REVIEW

ネクスト・ゴール・ウィンズ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー

REVIEW

タイカ・ワイティティ監督、脚本、製作で、実話ベースのスポーツものということで、大いに期待して観たところ、笑えて、ウルっときて、期待通り!本作は、2001年に行われたサッカーワールドカップの予選で、0-31というW杯予選史上最悪の大敗をした米領サモアチームの10年後の物語です。世界最下位をずっとキープしていたサモアチームに次のW杯予選で1ゴールを決めさせるために監督として就任したトーマス・ロンゲンとチームメイトの実話を少し盛って(タイカ・ワイティティ演じるキャラクター談)映画化しています。
弱かったチームが名監督のもと強いチームに生まれ変わる実話はこれまでにもありました。でも、本作には、それらとは異なるユニークな点があります。彼等の最初の目標はたったの1ゴール。予選を勝ち抜こうとか、優勝しようというほどの欲はありません。一方、新たに監督に就任したトーマス(マイケル・ファスベンダー)は、これまでサッカー選手としても功績を残した鬼コーチ。全く噛み合わない鬼コーチと、サモア特有の価値観でのんびりしているチームメイト達が、次のW杯予選でどんな戦いぶりを見せるのかが見どころとなっています。

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー

サモアでのゆったりとした時間の流れ方、超マイペースな人々のスタンスは、徐々にトーマスを変えていきます。何かにつけて怒りをまき散らすトーマスに対して、優しく温かく、そして明るく接するセモアの人々の言動に、観ているこちらも癒されます。そして、幸福感溢れるサモアの文化や人々のユーモアを見事に演出しているところに、タイカ・ワイティティ監督の手腕を改めて感じます。コミカルなシーンは私のツボにハマりまくりで、ずっとニヤニヤしながら観てました(笑)。マイケル・ファスベンダーをはじめキャスト皆の演技も絶妙で、やはり演技力がある俳優はコメディで腕の良さがわかるなぁと感じます。ぜひ、心の中でツッコミを入れながら観て欲しいです。
もちろん、笑いだけではありません。クライマックスでは涙を誘うシーンもあり、胸が熱くなります。悲しみや苦しみにもがいている人を癒し、発想の転換をしてくれる金言も散りばめられています。観終わった後の幸福感を味わってください。

デート向き映画判定

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー

クスッと笑えて、ホロッときて、幸福感がいっぱいの作品なので、デートにもピッタリです。仕事や学業、家庭のことなどで悩んでいたり、気持ちが落ちている時、イライラしている時にこそ、ぜひ観ていただきたい作品です。穏やかで優しい気持ちにさせてくれるので、険悪なムードになっているカップルの関係緩和にも効くかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダーほか

サッカーチームのお話だからといって、サッカーへの興味がなくても楽しめます。日々の過ごし方や、穏やかな気持ちで過ごすコツ、自分や他者を受け容れる姿勢、自分らしく生きる姿勢を、説教的ではなく、自然な形で教えてくれる作品です。だからこそ、何かを学ぼうと気負わなくても大丈夫。笑えるシーンが豊富なので、とにかくまずは楽しんでください。

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダーほか

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
2024年2月23日より全国公開
ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト

©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『さとこはいつも』有村架純/石田ひかり/姫野花春 『さとこはいつも』キャスト登壇付き特別試写会 5名様ご招待

映画『さとこはいつも』キャスト登壇付き特別試写会 5名様ご招待

映画『時には懺悔を』西島秀俊/満島ひかり 時には懺悔を【レビュー】

打海文三による原作「時には懺悔を」には、著者自身が障がいを持つ息子を育てた実体験が反映されているとのことです…

映画『グレイ・ミッション』ヘンリー・カヴィル/ジェイク・ギレンホール グレイ・ミッション【レビュー】

『コードネーム U.N.C.L.E.』と同様に、女性1名、男性2名のトリオで魅せる作品でありつつ、本作では女性がボスという設定に特徴があります…

映画『君の見る世界をなぞる』エロワ・ポユ/マクシム・スリヴィンスキー 君の見る世界をなぞる【レビュー】

一見恵まれた環境にいるエンゾは、自分のアイデンティティに悩まされ、居場所を見出せずにいます…

映画『ヒンド・ラジャブの声』 『ヒンド・ラジャブの声』トークイベント付き特別試写会10組20名様ご招待

『ヒンド・ラジャブの声』トークイベント付き特別試写会10組20名様ご招待

映画『ドラマなふたり』ゼンデイヤ/ロバート・パティンソン ドラマなふたり【レビュー】

その告白は一生添い遂げるつもりでいた相手の自信を簡単にくじく威力を持っています。本作はある種の“残酷”さが込められたラブストーリー…

映画『冴えないボクと映えるキミ』アビシャン・ジーヴィント/アナスワラ・ラージャン 『冴えないボクと映えるキミ』公開直前試食会 2組4名様プレゼント

映画『冴えないボクと映えるキミ』公開直前試食会 2組4名様プレゼント

映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン 左利きの少女【レビュー】

ツォウ・シーチン 監督は、『テイクアウト』(2004)でショーン・ベイカーと共同で監督と脚本を務めて以降、プロデューサーとしてショーン・ベイカーを支えてきた人物です…

映画『Never After Dark/ネバーアフターダーク』穂志もえか 穂志もえか【ギャラリー/出演作一覧】

1995年8月23日生まれ。千葉県出身。

映画『キングダム 魂の決戦』山﨑賢人 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2026年7月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2026年7月】のアクセスランキングを発表!

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集! 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!

メタ認知は、自分で自分をわかるために必要な認知機能です。今回は、映画鑑賞においてメタ認知の働きによって、鑑賞後の印象が変わるはずという仮説のもと、メタ認知が働く映画鑑賞とそうでない映画鑑賞で何が異なるのかを一緒に考えます。本ゼミでは、映画鑑賞に絡めて日常にも役立つ心理学を取り上げています。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画ランキング

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第10回】「メタ認知が働く映画鑑賞、そうでない映画鑑賞、何が違う?」参加者募集!
  2. 映画『四月の余白』一ノ瀬ワタル/上阪隼人
  3. 【映画学ゼミ第9回】「作品との心理的距離感に影響を与え得る情動知能」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『時には懺悔を』西島秀俊/満島ひかり
  2. 映画『グレイ・ミッション』ヘンリー・カヴィル/ジェイク・ギレンホール
  3. 映画『君の見る世界をなぞる』エロワ・ポユ/マクシム・スリヴィンスキー
  4. 映画『ドラマなふたり』ゼンデイヤ/ロバート・パティンソン
  5. 映画『左利きの少女』ニーナ・イエ/マー・シーユエン

PRESENT

  1. 映画『さとこはいつも』有村架純/石田ひかり/姫野花春
  2. 映画『ヒンド・ラジャブの声』
  3. 映画『冴えないボクと映えるキミ』アビシャン・ジーヴィント/アナスワラ・ラージャン
PAGE TOP