REVIEW

ダウントン・アビー(劇場版)

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ダウントン・アビー』ジム・カーター

壮大な群像劇なので、2時間の映画の中で、全部のキャラクターにスポットが当てられているわけではありませんが、個々のキャラクターがそれぞれに希望を見つけたり、決意を胸に歩き出す内容になっていて、まずドラマを全シリーズ観た人にとっては、本当に気持ち良いフィナーレとなっています。一方で、今回はチームワークを見せるストーリーが印象的で、ジョージ5世国王とメアリー王妃の訪問を巡る騒動の中に、人間味溢れた行動が多々あり、貴族か使用人かという枠組みを抜きにして共感できるはずです。ほか、バイオレットの名言はもちろん、モールズリーのおっちょこちょいぶりなど、笑えるシーンも豊富。空撮で映されるダウントン・アビーの外観や、美しいイギリスの風景、豪華な衣装や屋敷内のインテリアなど、劇場版だとより映える映像とスケールにも圧倒されます。
私はドラマを全部観てから本作を観たので、劇場版から観る方の感覚を味わえませんが、“ダウントン・アビー”の世界に今から触れることができるなんて羨ましくなります。今作は、劇場版オリジナルのキャラクターが出てきて、ドラマのレギュラーメンバーの中でも数名にスポットが当てられた物語になっているので、劇場版だけ観ても、その世界観に引き込まれると思います。でもきっとドラマ版も観たくなると思うし、観たらハマるので、劇場版を観た後にでもドラマ版を観て欲しいと切に願います(笑)。

デート向き映画判定
映画『ダウントン・アビー』ヒュー・ボネヴィル/マギー・スミス

本作は身分の話、職場の話、恋愛の話、相続の話とバランス良く出てくるので、老若男女関係なく興味が湧く内容になっています。ドラマの映画化と言われると、「ドラマを観てないしな」と思ってしまうかも知れませんが、カップルなら本作を観て、「ドラマも一緒に観よう」と誘えば、会う口実になり、さらにめちゃめちゃ何度も会う機会を増やせます(笑)。まずは劇場版を観た後、『ダウントン・アビー』ドラマ版の観賞を2人の恒例行事にすると良いですよね。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ダウントン・アビー』エリザベス・マクガヴァーン/ミシェル・ドッカリー/ローラ・カーマイケル

若いうちからこの世界観が好きって思えるとしたら、すごくセンスが良いです!ビジュアル的にも美しく洗練されている作品であるのは言うまでもありませんが、ストーリー性、キャラクター性、俳優達の演技、そして演出といったすべてが卓越している作品です。イギリスにも興味が湧くと思うので、視野を広くするきっかけにぜひ観て欲しいです。

映画『ダウントン・アビー』ヒュー・ボネヴィル/エリザベス・マクガヴァーン/マギー・スミス/ミシェル・ドッカリー/ローラ・カーマイケル/アレン・リーチ/ブレンダン・コイル/ジョアン・フロガット/ロブ・ジェームス=コリアー/レスリー・ニコル/ソフィー・マックシェラ/マシュー・グード/ジム・カーター/イメルダ・スタウントン

『ダウントン・アビー』
2020年1月10日より全国公開
東宝東和
公式サイト

© 2019 Focus Features LLC and Perfect Universe Investment Inc.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ【レビュー】

REVIEWシリーズ3作目となる本作でも、まず映像美と迫力に圧倒されます。物理的に目の前で…

映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗 新解釈・幕末伝【レビュー】

幕末を描いた本作は、“新解釈”とタイトルにあるように、ユニークな解釈で描かれて…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア、ジェームズ・キャメロン監督、山崎貴監督、宮世琉弥 お互いの才能を讃え合うジェームズ・キャメロン監督と山崎貴監督、若者代表、宮世琉弥も感動『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア

最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日。山崎貴監督と宮世琉弥も会場に駆けつけました。

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』八木莉可子 八木莉可子【ギャラリー/出演作一覧】

2001年7月7日生まれ。滋賀県出身。

映画『グッドワン』リリー・コリアス 『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『グッドワン』トーク付きプレミア試写会 10組20名様ご招待

映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行【レビュー】

「人生をやり直せるドア」が登場する点と、コリン・ファレルとマーゴット・ロビーが向かい合うキービジュアルから、恋愛をやり直すストーリーかと思いきや…

映画『サリー』エスター・リウ 『サリー』特別試写会イベント 5組10名様ご招待

映画『サリー』特別試写会イベント 5組10名様ご招待

映画『THE END(ジ・エンド)』ティルダ・スウィントン/ジョージ・マッケイ/モーゼス・イングラム/ブロナー・ギャラガー/ティム・マッキナリー/レニー・ジェームズ/マイケル・シャノン THE END(ジ・エンド)【レビュー】

REVIEWいつも通り観賞前にほぼ何も情報を入れず、登場人物はいつの時代にどこに住んでいる…

映画『シェルビー・オークス』 シェルビー・オークス【レビュー】

かつて繁栄しながらも今は廃墟と化しているシェルビー・オークスという町で…

映画『ナイトフラワー』渋谷龍太 渋谷龍太【ギャラリー/出演作一覧】

1987年5月27日生まれ。東京都出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年12月募集用 人間特有の感情や認知の探求【映画学ゼミ第3回】参加者募集!

今回は、N「湧き起こる感情はあなたの性格とどう関連しているのか」、S「わかりやすい映画、わかりにくい映画に対する快・不快」をテーマに実施します。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  2. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  3. 映画学ゼミ2025年11月募集用

REVIEW

  1. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン
  2. 映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗
  3. 映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー
  4. 映画『THE END(ジ・エンド)』ティルダ・スウィントン/ジョージ・マッケイ/モーゼス・イングラム/ブロナー・ギャラガー/ティム・マッキナリー/レニー・ジェームズ/マイケル・シャノン
  5. 映画『シェルビー・オークス』

PRESENT

  1. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  2. 映画『サリー』エスター・リウ
  3. 映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ
PAGE TOP