特集

映画で“食”について考えてみよう20:日本の食料自給率を知って食事情の問題点を考えよう

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『今日も嫌がらせ弁当』芳根京子

現代の食生活は、“飽食の時代”と呼ばれるほど、豊かで満ち足りています。しかし、私達が口にする食べ物がどこからやってきているかご存知でしょうか?今回はそんな日本の食料事情について紹介します。

飽食の時代の食料事情

私達が普段口にする食料は、すべてが日本で作られているわけではなく、その多くは実は海外からの輸入に支えられています。もちろん、世界的に見ても食料は無限ではないため、世界の食料事情や環境問題にも関係しています。

まずは現在の日本の食料事情を見ていきましょう。よく「食料自給率」という言葉を聞きますが、これは国内の食料消費量が自国の生産でどの程度まかなわれているのかを示す指標です。
※例えば、食料自給率100%だとしたら、国内で消費されるすべての食料が国内でまかなわれているということになります。

映画『今日も嫌がらせ弁当』篠原涼子

次に主な食料自給率について紹介します。

★品目別自給率
個々の品目についての自給率を国内生産量、輸入量など、食品の重さで算出したもの。
例:小麦の品目別自給率(令和2年度)
=小麦の国内生産量(94.9万トン)/小麦の国内消費仕向量(641.2万トン)=15%

★総合食料自給率
穀物、野菜、魚介類など、食料はそれぞれの重さが異なり、そのまま単純に重さを足して計算しても意味がないことから、食料全体の単位を揃えて計算したものが「総合食料自給率」。それぞれの食料の栄養価の「カロリー」や、経済的価値を見るために「生産額」などに揃えて数値を算出する。

※畜産物については、輸入した飼料を使って国内で生産した分は、総合食料自給率における国産には算入していない。

■カロリーベース総合食料自給率(令和2年度)
=1人1日当たり国産供給熱量(843kcal)/1人1日当たり供給熱量(2,269kcal)=37%

※分子及び分母の供給熱量は、「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」に基づき、各品目の重量を熱量(カロリー)に換算した上で、それらを足して算出。

■生産額ベース総合食料自給率(令和2年度)
=食料の国内生産額(10.4兆円)/食料の国内消費仕向額(15.4兆円)=67%

※分子及び分母の金額は、「生産農業所得統計」の農家庭先価格等に基づき、各品目の重量を金額に換算した上で、それらを足して算出。

この中でよく使用されている「食料自給率」は、「カロリーベース総合食料自給率」です。これは、基礎的な栄養価でエネルギー(カロリー)が、国産でどの程度まかなわれているかという点に着目しているためです。日本の「カロリーベース総合食料自給率」は、昭和40年度は73%でしたが、年々低下し、平成10年度以降は毎年ほぼ40%(令和2年度は37%)で推移しています。40%という数値は、主要先進国の中では最低水準です。

映画『今日も嫌がらせ弁当』篠原涼子/松井玲奈

「食料自給率」といわれても、馴染みがない方もいるかもしれません。ですが、私達の食に関わる重大な問題の1つなので、「現在の日本の食料自給率は約40%」であるということだけでも覚えておいて欲しいと思います。次回は、今回の続きで食料自給率の低下の原因について紹介します。

<参考・引用資料>
三ッ井清貴「服部幸應の食育インストラクター養成講座 テキスト1、5」(がくぶん)
農林水産省Webサイト

本内容は、上記で語られている内容を一部引用しまとめたものです。

食にまつわる映画をチェック!

Amazonプライムビデオで観る

『今日も嫌がらせ弁当』
ブルーレイ&DVDレンタル・販売中/デジタル配信中
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

不器用な母娘の実話に基づく感動の物語。シングルマザーのかおりは、反抗期の娘に手を焼いていた。そこで、娘の嫌がるキャラ弁を作り、反撃に出るが…。

★食の注目POINT!!
本作に登場するクオリティの高いキャラ弁は、観ているだけで楽しくなります。そんなキャラ弁に使われている食料のルーツもこれを機に考えてみてください。

Amazonプライムビデオで観る

『eatrip』
DVD販売中

フードクリエイティブ・チーム“eatrip”主宰&フードディレクターの野村友里によるドキュメンタリー。世代や職業を問わず、さまざまな人に食にまつわるインタビューを行い、現代人の食生活を見つめていく。

★食の注目POINT!!
人と食の関わり方を見直すきっかけになる作品です。今回紹介した食料自給率以外の問題点も見えてくるのではないでしょうか。

© 2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

TEXT by Shamy(NPO日本食育インストラクターPrimary)

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ザ・ブライド!』ジェシー・バックリー/クリスチャン・ベール ザ・ブライド!【レビュー】

『ロスト・ドーター』でアカデミー賞®脚本賞にノミネートされたマギー・ギレンホールは、本作でも監督、脚本、プロデューサーと裏方に徹し…

映画『オールド・オーク』デイヴ・ターナー/エブラ・マリ 『オールド・オーク』一般試写会 6組12名様ご招待

映画『オールド・オーク』一般試写会 6組12名様ご招待

映画『ミステリー・アリーナ』唐沢寿明 『ミステリー・アリーナ』完成披露試写会 5組10名様ご招待

映画『ミステリー・アリーナ』完成披露試写会 5組10名様ご招待

トーキョー女子映画部チャンネルpodcast ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】あの映画がおもしろいと思う本当の理由『嵐が丘』『カミング・ホーム』『俺たちのアナコンダ』

ネタバレあり、個人的にツボにハマったポイントを 気楽に話しているので、トークには期待せず(笑)、作品には期待してください。

映画『俺たちのアナコンダ』ジャック・ブラック/ポール・ラッド/スティーヴ・ザーン/タンディウェ・ニュートン/セルトン・メロ 俺たちのアナコンダ【レビュー】

愛しいほどにアホ全開のハッピーなコメディです。ジャック・ブラックとポール・ラッドが主演のコメディといえば…

【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集! 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

感情はまだまだ謎が多く、本当に複雑で深い概念だからこそおもしろい!感情について少しでも知ることで、自分自身の情動コントロールにも少し役立つはずです。

映画『キング・オブ・キングス』 キング・オブ・キングス【レビュー】

チャールズ・ディケンズが、我が子のために書き下ろした“The Life of Our Lord(私たちの主の生涯)”は、没後64年を経た1934年まで出版が許されず、幻の傑作といわれていたようです…

映画『ハウス・オブ・ザ・デビル』 ハウス・オブ・ザ・デビル【レビュー】

本作は、『X エックス』『Pearl パール』『MaXXXine マキシーン』と、A24初のシリーズ化作品となる“Xシリーズ”で一気に注目を集めたタイ・ウェスト監督による2009年の作品です…

映画『Shiva Baby シヴァ・ベイビー』ダニー・デフェラーリ/ディアナ・アグロン(ダイアナ・アグロン) ディアナ・アグロン【ギャラリー/出演作一覧】

1986年4月30日生まれ。アメリカ、ジョージア州サバンナ出身。

映画『90メートル』山時聡真/菅野美穂 90メートル【レビュー】

REVIEW優しさに溢れていて、素直に観て良かったと思える作品です。ヤングケアラーが主人公…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集! 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

感情はまだまだ謎が多く、本当に複雑で深い概念だからこそおもしろい!感情について少しでも知ることで、自分自身の情動コントロールにも少し役立つはずです。

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『ザ・ブライド!』ジェシー・バックリー/クリスチャン・ベール
  2. 映画『俺たちのアナコンダ』ジャック・ブラック/ポール・ラッド/スティーヴ・ザーン/タンディウェ・ニュートン/セルトン・メロ
  3. 映画『キング・オブ・キングス』
  4. 映画『ハウス・オブ・ザ・デビル』
  5. 映画『90メートル』山時聡真/菅野美穂

PRESENT

  1. 映画『オールド・オーク』デイヴ・ターナー/エブラ・マリ
  2. 映画『ミステリー・アリーナ』唐沢寿明
  3. ドラマ『外道の歌 SEASON2』窪塚洋介/亀梨和也/南沙良
PAGE TOP