REVIEW

宮本から君へ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『宮本から君へ』池松壮亮

こんなに野性味溢れる作品だとは思っておらず、またこんなにヘビーな話だとは思っておらず、良い意味で観るだけでもエネルギーをむちゃくちゃ消費しました。究極のラブストーリーと言えると同時に、女子目線で観ると、いろいろもの申したいところがあり、賛否両論分かれるのではないかと思います。靖子の存在によって宮本が男として成長していく物語ということは誰もがわかるはずですが、宮本は熱い男で愛が深いと好意的に捉えるか、男の押しつけに思うか、観る人の視点に寄る部分が多いのも本作の魅力だと思います。個人的に映画としてこういう作品は好きですが、結局女性の忍耐力、包容力の話ではないかと感じて、観終わった後にスッキリしたかというと、そうでもありません(笑)。むしろ、悶々とさせられるというか、結局愛って全部こういうことも含めるってことかなと、希望と絶望が混在した気持ちになります。という具合に私は観ましたが、ぜひ他の方達の意見、感想を聞いてみたくなる作品です。「ギョエッ!」となるバイオレンスシーンもいくつかあり、女性には苦痛極まりないシーンがあるので、その辺りは覚悟してご覧ください。

デート向き映画判定
映画『宮本から君へ』池松壮亮/蒼井優

前半濃厚なラブシーンがあり、何度か出てくるバイオレンスシーンはかなり激しく、女性が観て辛いシーンもあるので、デートでは観ないほうが良いと思います。「この男の愛は深いのかも知れないが、これで良いのだろうか?」と考えさせらる内容なので、女性はじっくり1人で観るか、同性の友達と観るほうが、鑑賞後にいろいろ語れるので楽しめると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『宮本から君へ』池松壮亮/蒼井優/一ノ瀬ワタル

R-15ですが、15歳以上のティーンにもまだ刺激が強いと思うので、もう少し大人になってから観ても良いのではないかと思います。やられっぱなしで終わらない宮本の闘魂は見習いたい部分もありますが、状況が状況だけに、この方法で良いのかというのが難しいところ。宮本自身の思いだけではなく、そこに絡んでくる大切な人のことも考えなくてはいけない状況ですが、あなたならどうするか考えながら観てください。

映画『宮本から君へ』池松壮亮/蒼井優

『宮本から君へ』
2019年9月27日より全国公開
R-15+
スターサンズ、KADOKAWA
公式サイト

© 2019「宮本から君へ」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP