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荒野の誓い

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映画『荒野の誓い』クリスチャン・ベール/ティモシー・シャラメ

物語の舞台は1892年のアメリカ、白人がアメリカ・インディアンから土地を奪い、産業革命によって急激に変わりつつある西部の開拓地です。物語の始まりは、コマンチ族が白人一家を無残に殺してしまう衝撃的なシーンから始まります。主人公で、インディアン戦争の英雄ジョー(クリスチャン・ベール)は、インディアンへの強い憤りを持っていますが、ある日収監中のシャイアン族の長イエロー・ホークとその家族をインディアン居留地となった彼らの故郷モンタナ州に護送するよう命じられます。インディアンを許せないという思いが強いジョーにとって、こんなに苦痛な任務はないのですが、一緒に旅をするなかで、イエロー・ホーク達との関係も徐々に変わっていきます。白人の中にもインディアンの中にも友好的な人もいるし、残虐な人もいる。そんな状況の中で、ジョーがどんな選択をするのかが描かれています。これは時代や国を問わない普遍的なテーマがあり、特に人種によって分断されようとしている現代のアメリカに訴えかけるストーリーになっています。人がたくさん亡くなりますが、人間には優しさがあることをベースに物語が展開していくので、観ている側も心が徐々に穏やかになっていきます。対立していても、理解し合える人もいるという希望を与えてくれる一作です。

デート向き映画判定
映画『荒野の誓い』クリスチャン・ベール/ウェス・ステューディ

内容や雰囲気的にデートには不向きです。ただ、クリスチャン・ベール、ロザムンド・パイク、ベン・フォスター、ティモシー・シャラメとキャストが豪華なので、映画好きカップルは興味を増して観られると思います。ロマンチックなシーンはありませんが、良い距離感の男女のやり取りが観ていて癒される部分もあります。映画を普段からよく観る人同士ならデートで観るのもアリでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『荒野の誓い』ウェス・ステューディ

残虐的なシーンがあり、シリアスなドラマで大人向けです。上映時間も135分と長めなので、映画を観慣れていないと集中力がどれくらいもつかわかりません。興味があれば中学生以上ならついていける内容だと思うので、観てみてください。状況は違っても、自分達の身の回りにも同じようなことがあると思えるストーリーです。よく知らないのに偏見だけで敵対視している人が思い浮かんだら、試しに相手を知ろうとする努力を一度はしてみましょう。もしかしたらそうすることで、仲良くなれる人もいるかも知れません。

映画『荒野の誓い』クリスチャン・ベール/ロザムンド・パイク/ウェス・ステューディ

『荒野の誓い』
2019年9月6日より全国公開
クロックワークス、STAR CHANNEL MOVIES
公式サイト

© 2017 YLK Distribution LLC. All rights reserved.

TEXT by Myson

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