REVIEW

春に散る【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『春に散る』佐藤浩市/横浜流星

本作は、沢木耕太郎による小説「春に散る」を『64-ロクヨン-』『ラーゲリより愛を込めて』の瀬々敬久が監督を務め映画化した作品です。主人公は、元ボクサーの広岡仁一(佐藤浩市)と、不公平な判定負けで心が折れていた若きボクサーの黒木翔吾(横浜流星)です。2人はあることをきっかけに出会い、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願します。最初は断っていた仁一は、翔吾の熱い想いに次第に心を動かされ、ボクシングを教えることを決意します。
本作には主演の佐藤浩市と横浜流星のほか、橋本環奈、坂東龍汰、片岡鶴太郎、哀川翔、窪田正孝、山口智子ら豪華キャストが出演しています。それぞれが演じるキャラクターが主人公達の運命とどう関わっていくのか注目です。そして、ボクサー役を演じた横浜流星、窪田正孝、坂東龍汰の肉体の仕上がり具合がとにかくすごい!試合シーンで、スローに映る時の筋肉の盛り上がり方には思わず目を奪われます(笑)。横浜流星は、本作を機にボクシングのプロテストを受け、見事合格しており、それくらい本作とボクシングに向き合ったことが伺えます。試合シーンは本物の試合を観戦しているのかと思えるくらい迫力があるので、ぜひ応援しながらご覧ください。
そして、本作の人間ドラマも見逃せません。仁一と翔吾のやり取りは師弟であり、父と息子のような関係にも見えます。2人にはそれぞれ信念があるので、時にはぶつかることもあります。そんな2人の姿を通して、人との関わりや絆の大切さも感じます。そういった点では、ボクシング好きかどうかに関係なく、どんな人でも共感できる部分があるのではないでしょうか。仁一と翔吾が一度諦めた夢をもう一度追いかけていく姿からは勇気をもらえますし、同じように何かに挫折して立ち止まっている方なら背中を押してもらえる作品だと思います。

デート向き映画判定
映画『春に散る』横浜流星/橋本環奈

恋愛要素はほぼないので、ロマンチックなデートには向きません。もし相手がボクシングやスポーツ好きであれば、スポーツ観戦のような感覚で楽しめると思います。特に試合シーンはハラハラするので、ジェットコースター効果も期待できます。もし本作を気に入ったら、次回は他のボクシング映画を観たり、本物の試合を観に行くのもアリです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『春に散る』横浜流星/窪田正孝

皆さんの場合は、各人物の想いに注目しながら観ると、信念を持つことの大切さや、人同士の絆の深さを感じると思いますよ。また、子ども向けのボクシングジムの様子が映る場面もあるので、皆さんもボクシングをやりたくなると思います。主人公達のようにいきなり世界チャンピオンを目指すとなると少しハードルが上がりそうなので、まずはスポーツとして一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

映画『春に散る』佐藤浩市/横浜流星/橋本環奈/窪田正孝/山口智子

『春に散る』
2023年8月25日より全国公開
ギャガ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2023 映画『春に散る』製作委員会

TEXT by Shamy

本ページの情報は2023年8月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『デビルズ・バス』アーニャ・プラシュク 信仰とは何か【宗教映画特集】

宗教にまつわる作品を観ていると、さまざまな信仰の示し方があるとわかります。そこで今回は、信仰とは何か、宗教が私達とどのような関係があるかなどを考えるきっかけをくれる作品をご紹介します。

映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人 『ババンババンバンバンパイア』完成披露試写会 2組4名様ご招待

映画『ババンババンバンバンパイア』完成披露試写会 2組4名様ご招待

ディズニープラス『ウィン or ルーズ』 ウィン or ルーズ【レビュー】

中学生の男女混合ソフトボールチーム“ピクルス”にまつわる8人のキャラクターを順番に主人公としたシリーズ…

映画『エミリア・ペレス』カルラ・ソフィア・ガスコン カルラ・ソフィア・ガスコン【ギャラリー/出演作一覧】

1972年3月31日生まれ。スペイン出身。

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩 人の気持ちはどう見える?『か「」く「」し「」ご「」と「』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は5人のキャラクターが個々に特有の感じ方で他者の気持ちを捉えながら、自分自身と向き合う姿を描いた『か「」く「」し「」ご「」と「』を取り上げます。

海外ドラマ『ハウス・オブ・ダビデ』 ハウス・オブ・ダビデ【レビュー】

聖書に登場するダビデの成長を描いたドラマです。青年ダビデは…

映画『サスカッチ・サンセット』ジェシー・アイゼンバーグ/ライリー・キーオ サスカッチ・サンセット【レビュー】

本作は、アリ・アスターが製作総指揮を務め、主演のジェシー・アイゼンバーグがプロデューサーも担って…

映画『来し方 行く末』ウー・レイ ウー・レイ【ギャラリー/出演作一覧】

1999年12月26日生まれ。中国、上海出身。

映画『父と僕の終わらない歌』寺尾聰/松坂桃李 父と僕の終わらない歌【レビュー】

2016年にイギリスで起きた実話を綴ったサイモン・マクダーモットの著作をモチーフにした本作は…

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『か「」く「」し「」ご「」と「』奥平大兼/出口夏希/佐野晶哉(Aぇ! group)/菊池日菜子/早瀬憩
  2. 【映画でSEL】とは:解説動画を公開
  3. 映画『けものがいる』レア・セドゥ

REVIEW

  1. 映画『デビルズ・バス』アーニャ・プラシュク
  2. ディズニープラス『ウィン or ルーズ』
  3. 海外ドラマ『ハウス・オブ・ダビデ』
  4. 映画『サスカッチ・サンセット』ジェシー・アイゼンバーグ/ライリー・キーオ
  5. 映画『父と僕の終わらない歌』寺尾聰/松坂桃李

PRESENT

  1. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  2. 映画『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』ジューン・スキッブ/リチャード・ラウンドトゥリー
  3. 映画『秋が来るとき』エレーヌ・ヴァンサン/ジョジアーヌ・バラスコ