REVIEW

花束みたいな恋をした

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『花束みたいな恋をした』菅田将暉/有村架純

20歳前後、大学生の頃の出会いって独特だなと、本作を観ると改めて感じます。社会的に成人とされる年齢になり、でも中身はまだ子どもの部分があって、恋愛への理想もある。だから、麦と絹のように好きなものがほとんどすべて同じというような人に出会ったらお互いに夢中になるのも当然です。ここで大人なら、悲しいかな「こんなに何でも同じものが好きなんて、何か怪しい」とか思っちゃったりする人もいそうですが(笑)、麦と絹が素直にときめく姿はとても微笑ましいです。そして本作は前半で幸福感やラブラブ感をマックスに高めていくからこそ、後半にメリハリが利いておもしろいんです。後半は急に恋愛の現実を叩きつけてくる内容になっていますが、結末は好き嫌いが分かれるような気がします。というかその好き嫌いに、観る側各々の恋愛観が表れるはずで、そこまで含めて観るおもしろさがある作品だと思います。でも、何より素敵なのは、麦と絹が全力で恋をしているということ。本作を観た皆さんが、一生に1度はこういう恋をしたいと、恋に前向きになれたら良いですね。

デート向き映画判定
映画『花束みたいな恋をした』菅田将暉/有村架純

ラブラブな2人がだんだん大人になって、生活のなかですれ違いが生まれてくる様子も描かれています。デートで一緒に本作を観ながら、2人にとってどんな選択が最善かを考えて、鑑賞後に話し合うと、お互いの恋愛観や人生観がかなり見えてくると思います。ベテランカップルの場合は、もしかしたら目をつむっていた自分の本音に気付いてしまって、1人で熟考したくなるかもしれないので、1人で観るか、親友を誘って観るほうが良いかもしれません。友達以上恋人未満の人は早い段階で相性に気付くほうが良さそうなので、敢えて一緒に観てはどうでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『花束みたいな恋をした』菅田将暉

高校生、大学生は恋愛の予習として観るのをオススメします。現実を突きつけられる部分もありますが、皆に当てはまるケースというわけではありません。もちろん、大人になるにつれ、それまでの恋愛の仕方のままではいられないことも多々出てきますが、それは人それぞれ、カップルそれぞれの価値観や対処によって異なります。なのでこれは1ケースとして観て、自分ならどうするかを考えてみると、自分の恋愛観や人生観を少し明確にできるでしょう。

映画『花束みたいな恋をした』菅田将暉/有村架純

『花束みたいな恋をした』
2021年1月29日より全国公開
東京テアトル
公式サイト

© 2021『花束みたいな恋をした』製作委員会

TEXT by Myson

関連記事

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 【映画学ゼミ第2回】「性格特性と映画の好みの関連」「伏線回収と解釈の実践1」参加者募集!

【映画学ゼミ】第2回概要映画学ゼミ第2回もNとSでテーマを変えて実施します。どちらかのみ参…

映画『女性の休日』 女性の休日【レビュー】

ちょうど今から50年前の今日、1975年10月24日に…

映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗 爆弾【レビュー】

呉勝浩による同名ベストセラー小説を原作として映画化された本作は、知らぬ間に…

海外ドラマ『エイリアン:アース』海外ドラマ『エイリアン:アース』 シドニー・チャンドラー【ギャラリー/出演作一覧】

1996年2月13日生まれ。アメリカ出身。

映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン ハード・トゥルース 母の日に願うこと【レビュー】

現代のロンドンを繰り広げられる本作は、対照的な性格を持つ姉妹のそれぞれの日常を…

映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人 ミーツ・ザ・ワールド【レビュー】

この町で出会った、アニメにハマっている腐女子の由嘉里(杉咲花)、キャバ嬢のライ(南琴奈)、既婚の No.1 ホスト、アサヒ(板垣李光人)は、それぞれどこか孤独感、空虚感を…

韓国ドラマ『TWELVE トゥエルブ』パク・ヒョンシク パク・ヒョンシク【ギャラリー/出演作一覧】

1991年11月16日生まれ。韓国出身。

『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー 『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』豆原一成さん、八木莉可子さんインタビュー

今回は『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』で恋人役として共演された豆原一成さんと八木莉可子さんにインタビューをさせていただきました。

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「なんとなく孤独、これでいいの?」

今回も、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談を2件取り上げました。最後に、2025年10月劇場公開作品の中で特にオススメの3作品を紹介しています。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ ローズ家~崖っぷちの夫婦~【レビュー】

昔、同じような設定の映画があった気がすると思っていたら、やはり元ネタは…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 【映画学ゼミ第2回】「性格特性と映画の好みの関連」「伏線回収と解釈の実践1」参加者募集!

【映画学ゼミ】第2回概要映画学ゼミ第2回もNとSでテーマを変えて実施します。どちらかのみ参…

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】(スイーツとお飲み物付)女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion

REVIEW

  1. 映画『女性の休日』
  2. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  3. 映画『ハード・トゥルース 母の日に願うこと』マリアンヌ・ジャン=バプティスト/ミシェル・オースティン
  4. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
  5. 映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』オリヴィア・コールマン/ベネディクト・カンバーバッチ

PRESENT

  1. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP