パトリシア・ホッジ/ルル 『アーサーズ・ウイスキー』一般上映会 10組20名様ご招待

映画『アーサーズ・ウイスキー』一般上映会 10組20名様ご招待

映画『ニッツ・アイランド 非人間のレポート』 ニッツ・アイランド 非人間のレポート【レビュー】

これはめちゃくちゃ深い!まるで未来を予言するような…

映画『本心』三吉彩花 三吉彩花【ギャラリー/出演作一覧】

1996年6月18日生まれ。埼玉県出身。

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『グランツーリスモ』オーランド・ブルーム 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外40代編】雰囲気部門

イイ俳優ランキング【海外40代編】から、今回は<雰囲気部門>のランキングを発表します。錚々たる俳優が揃うなか、総合と比べてどのようにランキングが変化したのでしょうか?

映画『マイ・インターン』アン・ハサウェイ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外40代編】総合

今回は、海外40代(1975年から1984生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で80名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。今回はどんな結果になったのでしょうか?

映画『淪落の人』アンソニー・ウォン/クリセル・コンサンジ 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.2

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

REVIEW

  1. 映画『フード・インク ポスト・コロナ』
  2. 映画『クラブゼロ』ミア・ワシコウスカ
  3. 映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』アリエラ・グレイザー/オーランド・シュワート
  4. Netflixドラマ『さよならのつづき』有村架純/坂口健太郎
  5. 映画『ニッツ・アイランド 非人間のレポート』

PRESENT

  1. 映画『モアナと伝説の海2』Tシャツ
  2. 映画『アーサーズ・ウイスキー』ダイアン・キートン/パトリシア・ホッジ/ルル
  3. 映画『火の鳥 エデンの花』
PAGE TOP