REVIEW

ガール・ウィズ・ニードル【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィク・カーメン

REVIEW

『ガール・ウィズ・ニードル』というタイトルには、2つの意味があります。1つは、主人公のカロリーネ(ヴィクトーリア・カーメン・ソネ)がお針子である点です。もう1つの意味はここでは伏せておくとして、ストーリーの途中で明かされます。そして、2つ目の意味こそが本作のテーマに深く結びつきます。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィクトーリア・カーメン・ソネ

本作の舞台は第一次世界大戦後のデンマーク、コペンハーゲン。カロリーネはお針子として働いていたものの、家賃が払えず追い出されてしまいます。そんななか、ある男性との関係に希望を抱くもののうまくいかず、彼女を追い詰める状況だけが残されてしまいます。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヨアキム・フェルストロプ

詳細は敢えて書かずにおくとして、本作はデンマークで実際に起きた事件を基に描かれています。私は毎度ながら何も前情報を入れずに観たので、途中で明かされる事実に大きな衝撃を受けました。まさかそんなストーリーだとは思わずに観ていたので、なおショックです。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』トリーネ・デュアホルム

ただ、全く正当化はできないものの、当時の社会情勢を考えると、この事件の背景は複雑だったと想像できます。また、犯人の心情についても、本人なりの正義というか、本人自身が背負っている過去の痛みを正当化するために行った行為だったのかもしれないと思わせる要素があります。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィクトーリア・カーメン・ソネ

とにかく、女性にとっては特にいろいろと考えさせられるストーリーです。最後に少し救いはあるものの、クライマックスはかなりショッキングなので、心配な方は一旦映画公式サイトのあらすじを読んでから鑑賞するか検討すると良さそうです。

デート向き映画判定

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ベシーア・セシーリ

かなり重く衝撃的な内容なので、デートで観るより、仲の良い友達と観るか、1人でじっくり観るほうが良いでしょう。時代や国が異なるとはいえ、女性が生きていく上で背負う事柄について考えさせられるストーリーです。心身の状況によってはタイミングを選ぶ内容なので、どのような内容か事前に少しだけでもチェックしてから観るほうが良いかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ガール・ウィズ・ニードル』トリーネ・デュアホルム

PG-12なので小学生以下の場合は大人と一緒に観ることが推奨されています。とはいえ、小学生にはかなりショッキングな内容なので、せめて中学生になってから観るほうが良いと思います。本作の基となった実際に起きた事件の背景には、当時の多くの人々の生活ぶり、社会情勢が関わっていると考えられます。そういう意味では、他人事とはいえないストーリーです。何かしら学べるところはあると思います。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィクトーリア・カーメン・ソネ

『ガール・ウィズ・ニードル』
2025年5月16日より全国公開
PG-12
トランスフォーマー
公式サイト

ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも

© NORDISK FILM PRODUCTION / LAVA FILMS / NORDISK FILM PRODUCTION SVERIGE 2024 

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『金子差入店』川口真奈さんインタビュー 『金子差入店』川口真奈さんインタビュー

映画『金子差入店』で二ノ宮佐知役を演じた川口真奈さんにインタビューをさせていただきました。本作で映画デビューを飾った川口さんに映画初出演の感想や、共演者との撮影エピソードについて直撃しました。

映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィク・カーメン ガール・ウィズ・ニードル【レビュー】

『ガール・ウィズ・ニードル』というタイトルには、2つの意味…

映画『サブスタンス』デミ・ムーア サブスタンス【レビュー】

どれだけどえらい事態かは、本編で観ていただくとして…

海外ドラマ『ウェンズデー シーズン1』エマ・マイヤーズ エマ・マイヤーズ【ギャラリー/出演作一覧】

2002年4月2日生まれ。アメリカ生まれ。

映画『かくかくしかじか』永野芽郁/大泉洋 かくかくしかじか【レビュー】

東村アキコ氏がとても大切にしている作品だと聞いて…

映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』ジューン・スキッブ/リチャード・ラウンドトゥリー 『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』特別試写会 5組10名様ご招待

映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』特別試写会 5組10名様ご招待

【映画でSEL】とは:解説動画を公開 【映画でSEL】とは:解説動画を公開

【映画でSEL】について文章による説明だけでは少し難しく思われたり、私自身がなぜ【映画でSEL】の開発に取り組み始めたかに興味をもっていただくこともあるので、解説動画を作成し公開しました。よろしければご覧ください。

Netflix映画『新幹線大爆破』草彅剛 新幹線大爆破【レビュー】

映画『新幹線大爆破』(1975年版)を原作とし、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』の樋口真嗣監督が…

映画『クィア/QUEER』ダニエル・クレイグ/ドリュー・スターキー クィア/QUEER【レビュー】

REVIEW「裸のランチ」の著者としても知られるウィリアム・シュワード・バロウズの同名小説…

映画『宝島』完成報告会見、妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、大友啓史監督 映画の力を信じている『宝島』完成報告会見にて、妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、大友啓史監督が語った熱い思い

第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞と三冠に輝いた真藤順丈による同名小説を映画化した『宝島』が遂に完成!本作の完成報告会見が行われ、主演の妻夫木聡をはじめ、広瀬すず、窪田正孝、大友啓史監督が撮影を振り返りつつ、作品への思いを語りました。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

映画『セトウツミ』池松壮亮/菅田将暉 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.4

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画でSEL】とは:解説動画を公開
  2. 映画『けものがいる』レア・セドゥ
  3. 映画『BETTER MAN/ベター・マン』ジョノ・デイヴィス

REVIEW

  1. 映画『ガール・ウィズ・ニードル』ヴィク・カーメン
  2. 映画『サブスタンス』デミ・ムーア
  3. 映画『かくかくしかじか』永野芽郁/大泉洋
  4. Netflix映画『新幹線大爆破』草彅剛
  5. 映画『クィア/QUEER』ダニエル・クレイグ/ドリュー・スターキー

PRESENT

  1. 映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』ジューン・スキッブ/リチャード・ラウンドトゥリー
  2. 映画『秋が来るとき』エレーヌ・ヴァンサン/ジョジアーヌ・バラスコ
  3. 映画『サンダーボルツ*』オリジナル ユニセックスクルーネック(M)
PAGE TOP