REVIEW

デューン 砂の惑星PART2【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『デューン 砂の惑星PART2』ティモシー・シャラメ/ゼンデイヤ

REVIEW

救世主になると予言されていたアトレイデス家の後継者ポール(ティモシー・シャラメ)は、ハルコンネン家の陰謀によって最愛の父の命を奪われつつも、妹を身ごもっている母(レベッカ・ファーガソン)と逃げ延びていました。その後を描いた本作では、ポールも母も大きな変化を遂げます。一方、ハルコンネン家では、狂気に満ちたフェイド=ラウサ・ハルコンネン(オースティン・バトラー)が指揮権を得て、次々と領土を拡大していきます。さらに、裏で糸を引いていた皇帝も静観できない状況となり、宇宙の覇権争いが激化していきます。
1作目で本シリーズの映像美と壮大なスケールは経験済みでありながら、やっぱり本作でも圧倒されます。本作では、ポールが、巨大な砂虫(サンドワーム)をも乗りこなす砂漠の先住民族フレメンの一員となり、徐々に運命を受け容れていく過程が描かれています。その醍醐味の1つは、砂虫に乗るシーン。映画公式資料には、砂虫に乗るシーンにいかにこだわり、力を入れたかが伝わってくる、おもしろい記述があります。

映画『デューン 砂の惑星PART2』

<映画公式資料から抜粋>
タニヤ・ラポワンティ「砂虫に乗るシーンに関しては、実際誰も砂虫に乗ったことがないわけだから、まずドゥニ(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)が取り組んだのは、フレメンが砂漠の野獣である砂虫の力を制御するための技術を開発することだった。“砂虫班”と呼ばれるチームがブダペストで2ヶ月かけて作業した。それからアラブ首長国連邦に向かい、本物の砂丘がある砂漠で撮影がおこなわれた。」

「実際誰も砂虫に乗ったことがない」、そりゃそうだ(笑)!それなのに、あんなにリアルにカッコ良く再現するとは本当に驚きです。皆さんも「砂虫に乗りたーい!」と思うはず。本作ではこうしたフレメンの知恵を活かした戦術が観られるほか、伝統にも深く関わるスピリチュアルなストーリーが特に見どころとなっています。
そして、ポールが決意を固め、顔つきも変わっていく点に要注目!恋愛模様にもキュンとなる展開が待っています。全宇宙を救うとなれば、厳しい決断に立たされるのも納得で、次作へどう影響していくのか期待を煽ります。166分と長編ながら内容が詰まっていて、最初から最後まで観る者を圧倒する本作。映像美と壮大なスケールが何より魅力的な作品なので、1度はIMAXなど大きなスクリーンで観ないともったいないですよ。

デート向き映画判定

映画『デューン 砂の惑星PART2』ティモシー・シャラメ

ロマンチックなシーンが豊富なので、デートで観るのにピッタリです。シリーズものなので、前作を観ていないと「???」となる部分があると思います。登場人物がかなり多いので、1度前作を観た方も改めておさらいをしておくと、名前だけ聞いて誰のことを話しているのかわかりやすくなります。本作をデートで観る前に、前作を一緒に観ておくと、片方だけ置いてけぼりにならずに済むのでオススメです。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『デューン 砂の惑星PART2』オースティン・バトラー

内容が詰まっているので上映時間が166分あってもティーンの皆さんなら問題なさそうですが、キッズの皆さんにとっては少々ハードルが高いかもしれません。登場人物も多いので理解が追いつくかどうか、少々刺激的なシーンもある点で、中学生くらいになってから観ても良いような気がします。

映画『デューン 砂の惑星PART2』ティモシー・シャラメ/ゼンデイヤ/レベッカ・ファーガソン/ジョシュ・ブローリン/オースティン・バトラー/フローレンス・ピュー/デイヴ・バウティスタ/ステラン・スカルスガルド/ハビエル・バルデム

『デューン 砂の惑星PART2』
2024年3月15日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.
Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.

TEXT by Myson


関連作:“デューン 砂の惑星”シリーズ

『DUNE/デューン 砂の惑星』(1作目)
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
Amazonでブルーレイを購入する Amazonプライムビデオで観る U-NEXTで観る  Huluで観る

『デューン/砂の惑星』(1984年版)
REVIEW
Amazonでブルーレイを購入する Amazonプライムビデオで観る Huluで観る

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

「第38回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『パレスチナ36』!第38回東京国際映画祭ハイライト

2025年10月27日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第38回東京国際映画祭が、11月5日(水)に閉幕。今年も個性豊かな作品が多数出品され、さまざまなイベントが実施されました。以下に、第38回東京国際映画祭ハイライトをお届けします。

映画『平場の月』堺雅人/井川遥 平場の月【レビュー】

朝倉かすみ著の同名小説を実写化した本作は、『ハナミズキ』『花束みたいな恋をした』(2021年)などを手がけた土井裕泰が監督を務めて…

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師【レビュー】

第二次世界大戦下のドイツに実在した牧師、ディートリヒ・ボンヘッファーは、ナチスに支配された教会やユダヤ人達を救おうと奮闘…

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』SUMIRE 佐藤菫【ギャラリー/出演作一覧】

1995年7月4日生まれ。東京都出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  2. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  3. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト
  4. 映画『平場の月』堺雅人/井川遥
  5. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP