REVIEW

泣く子はいねぇが

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『泣く子はいねぇが』仲野太賀/吉岡里帆

子どもができても父としての自覚が湧いていない様子の主人公たすくは、大晦日に行われる毎年恒例の伝統行事「ナマハゲ」に参加し、酒を飲み過ぎて、ある騒動を起こしてしまいます。本作は、妻から愛想を尽かされ、地域の人にも顔向けができなくなったたすくが、この後どんな日々を送り、成長できるのかどうかを映し出しています。本作のテーマの1つは父性ですが、子どもができたからといってすぐに親になれるかどうかわからないのは、男女ともに同じこと。頭ではわかっていても、子どもができたという事実に中身が追いつかない人もいると思います。それを、どちらの視点で観るかは人それぞれで、たすくに感情移入しながら観るのもアリですし、妻のことねや、たすくの母など、周囲の人々に感情移入して観るのもアリだと思います。
ただ、子どもはどんどん大人になっていくし、一生を共にしようと誓った相手がいつまでも待ってくれるとは限りません。人の人生は他の人と繋がりながらも、それぞれに進行しているからこそ一筋縄ではいかない。そういった現実も噛みしめながら、何が人を成長させるのかを客観的に観られる人間ドラマとしても楽しめます。女性目線でもいろいろな意見が出るストーリーだと思いますが、観終わったら、夫やパートナーの愚痴を言いたくなる人もいるかもしれないので、友達を誘うと良さそうです(笑)。

デート向き映画判定
映画『泣く子はいねぇが』吉岡里帆

男性は特に肩身が狭くなるストーリーなので、良いムードで過ごしたいデートには不向きだと思いますが、結婚を意識しているカップルは、子どもができてからのことなどを相談するきっかけに観るのもアリかもしれません。一方的に男性を責めるというのではなく、男性にも男性の言い分があって、女性には女性の言い分があるはずなので、お互いの理解を深めるために、鑑賞後はいろいろなシーンを振り返って、それぞれ意見を述べ合ってみてはどうでしょうか?

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『泣く子はいねぇが』仲野太賀/寛 一 郎

親になるのって簡単じゃないという部分が描かれたストーリーで、子ども目線で観るとどう見えるのか、大人としては聞いてみたいところですが、キッズの皆さんはまだキャラクターに共感するといったスタンスで観るのは難しいでしょう。主人公とその妻はまだ若いので、高校生なら少し先の未来としてシミュレーションできると思います。まだ子どもを持つということまでリアルに想像できない人も多いと思いますが、子ども目線で観るのもアリだと思います。

映画『泣く子はいねぇが』仲野太賀/吉岡里帆

『泣く子はいねぇが』
2020年11月20日より全国公開
バンダイナムコアーツ、スターサンズ
公式サイト

©2020「泣く子はいねぇが」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ちっぽけな僕の、おおきな世界』ジャクソン・イー ちっぽけな僕の、おおきな世界【レビュー】

中国で観客約3000万人を動員し、興行収入7億6500万元(約180億円)を突破した本作は、中国の複数の映画祭で受賞したほか、第37回東京国際映画祭で観客賞を受賞…

「第39回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『妹兄とマンホールの蓋』!第39回東京国際映画祭閉幕

2026年10月26日(月)より日比谷、有楽町、丸の内、銀座地区にて開幕した第39回東京国際映画祭が、11月4日(水)に閉幕を迎え、クロージングセレモニーと審査委員会見、受賞者記者会見がわれました。

映画『4アウト ─もう一度、プレイボール─』相葉雅紀 4アウト ─もう一度、プレイボール─【レビュー】

平山讓の「4アウト -ある障害者野球チームの挑戦」を原作とする本作は、東京で初めて結成された身体障害者野球チーム“東京ブルーサンダース”創設にまつわる実話を基に映画化されました…

映画『星の教室』桜田ひより 星の教室【レビュー】

『セーラー服と機関銃』『時をかける少女』『Wの悲劇』など数々の名作を生み出してきた角川春樹が総監督を務める作品です。原作は髙田郁の同名小説、監督は中川龍太郎が務めています…

映画『コットンテール』木村多江 木村多江【ギャラリー/出演作一覧】

1971年3月16日生まれ。東京都出身。

映画『ダビデ ~王になった少年~』 ダビデ ~王になった少年~【レビュー】

旧約聖書「サムエル記」に基づき作られた本作は、イスラエルの王となるダビデを主人公とした物語…

映画『mentor』磯村勇斗/末澤誠也/綾野剛 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2026年10月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2026年10月】のアクセスランキングを発表!

映画『てんてん ずっと独身でいるつもり?』森香澄さんインタビュー 『てんてん ずっと独身でいるつもり?』森香澄さんインタビュー

今回は『てんてん ずっと独身でいるつもり?』で初主演を飾った森香澄さんにインタビューをさせていただきました。

映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』「エリィアンズ」 GROTESQQQUE-グロテスク-【レビュー】

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で総作画監督を務めた錦織敦史が、監督、脚本、キャラクター原案を担当する本作は、「『好き』なものを『好きなだけ』詰め込んだ完全オリジナル・アニメーション映画」…

映画『男ともだち』原作者:千早茜先生インタビュー 『男ともだち』原作者:千早茜さんインタビュー

直木賞作家、千早茜のロングセラー小説を、主演に松岡茉優、共演に成田凌を迎えて映画化した『男ともだち』。今回は原作者の千早茜先生にインタビューをさせていただきました。

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』トム・クルーズ/ブラッド・ピット あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』

世界的な超トップスター、トム・クルーズとブラッド・ピットが共演した奇跡の作品『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のパッケージリリースを機に、当部恒例企画「勝手にキャスティング企画!」を実施。

【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集! 【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集!

Season2では、比喩的思考、批判的思考、論理的思考を軸として、「思考力を鍛える映画鑑賞の仕組み」を探求するスタンスで一連の流れを意識して構成しています。 とはいえ、毎回冒頭で前回までの振り返りを簡単にしますので、好きな回だけ単発で参加いただいてもOKです。映画に関する雑談も含めて一緒に楽しみましょう!

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ 映画好きが選んだアン・ハサウェイ人気作品ランキング

今回は、アン・ハサウェイ出演作品(日本劇場未公開作品と直近の劇場公開作品を除く)を対象に、正式部員…

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミSeason2】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求(2)言葉とイメージの関係」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミSeason2 第1回】「思考力を鍛える映画鑑賞—その仕組みの探求①オリエンテーション」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『ちっぽけな僕の、おおきな世界』ジャクソン・イー
  2. 映画『4アウト ─もう一度、プレイボール─』相葉雅紀
  3. 映画『星の教室』桜田ひより
  4. 映画『ダビデ ~王になった少年~』
  5. 映画『mentor』磯村勇斗/末澤誠也/綾野剛

PRESENT

  1. 映画『ムクドリと人生とレモンパスタ』アルバ・ロルヴァケル/エリオ・ジェルマーノ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP