REVIEW

ノイズ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ノイズ』藤原竜也/松山ケンイチ/神木隆之介

意図せず殺人を犯してしまった男と、それに関与した親友達が、罪を隠し通そうと奔走する様を描いた本作。昔ながらの住人達がのどかに暮らす孤島、猪狩島では、泉圭太(藤原竜也)が栽培する黒イチジクを特産物として島を復興させようという動きがあり、地方創生推進徳辺交付金5億円の支給も決まろうとしています。過疎化に悩まされていた島に希望が訪れた矢先、ある事をきっかけに凶悪犯が島に舞い込んできます。ここから島民達の運命は思わぬ方向に転がり始めるのですが、孤島という閉鎖された環境特有の風潮が意外な展開をもたらします。
本作では犯人は最初からわかっていて、それがバレてしまうのか隠し通せるのかというところでハラハラドキドキさせられます。また、被害者と加害者の位置づけも悪人が善人を殺すというものでもない点で、何が正義なのかが曖昧になり、人間関係がどんどん複雑になっていく展開が物語を一層ドラマチックにしています。そして、タイトルになっている“ノイズ”は何を指しているのだろうと考えながら観ると、いろいろな意味に捉えられて最後にゾッとさせられます。さらに注意深く観ていると何となく気になる撮り方をしているシーンもあるので、ぜひ念頭に置きながら観てください。忘れた頃にそれが全部繋がるので、最後の最後まで余すところなく楽しめますよ。

デート向き映画判定
映画『ノイズ』藤原竜也/松山ケンイチ

ロマンチックなムードになるようなストーリーではなく、途中直接的には映りませんが衝撃的なシーンもあるので、ウキウキワクワクして過ごしたいデートには向かないでしょう。ただ、鑑賞後に話したくなる要素はあるので、既に何度かデートをしたことがありお互いの好みがわかっているカップルなら、一緒に観ても良いのではないでしょうか。豪華キャストというところでも誘いやすさはあると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ノイズ』藤原竜也/松山ケンイチ

R指定などは付いていませんが、衝撃的な展開が含まれるので、中学生以上になってから観るほうが良いのではと思います。過疎化が進む孤島で数少ない若者が島の希望を一手に背負う様子などは、状況は違えど、若い皆さんなら一層身近に感じられるかもしれません。友達関係も物語の重要な鍵を握っている点でもいろいろ考えさせられるところがあります。謎解きのおもしろさもあるので、友達と一緒に観に行って、鑑賞後にいろいろ振り返って会話を楽しんでください。

映画『ノイズ』藤原竜也/松山ケンイチ/神木隆之介/黒木華/永瀬正敏

『ノイズ』
2022年1月28日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト

©筒井哲也/集英社 ©2022映画「ノイズ」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『星つなぎのエリオ』 星つなぎのエリオ【レビュー】

主人公は、幼くして両親を失い、叔母のオルガのもとで暮らすことになった少年エリオ…

映画『タンゴの後で』アナマリア・ヴァルトロメイ/マット・ディロン 『タンゴの後で』トークイベント付試写会 15組30名様ご招待

映画『タンゴの後で』トークイベント付試写会 15組30名様ご招待

映画『MELT メルト』ローザ・マーチャント MELT メルト【レビュー】

いろいろな意味で残酷。絶対起きてはならない出来事…

映画『怪物』黒川想矢 黒川想矢【ギャラリー/出演作一覧】

2009年12月5日生まれ。埼玉県生まれ。

映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン スタントマン 武替道【レビュー】

香港映画に対する誇りと、香港映画や映画作りに関わる人達を守りたい気持ちが交錯する…

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ 2名様プレゼント

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『星つなぎのエリオ』
  2. 映画『MELT メルト』ローザ・マーチャント
  3. 映画『スタントマン 武替道』トン・ワイ/テレンス・ラウ/フィリップ・ン
  4. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  5. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド

PRESENT

  1. 映画『タンゴの後で』アナマリア・ヴァルトロメイ/マット・ディロン
  2. 映画『スーパーマン』オリジナルトートバッグ
  3. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
PAGE TOP