REVIEW

ジェン・ブイ【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
海外ドラマ『ジェン・ブイ』ジャズ・シンクレア/リゼ・ブロードウェイ

REVIEW:シーズン1

人気ドラマ『ザ・ボーイズ』のスピンオフドラマである本シリーズは、”能力者”の大学生達が主人公です。悲しい事故がきっかけで両親を亡くし、孤児院で育ったマリー(ジャズ・シンクレア)は、スーパーヒーローを育成するゴドルキン大学へ入学します。大学を無事卒業しなければ後がないマリーは問題を起こさないように慎重な言動を心がけますが、早速トラブルに巻き込まれてしまいます。

海外ドラマ『ジェン・ブイ』ジャズ・シンクレア/チャンス・パードモ/マディー・フィリップス/パトリック・シュワルツェネッガー

本作の舞台は、スーパーヒーローの卵達が集まるゴドルキン大学。メインキャラクターは全員能力者です(下記のキャラクター紹介を参照)。まず、ホームランダーに匹敵するような強力なパワーを持っているのが、ゴールデン・ボーイことルークです。シーンに登場するなりオーラを放つルークを演じるのは、アーノルド・シュワルツェネッガーの実の息子パトリック・シュワルツェネッガー。シュワちゃんといえば、”ターミネーター”ですが、本作ではパトリックが演じるシーンで、”ターミネーター”を彷彿とさせる演出がありますよ。また、『ザ・ボーイズ』では、メグ・ライアンとデニス・クエイドの実の息子ジャック・クエイドがメインキャラクターを務めていて、本シリーズでも大スターの二世俳優を起用している点で、本家の流れをくんでいますね。

海外ドラマ『ジェン・ブイ』シェリー・コン

そして、メンバーの中でもマリーやエマ、ジョーダンの能力はユニークであると同時に、私達の現実社会で若者達が抱える問題とリンクしています。能力とコンプレックスが表裏一体となっていて、人間ドラマとしても見応えがあり、本シリーズのストーリーの秀逸さを感じます。社会風刺が効いている点も『ザ・ボーイズ』の世界観を忠実に踏襲していますね。その他、アンドレやケイト、サムも強力なパワーを持っていて、終盤の展開に大きな影響をもたらします。
映画として劇場公開して欲しいくらいアクションシーンは迫力満点。1話からエンジン全開で物語がドラマチックに展開し、全8話もあっという間に観終えてしまうはず。さらに本家の『ザ・ボーイズ』を観ている方には嬉しいサプライズ出演が複数あります。『ザ・ボーイズ』を観ている方はもちろん、まだ観ていない方にもぜひオススメしたいドラマです。

海外ドラマ『ジェン・ブイ』ジャズ・シンクレア/チャンス・パードモ/リゼ・ブロードウェイ/シェリー・コン/マディー・フィリップス/デレク・リュ/ロンドン・ソアほか

『ジェン・ブイ』
2023年9月29日よりAmazon Prime Videoにて配信中
R-18+
Amazonプライムビデオで観る

© Amazon Studios

メインキャラクター紹介

マリー・モロー:ジャズ・シンクレア<写真左>
彼女の能力は本人が思っている以上に可能性を秘めていて、他のキャラクターの運命を握ることになります。
エマ:リゼ・ブロードウェイ<写真右>
新入生のマリーを温かく迎えます。カラッと明るく見えて、実は大きなコンプレックスを抱えています。

ルーク(ゴールデン・ボーイ):パトリック・シュワルツェネッガー<写真左>
ゴドルキン大学のナンバーワンでヴォート社からも有望視されています。でも…。
サム:エイサ・ジャーマン<写真右>
ゴドルキン大学構内で暴れて騒ぎを起こした謎の青年。かなりの怪力。

ジョーダン・リー:ロンドン・ソア<写真左>
ジョーダン・リー:デレク・リュ<写真右>

人種やジェンダーにおける暗黙の差別で不利な立場にありながら人知れず苦労してきたジョーダンは、ナンバーツーの座を守ろうと必死。

アンドレ・アンダーソン:チャンス・バードモ<写真左>
スーパーヒーローでゴドルキン大学の有力者である父を持つアンドレは、ある問題発生後、難しい立場に置かれます。
ケイト:マディー・フィリップス<写真右>
ルークの恋人。触れた相手を操ることができます。能力が原因で起きた悲しい過去があります。

TEXT by Myson


関連作

『ザ・ボーイズ』

海外ドラマ『ザ・ボーイズ シーズン1』

Amazonプライムビデオで観る
ドラマ批評

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』西島秀俊/グイ・ルンメイ Dear Stranger/ディア・ストレンジャー【レビュー】

真利子哲也監督(脚本も担当)による西島秀俊主演作という情報のみで、毎度ながら前情報をほぼ入れずに観て、いろいろ良い驚きが…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP